平成24年7月31日(火)〜8月2日 猿倉から大雪渓〜白馬(しろうま)三山〜天狗山荘〜白馬鑓温泉小屋〜猿倉

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 白山には花のシーズンに毎年登っていたが、私たちが白山を薦めても、白馬岳を登った登山者からの反応は薄い。今年こそ白馬岳に登り、私たちなりに確かめたいと思っていた。


 7月17日に梅雨明けした。ベストシーズンである7月中に登りたいと思っていた白馬岳だが、気圧の谷の通過や大気が不安定で、猛暑が続くのに北アルプスの天候は、私たちが期待する天候にはなってくれない。
テント泊の準備を整えてから10日以上も過ぎてしまったが、やっと期待する天候になった。

 初めての夏山テント泊に期待と不安を感じながら、前夜20時前に枚方を出発する。長野道・豊科ICで降り(0:20)、国道147号線を走り、ナビにセットしてあった猿倉に1:45に到着する(豊科ICから約65km 枚方から410km)。

 登山者用臨時駐車場(60台)に入ると満車に思えたが、運良く入口に空きがあった。
4時ごろまでに到着した十台程度が駐車できたように思える。以後、車が途絶えた。規制されたのかも。
車内で待機していた登山者が行動し始め、私たちも朝食を済ませ、準備にかかる。


【1日目】 猿倉から白馬岳2932m (所要時間は相当遅いです)


5:00猿倉〓5:24白馬鑓温泉小屋分岐〓6:00林道終点〓6:29白馬尻小屋〓大雪渓〓9:43葱平(ねぶかっぴら)〓小雪渓〓10:30緊急避難小屋〓12:00〜12:57白馬岳頂上宿舎(テント設営)〓13:22白馬山荘〓13:40〜14:18白馬岳頂上〓白馬山荘(買い物)〓15:00テント場

 恐ろしくて一度も担いだことがなかったリュック。本番で担ぐとやはり重かった。
駐車場(標高1230m)から2分ほどで、公衆トイレと水場のある猿倉山荘に着き、ネットから印刷しておいた登山届けを提出、山荘の横手が登山口。気合を入れて標高差約1700mにトライする。
ブナ林の登山道を15分登ると林道に出合う。林道端に咲く花を見つけると撮影タイムになるが、関西でも見かける山野草なのだが・・。リュックが重いので出来るだけ、しゃがまずに適当に撮る。
撮影している間にも登山者に追い越されていく(1日目、2日目では追い越した登山者は0人。3日目で鑓温泉小屋から下山の夫婦2組を追い抜いただけだった)。
白馬鑓温泉小屋分岐を左に見て、更に進むと林道終点に着き登山道に入る。


駐車できてよかった。八方第5駐車場からのタクシーも考えていました。

登山者用臨時駐車場

村営猿倉小屋  登山口は建物左に。

ブナ林内の登山道。

林道出合。

白馬鑓温泉小屋分岐。

白馬岳。 


ウワバミソウ

クガイソウ

タマガワホトトギス

オオウバユリ

ヤマブキショウマ

ヒヨドリバナ

ホタルブクロ

タニギキョ

オオウバユリ

ハクサンオミナエシ

ベニバナイチゴ

オオバミゾホオズキ

カノコソウ

オオレイジンソウ

メタカラコウ

ミソガワソウ

キヌガサソウ 黄

キヌガサソウ 白



こんな風景を観られるならルンルンで歩ける林道。

登山道に変わりました。


 参考コースタイムは60分だが90分もかかって白馬尻小屋に着く。広場から観る憧れの大雪渓、本当に来たのだと。スケールの大きさには圧倒される。


 少し登った先でアイゼンを装着、かなり興奮気味で大雪渓に取り付く
思っていたよりも急な傾斜である。しかし冷気が雪渓を下だり汗が出なくなり、濡れていた服も乾いてしまう。
雪渓には花がないので、登りに専念できると思っていたら、左の斜面に鮮やかな色の花が咲いている。コースから外れて観に行く細君、仕方なく私も行くと、オオサクラソウが咲いていた。以後、見つけることがなかったので、観察できて良かった。しかし、同じペースで登っていた登山者は小さく見えるほどに離されていた。
途中から暑くなり汗が噴出す。前日に買っておいた押し寿司を食べながら休憩し、細君のリュックを少し軽くする。


白馬尻小屋

白馬尻小屋前からの白馬岳。

大雪渓取り付き。
テント泊の登山者に抜かれると焦ります。「いい設置場所を確保しておいて下さい」と云いたいです。

杓子岳かな?

雪渓でも花を探します。  オオサクラソウ ニッコウキスゲも咲いていましたが離れすぎでした。


背後には新潟県境の北信五岳の山々が見え出します。

大雪渓も終わりです。

花を楽しみながらの登りです。しかしキツイ登りと暑さは辛かった。

 アイゼンを外し右の斜面を登る。雪渓で慣れてしまった歩幅と段差のリズムが狂い、暑さも加わり辛い登りになる。救いは花が多く咲いていること。
葱平のプレートがあったが、予想に反して坂の途中である。
細君、太ももに軽いケイレンが起こる。ポカリスエットの粉末を水に溶かし流し込むとなんと最高に美味しい。ケイレンも治まって一安心。

 小雪渓を横切ると、直ぐに緊急避難小屋があった。裏手を流れる沢水を飲むと「飲まない方がいいよ」と岩に腰掛けていた監視人が。監視人に聞くと頭上に見えている白馬岳頂上宿舎までは小一時間だそうだが、私たちの脚力では1時間半だった。
更に登ると「力水を飲んで行きなさい」と管視人。先ほどより少し上流だけなのだが・・。遠慮無く冷たい水を飲む。
ゾウ岩と呼ばれる大岩がある。ここにも監視人がいた。辺り一面はお花畑なので監視しているのだと分かる。白馬岳頂上宿舎まで続くお花畑、上部ではハクサンイチゲが多く咲く。しかしウルップソウは終わりかけだった。


ヤマガラシ

ミヤマコウゾリナ

クロトウヒレン


平では有りません。葱平付近。


ミヤマアカバナ

クルマユリ

ヤマハハコ

ミヤマキンバイ

イワオウギ


シモツケソウ

ミヤマタネツケバナ

ヤマガラシ

ミヤマオダマキ

ヒメクワガタ

キバナノコマノツメ



ハクサンイチゲ

シナノキンバイ

シナノキンバイ

タカネナナカマド


小雪渓を横切る登山者。

小雪渓を横切る

杓子岳

緊急避難小屋

水はあるのだが冷たい水が飲みたい。

ミヤマキンポウゲ  白馬頂上宿舎が見えていますが、なかなか辿り着きません。

左;テガタチドリ  中;イワオウギ

ゾウ岩 背後から見た像かな

ゾウ岩  ハクサンフウロが多く咲いていたが撮り忘れる。


イブキジャコウソウ

ホソバツメクサ

ホソバトリカブト

シロウマアサツキ

ハゴロモグサ

シコタンソウ

シコタンソウ

ミヤマオダマキ

タカネスミ


白馬岳頂上宿舎は近いのだが花の観察で辿り着きません。 杓子岳望む。


ミヤマハタザオ

クロクモソウ

ヨツバシオガマ

ミヤマクワガタ


イワツメグサ

ミツバオウレン

アオノツガザクラ

ウルップソウ


ハクサンイチゲ


エゾシオガマ

シコタンソウ

ミヤマダイコンソ

タカネシオガマ

 やっと7時間もかかって白馬岳頂上宿舎に着くが、計画時間(どんぶり計算だが)と同じ。テント場使用料(1人500円)と夕食と朝食(2200円/1800円)を予約。
窪地にあるテント場には既に15張あった。トイレの臭いがしてこない距離で水場に近い場所にテントを張り、最小限の荷物を持って山頂へ。


やっと白馬岳頂上宿舎のテント場に到着。我が豪邸は左端。

白馬岳頂上へ。 右端にテント場があります。


タカネツメグサ

ウサギギク

コマクサ

ホソバツメグサ

ミヤマリンドウ

イワギキョウ

イワベンケイ

ミネウスユキソウ

イワヒバリ



白馬山荘  立山 剱岳を望む

 白馬岳頂上に立つ。午後から湧き出す雲で展望は悪くなってきているが、立山と剱岳には何故かガスがかからない。
山頂にある方位版は文字が消えており、役立たず。天気が良ければ明日もう一度登ることにして、白馬山荘で買い物をしてからテント場へ戻り、テント場付近のお花畑を散策。その後、荷物の整理をして、17時にバイキング形式の夕食を頂く。
夕食後、丸山に登り富山湾・能登半島方面に沈む陽を眺めてから20時に就寝する。


左;立山  右;剱岳

  奥穂高岳?  中央;槍ヶ岳                    
                                          針ノ木岳?

眼下には大雪渓が。

下山。 ウルップソウ 多くあったが終わっていた。 

戻ってくると増えていたテント。 テント場付近の花を散策


ハクサンコザクラ

ハクサンイチゲ


クロユリ

ツマトリソウ

ゴゼンタチバナ

トガクシコゴメグサ



バイキングの夕食。 遠慮なしに戴きました。

夕食後 テント場から10分ほど登り丸山から夕日を望む。

富山湾が赤く染まる。

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