平成20年7月6日 C白山(御前峰) 2072m      

以前の記録同コース;平成17年6月12日 ○平瀬道;平成19年10月7日

年度別

 局地的な雷雨が予想されるのが不安材料だが、未だ観たことのないクロユリが咲き始めたらしいので、登ることにする。
昨年は7月からマイカー規制されて、週末には市ノ瀬出合からシャトルバスに乗り換えだったと記憶している。今年は7月18日からの規制で、入山時間に束縛されないので、ゆっくりと花の観察ができそうだ。

 前夜9時に枚方を出発、湖西道路(国道161号)から国道8号線へ。福井市から国道416号、勝山市で国道157号線に入り、石川県白峰温泉へ。白峰から県道33号線に入り市ノ瀬出合へ。更に約5km走ると別当出合に1時40分に着く。夜空には満天の星、そして天の川も見え、展望にも期待が膨らむ(枚方から236km;帰路は福井北IC〜淀IC経由で263km・ガソリン175円/g・燃費18km/g)。
今回は駐車場ではなく車道端の広い空き地に駐車し、身体を横たえるスペースを確保するために、不必要な物を車外に出して仮眠する。
「地震だ」と飛び起きると、勘違いで細君の寝返りで車が揺れただけだった。1時間以上も仮眠できたので準備にかかる。


周辺地図

真夜中は満天の星だったのに。

4:40別当出合登山口〓5:55白山禅定道出合〓6:36仙人窟〓7:40〜55殿ヶ池避難小屋〓8:40馬のたて髪〓9:28黒ボコ岩〓10:00〜15室堂〓11:00〜12:00白山(御前峰)〓12:30〜35室堂〓13:00黒ボコ岩〓13:45甚之助避難小屋〓14:30中飯場〓15:00別当出合登山口

【観光新道〜黒ボコ岩】

 車道を歩き7分ほどで別当出合登山口に着き、今回も左の観光新道を登ることにする。段差のある石段はキツイのだが気温が18℃、更に整備された別当坂なので助かる。
途中で追い越されていた小4年の女の子も少々バテ気味で休憩していた(山頂では私たちが1時間遅れで到着だったが)。身長の低い子供には大きな段差は辛いだろう。
ダケカンバが自生するようになると白山禅定道出合に着く。時々、別山にガスがかかるが見晴らしも良くなる。花の観察に時間を費やすようになり、楽になるが虫の多さにはうんざり。
仙人窟を過ぎると白山釈迦岳が良く見えるようになる。そして殿ヶ池避難小屋が見えてくるが、なかなかピッチが上がらずに、次から次へと追い抜かれていく。ただ一人、私たちと同じペースで登る年配者がいた。その男性、飛んでいる虫を叩き殺そうとしているのが滑稽だった。
例年より多いと云われる残雪が現れ、数個横切ると殿ヶ池避難小屋に着く。ガスが切れた別山、背後に未踏の白山釈迦岳を見ながらパンとコーヒーで腹ごしらえをする。
殿ヶ池避難小屋を過ぎ、馬のたて髪付近では更に花が多くなり、初物の高山植物も加わり撮りまくる。時間を費やして撮った画像の運命は・・・?


左の別当坂へ(観光新道)

別当坂の石段

ズダヤクシュ

オオバミゾホオズキ

ヨツバヒヨドリ

ゴゼンタチバナ

白山禅定道に出合う。 ニッコウキスゲ

ノギラン

マイヅルソウ

カラマツソウ

ツマトリソウ

アカモノ

仙人窟

仙人窟

ヤグルマソウ

ハクサンタイゲキ

タカネニガナ

霞む赤兎山

ミヤマダイモンジソウ

カノコソウ

キバナノコマノツメ

タカネシオガマ



ハクサンチドリ

ハクサンチドリ

シナノオトギリ

テガタチドリ

ミヤマキンポウゲ

ミヤマキンバイ

ウスバスミレ

殿ヶ池避難小屋

ショウジョウバカマ
殿ヶ池避難小屋からの白山釈迦岳と別山

殿ヶ池避難小屋

殿ヶ池避難小屋と白山釈迦岳

キヌガサソウ

ミヤマハタザオ

ベニバナイチゴ

シナノキンバイ

ノウゴウイチゴ

馬のたて髪

ミヤマクワガタ

ヤマアワ

タカネスイバとミヤマキンポウゲ

イブキトラノオ

ムカゴトラノオ

白山釈迦岳も見納めになった。

別山・三ノ峰方面

黒ボコ岩方面ニッコウキスゲ

ハクサンフウロ

モミジカラマツ

ツガザクラ

ミヤマダイコンソウ

オヤマソバ

ハクサンイチゲ

別山とハクサンイチゲ

ミヤマタンポポ


【黒ボコ岩〜御前峰】

 やっと黒ボコ岩2320m)に着く。見納めになってしまう別山を眺めてから、弥陀ヶ原の木道を歩くと、緩やかなのだが空気の薄さを感じる。ハイマツが自生するガレ場を荒い息づかいで登ると、やっと赤い屋根が見えた。
 室堂に着き、念願のクロユリを見つけるが、意外と感激が薄かった。空いていたベンチに座り休憩すると、私のHPを知っている京都の若者が食事準備をしている。5時半に出発して山頂を極めてきたと云う。羨ましい健脚だ。私も若い時から始めて要ればよかったと悔やむ。
ナナカマドの白い花が咲く石畳の室堂平を歩く。岩の隙間から可愛く咲く高山植物、そしてピークを迎えたクロユリも咲いている。森林限界に入ると山頂はもう直ぐ。ガスがかかって展望は望めそうにないので慌てることもないが、辛い登りであるのには変わりがない。


黒ボコ岩より別山

ハクサンコザクラ

弥陀ヶ原からの御前峰

ヒメクワガタ

ヤマガラシ

白山比盗_社と室堂センター

見頃だったクロユリ

コイワカガミ

室堂平とナナカマド

コケモモ


アオノツガザクラ

コメバツガザクラ

コツガザクラ

イワツメグサ

ミヤマゼンコ

【白山・御前峰】

 前回より30分早く登山口を出発したのだが、更に遅れて白山最高峰の御前峰に着くが、何とか予定した時間内だった。
山頂には精巧な方位盤が設置されているのに、今回は役立たず。ここで食事を終えて下山準備をしている小4の父子と再会する。私たちも岩上で食事準備していると「この花名、知っていますか」と。見ると足元に、初物のイワウメが一輪だけ咲いている。山頂まで登ってきて、やっと発見できた細君は大喜びだ。
ビールで乾杯後、コンビニ弁当、デザートに数年間冷凍保存されていたミカンの缶詰(中国製)を食べる。


白山・御前峰山頂よりガスの剣ヶ峰

白山比盗_社奥宮

イワウメ

大汝峰と剣ヶ峰

【砂防新道を下山】

 山頂からの別山を望むことなく下山する。賑やかな室堂を過ぎ、黒ボコ岩まで戻り、砂防新道を下ることにする。
十二曲りを下り、数個ある谷間の残雪を横切る。南竜道分岐を過ぎると雨粒が当たるようになり、遠くから雷が聞こえてくる。
甚之助避難小屋手前で小雨になったので、雨具を着る。甚之助避難小屋でビールを飲む予定だったが、雷雨になる前に少しでも下ることにする。しかし、中途半端な降りで、雨具を着ていると蒸れて暑い。もっと降れば、外からも冷えるのだが。
 キヌガサソウ・サンカヨウ・ニリンソウの群生地も花が終わっていたので、私たちには、信じられない速さで(落雷が怖いので)下る。
中飯場で、雷雨の心配もなくなり上雨具を脱ぐ。しかし気が緩んでしまい、一気に疲れが出る。ここから別当出合の吊橋までの1,5kmは非常に辛かった。いや!違った駐車場までの歩きも。


黒ボコ岩から砂防新道を下る。

十二曲り

黄色の山野草ばっかりだ。

湿地(水場)に咲いていたリュウキンカ
気付かずに通り過ぎそうになる。

陥没箇所

下から涼しい風が吹き気持ちよい。

キレハサンカヨウ

センジュガンピ

吊橋を渡れば別当出合



最高に美味い!湧き水
晩酌の水割り焼酎が高級焼酎に変身?

 絞れば汗水が出るほどの衣服を着替えて市ノ瀬出合へ。途中にあった白山釈迦岳登山口を確認。
市ノ瀬ビジターセンターで別山登山口を教えてもらう。その上、湧き水箇所も教えてもらい、3個のポリタンク(今まで汲んだ水の中で一番美味しく思った)に戴いてから出発する。

 白峰で『白峰温泉総湯』の道標を見つけ、総湯(1人320円)で汗を流し、やっと疲れが回復する。

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