平成17年6月12日 A白山 2702m

 昨日、近畿地方は梅雨入り。しかし今日は梅雨の中休みで晴れ。北陸地方、午前中は雲が多い予報だが雨の心配がないようなので、ネットで花が咲き始めていると聞いた白山に登ることにする。
  福井県に入ると小雨が降っている。谷峠では霧で50m先が見えないほどだったが、石川県に入ると霧もなくなり別当出合まで走ることができた。駐車場には4台だけ。

23:10枚方〓京都南IC〓福井北ICからR416〓R157を走る。白峰の集落より県道33号より別当出合駐車場2:50着。273km


騒音が滝音で消されて仮眠しやすいです。
 4時頃から天気が気になって眠れなくなる。小雨は止んでいるが曇っている。日の出が始まる頃、谷間の駐車場も明るくなってきたが、天気は好転していないように思えガックリ。用を足しに外に出ると一部で青空が見える箇所ある。車のガラスが曇っていたのだった。
  一台の車が入ってきたのを契機に準備にかかる。出発準備が整ったところで、「鍵したままロックしてしまった」と男性。手にはカメラだけ持っている。貸した携帯電話で連絡をとっている。「1万5千円もかかり、何時来るかわからないのだったら、ドアのガラスを割って山に登れば」と助言。皆さんもご注意を。私達は夫婦別々に持っていて助かったことがあります
5:10別当出合駐車場〓20別当出合登山口〓【観光新道】〓6:20稜線〓7:18仙人窟〓8:10〜15殿ヶ池非難小屋〓9:00馬のたてがみ〓9:30黒ボコ岩〓10:00室堂〓10:43〜11:30御前峰〓11:55室堂〓12:18黒ボコ岩〓【砂防新道】〓13:05南竜道分岐〓20〜25甚之助非難小屋〓14:26中飯場〓14:55登山口〓15:10駐車場

登山口〜稜線


登山口;左手の観光新道を登る
右手は砂防新道への吊橋

亜高山帯の植生に

段状の急坂

稜線に着く。赤兎山・経ヶ岳方面は雲の中

10分ほどで休憩舎がある別当出合登山口に着く。今回は逆コースから山頂を目指し、新しいつり橋ができた砂防新道は帰り道に利用することにして左の観光新道へ。
段状の急坂になるが花の観察で足を止めることが多かったので辛さを感じることなく登る。ダケカンバの木が自生するようになると稜線に着く。

殿ヶ池避難小屋へ

赤兎山・経ヶ岳・大長山方面

仙人窟

雪渓が現れる

中央;伊吹山? 右;能郷白山か?

中央;御舎利山と別山

 展望が広がる。背後の赤兎山・大長山・経ヶ岳等の山々は雲海で隠れている。右手の別山を見ながらの稜線歩きは雄大だが、ここから見る別山は直ぐ左にある御舎利山の方が高く感じられる。
黒ボコ岩までの中間点である仙人窟を潜る。ここで市ノ瀬からの単独の男性が追い越していく。ここまで3時間少しで登り、釈迦新道か別山経由で下山するつもりいるらしい。ゆっくりしたペースの私達には真似できない山行だ。ここまで撮影した画像は119枚だった。やがて左手に白山釈迦岳が見え出し、シナノキンバイと一輪のハクサンチドリを見つけて画像は増え続ける。

 雪渓が現れる。アイゼンは持参したが滑りながらも登れたので付けずに数箇所の雪渓を登り殿ヶ池非難小屋に着く。

殿ヶ池避難小屋から黒ボコ岩


白山釈迦岳

白山釈迦岳と七倉山

馬のたてがみ

シナノキンバイ

ハクサンイチゲ

黒ボコ岩

 殿ヶ池非難小屋で初めてリュックを下ろし休憩する。御舎利山より高くなった別山と背後の白山釈迦岳から七倉山への眺めがよい。下界の雲も切れ始めて赤兎山・大長山・経ヶ岳も見え、伊吹山・能郷白山と思える山容も望めた。
 雪渓に入ると登山道が分からなくなる。黒ボコ岩が見えているので迷うことはないが。最後の雪渓でコースから外れたようだ。小高い所に上がるとハクサンイチゲの群生地があり大感激する。殆どのハイカーが知らない秘密の場所ができた。やっと帰りの分岐点である黒ボコ岩に着く。

黒ボコ岩〜室道御前峰へ


弥陀ヶ原にて別山望む

弥陀ヶ原より

室堂

白山比盗_社

黒ボコ岩からは前方に御前峰を見ながら雪原の弥陀ヶ原を歩きハイマツが茂る五葉坂を登ると室堂につく。

 室堂でトイレ休憩して直ぐに出発する。白山比刀iしらやまひめ)神社右より入る。細君の高山病も治ったようで順調に登り白山奥宮が鎮座する白山最高峰の御前峰の頂上に着く。

御前峰にて


日本海側は雲海

乗鞍岳望む

静かだった山頂
  
北アルプス    中央;乗鞍岳    煙茆ヤ山 

北アルプス  槍ヶ岳    穂高連邦を望む

乗鞍岳望む

御嶽山望む            

 大パノラマの御前峰だった。日本海側は雲海が広がり西には今回も御嶽山・乗鞍岳・北アルプスが望まれた。そして南には登っていた時に眺めていた展望が広がる。
 食事をしていると誰もいなくなる。室堂にリュックを置いて登るハイカーが多くて、山頂で食事をしているのは私達だけだった。展望を充分に楽しんでから下山する。


中央;大汝峰    煙父抹


下山〜黒ボコ岩へ


高天ヶ原

昇り竜のように立ち上がる雲

竹棒に巻いた赤布が目印の雪原

黒ボコ岩〜甚之助避難小屋

黒ボコ岩より砂防新道を下る。 十二曲り。苦手な下り、どんどんと離される。 美味しかった延命水。

滑落に注意して雪渓を横切る。

南竜道分岐へ

横切って来た雪渓

赤い屋根の甚之助避難小屋

 黒ボコ岩まで戻り砂防新道を下る。十二曲りの急坂を下ると『延命水』のおいいしい水場があった。
山腹を巻くようになり、いくつか雪渓の沢を横切る道になる。もし滑落すればヘリコブターで救助になりそうだ。アイゼンを付けたいが交互にあるガレ道は歩き難いので、雪渓を慎重に歩くことにする。
リュウキンカが群生しているが近くまでいけない。

 南竜道分岐を過ぎても雪がある。下山は簡単に下れると思っていたが大誤算で、観光新道を往復する方が今の時期は安全なようだ。

 甚之助非難小屋でリュックを下ろして休憩する。下山してから10人ほどのハイカーに「アッ」と言う間に追い抜かれているが、もう誰も下山してこない。私達が最終かな?

駐車場へ


眼下に駐車場(約1時間)と赤兎山。

ダケカンバ。
朝登った斜面が見えている。

どれが不動滝?

吊橋

長が〜〜く感じた砂防新道だった。

再び花が咲き始めると雪が少なくなる。キヌガサソウ・サンカヨウとニリンソウの群生地。注意して緑のニリンソウを捜しながら下ると発見する。見慣れない色彩で美しいとは思えないが。
  時々ある道標の距離の減りが少なく感じるのは疲れが溜まってきたからだろう。ダケカンバの大木を見て、観光新道からも聞こえていた不動滝の滝音が大きくなってくる。遠くに見える不動滝を見て、下ると中飯場に着くが予定では駐車場に着く時間だった。
  ブナ・カエデの森になると「まだかまだか」と思いながら下る。やっと吊橋が眼下に見えて、美しい林内を10分ほど歩いて、橋を渡ると朝の登山口に戻ってくる。

しかし帰りのドライブを考えると・・。まだ終っていない。

長い一日だった。観光新道から登ったが、ガスがかかっていたら、雪渓での踏み跡が分からないので、途中で断念していたかもしれない。砂防新道から登っていても同じだったかも。
天気に恵まれたお陰で展望と花が観られて感謝する。細君は私以上にご機嫌だったように思える。



シナノキンバイ

ハクサンイチゲ

マイヅルソウ

カラマツソウ

コイワカガミ

チゴユリ

ズダヤクシュ

ツクバネソウ

ミヤマキスミレ

ニシキゴロモ

ヒメゴヨウイチゴ

オオバタケシマラン

オオバミゾホオズキ

イワナシ

ミツバオウレン

ツマトリソウ

ムラサキヤシオツツジ

ミヤマキンポウゲ

咲き始めたハクサンチドリ

ニッコウキスゲの蕾

ツガザクラ

ハクサンイチゲ

キバナノコマノツメかタカネスミレ

ミヤマタンポポ

ショウジョウバカマ

ミヤマハタザオかハクサンハタザオ

ミヤマキンバイ

コメバツガザクラ

ミヤマタネツケバナ

リュウキンカ

ヤマガラシ

キヌガサソウ

コミヤマカタバミ

サンカヨウ

ニリンソウ

緑のニリンソウ

ミネ(タカネ)ザクラ

イワハタザ


平成12年10月22日 白山・御前峰2702m 晴れのち曇り 297q

砂防新道の黄葉。御前崎は見えない。 南竜ヶ馬場分岐にて別山と南竜ヶ馬場 水場のある山腹道。
御前崎より別山望む 頭上に乗鞍岳と右に御嶽山 北アルプス望む。鋭く尖った槍ヶ岳が見えていたが。
剣が峰 大汝峰。お池巡り 観光新道を下山
観光新道。稜線の端辺り(中央左)から一気に下った 黄葉の急な下山道がはじまる。 別山にガスがかかる。

21日20:55枚方→0:30駐車場別当出合い→5:50登〓砂防新道〓→6:40中飯場(トイレ)小屋→7:25別当覗1750m→50〜55甚之助非難小屋→8:10南竜道分岐→48〜55黒ボコ岩・観光新道分岐→9:15〜22室堂→9:55〜11:00御前峰ごぜんがみねお池巡りコース12:10室堂→33〜40黒ボコ岩〓観光新道〓→13:12〜15殿ガ池非難小屋→途中10分休→14:20市ノ瀬・別当出合い→〓途中10分休〓15:25登山口→33〜16:00駐車場

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