平成18年4月9日 鈴鹿・霊仙山(りょうぜんざん) 1098m 標高差938m

コースはイメージで作成していますので正確ではありません。

 昨年は、前日に降った雪で西南尾根のフクジュソウを観ることができず。今回はリベンジ登山。
平成9年4月以来(かみ)丹生(にゅう)コース(谷山谷)の山野草にも期待してロングコースを計画する。
しかし、大阪・京都ではサクラが満開だが、彦根・米原では未だ咲いていない。ヒルの活動前で良いのだが、山野草は早過ぎたようだ。

細君を『上丹生』バス停(6:10)で下ろして、榑ヶ畑(くれがはた)登山口まで車を置きに行く。そして自転車で上丹生まで戻ると、細君は「醒ヶ井駅まで送りましょうか」と2回も温かな言葉を掛けられる。更に登山道を整備されている西出商店の店主からは絵地図と情報を戴いていた。自転車を店頭横に置かせてもらって出発。

6:47上丹生バス停〓7:10登山口(駐車場可)〓20屏風岩〓8:10二ノ谷出合〓38くぐり岩〓9:00うるしが滝〓9:50井戸ヶ洞〓10:18〜25柏原道出合〓10:42〜11:18非難小屋(食事)〓43霊仙山三角点〓12:00霊仙山最高点〓13:28近江展望台〓14:05笹峠〓38今畑登山口〓15:22汗フキ峠〓15:40榑ヶ畑登山口

【上丹生⇒うるしが滝】


上丹生バス停より出発。前方に霊仙山。

上丹生コース登山口。

屏風岩。

屏風岩と対峙してあった丸岩。

土石流で埋まった谷山谷。

伏流の谷。

水が流れ始めた。

↑くぐり岩。
←前回は伏流だったのだが。

うるしが滝。

滝上部の山斜面を歩く細君。

ココより右岸へ渡渉する。
滑り落ちると左の写真からうるしが滝へ。

 上丹生バス停からは霊仙山が見えているが山頂だけ雲があり少しガスっているようだ。丹生川沿いに歩くと駐車場がある登山口に着き『16時下山』の入山届を出す。
暫く林道を歩いて屏風岩を過ぎると私の記憶では渓流歩きなのだが一変していた。土石流によって石灰岩が敷き詰められた川原で伏流になっていた。これでは山野草も消滅である。
右に土石流源の谷(一ノ谷?)を過ぎると以前の谷に戻るが、雪融けによる増水で伏流でなく渡渉しながらの遡上になる。
二ノ谷を右に見て10分ほど登るとV字になった狭い谷になる。『小曲の坂』と云われる箇所で左岸の急斜面を登る。(前回ここを登った記憶がないのだが。)沢に戻って来ると見覚えのあるくぐり岩に出合う。
本流沿に行くと前方に滝が見えてうるしが滝に着く。所々に雪があるので滝下まで行かずに休憩場所から眺める。

【⇒避難小屋】


谷山谷から分かれて右折し残雪の谷を登る。

登山道は谷ぞこだが。

柏原道出合付近伊吹山が望まれた。

避難小屋に着き安堵する。 最高点  中央;経塚山

 うるしが滝の左岸を巻いて登る。足場が悪いので要注意して登るが、幸いにも雪がないので助かった(西出商店さんの話ではヤマシャクヤクが多く咲くらしい)。再び沢歩きになり滝から20数分で本谷と分かれて右の急坂の谷に入ると残雪で埋まっていた。雪下には1mを越す空洞ができている箇所もあったので、右の山斜面から登るが泥濘(ぬかるみ)状態で靴とパンツはドロドロで今更スパッツをするのも・・。谷を縫うように左右の斜面を歩き井戸ヶ洞(右折すれば一ノ谷を下るが、山腹の道で距離が長い)に着く。
高度を上げると北西の風が強くなり寒い。残雪にうんざりして、谷から離れて雪がない左の稜線へと登る。難所を無事に通過して柏原道出合に出て安堵する。ここでセーターとヤッケを着込んで休憩していると初めて柏原から登ってきた女性(道は倒木で迷う箇所があったらしい)と出会う。
右折してササ原を登ると視界のよい非難小屋に着き、360度の展望を楽しんだ後、小屋内で食事する。

【経塚山・霊仙山三角点・最高点】


経塚山への登り。

経塚山より霊仙山三角点を望む。

霊仙山三角点への登り。歩き辛いので夏道へ。

経塚山より。  最高点  右から2つ目、霊仙三角点

霊仙山三角点より伊吹山望む。

三角点より近江展望台・鈴鹿山地方面。

霊仙山三角点より。 西南尾根。  中央奥;藤原岳・御池岳  南に延びる鈴鹿山地を望む。

伊吹山  中央;経塚山  鉛難小屋

最高点より伊吹山望む。

最高点より西南尾根と鈴鹿山地の山々

ササの高原を歩いて経塚山のピークへ。経塚山はお虎ヶ池へ下るハイカーと登ってくるハイカーで賑わっていた。霊仙山三角点・最高点は目前に迫りカルスト台地の草原で展望を楽しみながら歩く。
 先ずは霊仙三角点へ。ここでも展望を楽しむ。今回も白山・御嶽山・恵那山等は望めなかったが、伊吹山・藤原岳・御池岳が見えたので満足する。
戻り、分岐で右折して最高点へ。少し移動するだけで風景が変るのが面白い。

 【南西尾根】


フクジュソウと霊仙山三角点。

藤原岳と御池岳望む。

近江展望台より霞む琵琶湖を望む。

近江展望台より。 南霊岳・霊仙山三角点・経塚山・最高点を眺める。 中央左に伊吹山の一部が。

近江展望台より鈴鹿山地の山々。

いよいよフクジュソウの咲く西南尾根へ。先端の近江展望台が見えている。名所のサクラ見物に負けないほどの凄い人出。暑くも寒くもなく花見には最高!全てのフクジュソウがベッピンに見えて撮った枚数70画像。それに引き換えて動く物体は姥桜が沢山?口には出せないが「おばちゃん邪魔やねん」
 フクジュソウの撮影も一段落する頃には擦れ違うハイカーも減り静けさが戻り、近江展望台に着く。
山頂と霞んだ琵琶湖を見納め、前方に鈴鹿の山々を望みながら急坂を一気に下る。


【⇒榑ヶ畑登山口】


笹峠付近より近江展望台を眺める。

近江展望台。

自然林の歩き易い道。

今畑登山口。

合目の汗フキ峠にて。

廃村の石垣と水が流れる登山道。

榑ヶ畑登山口。
 平坦な道になり、ササが茂る笹峠付近で山頂では飲めなかった冷たいビールで休憩したが、峠に気づかずに下っていた。自然林の美しい山腹の道を過ぎると植林内の下りになる。今畑の廃村に出るとフクジュソウが咲いているがチラッと見て足早に下る。
 今畑登山口に出ると道路端には多く車が駐車していた。大洞川沿いの落合集落を過ぎると再び杉林の山道に入る。
道が細くなったところで、奥越のおーちゃん夫婦と再会する。おーちゃん夫婦とは初めてオフ会に参加した経ヶ岳以来で1年半ぶりである。ご夫婦は若返ったように感じられたが、さて先方は私たちをどのように感じたかな?
 階段状に流れ落ちる滝のところで、左折すると直ぐに汗フキ峠に出る。直進して下るとカナヤの山小屋に出て左折、廃村になった石垣の間を小川が流れる道で靴を洗いながら下ると榑ヶ畑登山口に出て来る。

霊仙山の花

 帰り支度ではなく、七輪で火を熾して焼肉の準備をする。なかなか火力が上がらず。寒い中、二人だけの宴会では盛り上がらないが、下山してくる人には堪らない臭いであっただろう。
誰も下山してこない頃になって帰り支度をする。

 朝、凸凹林道を自転車でスリルを感じながら下り、谷山谷の渓谷、難儀した残雪、大パノラマ山頂、盛りのフクジュソウ、そして、おーちゃん夫婦との再会。と忘れられない充実した1日だった。

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