平成24年2月20日(月) I綿向山 1110m〜Aイハイガ岳 964m

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 今年、近畿の樹氷の山は青空に恵まれることが少なく、綿向山樹氷登山も延び延びになっていた。前回、南沢山登山で綺麗な樹氷が観られたので、雪が降らなければ良いという軽い気持ちで雪山を楽しむことにする。


国道307号線から国道477線へ。雲は多いが綿向山は見えている。音羽交差点で左折、バス停『西明寺口』の三叉路で右折し、次の三叉路も右折して、西明寺川に架かる御幸橋を渡ると一番乗りで御幸橋駐車場に着く。
氷点下5℃の中で準備をしていると単独の男性の車が一台入ってくる。


周辺地図


6:52駐車場〓7:11登山口(ヒズミ谷出合小屋)〓7:52三合目・あざみ小舎〓8:06五合目小屋〓8:22七合目の行者コル(冬道へ)〓9:00〜9:10綿向山〓10:11〜10:25イハイガ岳〓雪原で40分昼食〓12:26〜12:52綿向山〓13:12七合目・行者コル〓14:25駐車場

 西明寺川左岸沿いに歩きヒズミ谷出合小屋のある登山口に着く。金属製の橋を渡り植林内のつづら坂を登ると凍結もなく、よく踏み固められた登山道なのでアイゼンは必要なかった。
16回のつづら折れをして三合目の林道に出る。
少し林道を歩いてから再び山に入ると、ここだけが自然林のあざみ小舎を左に見て、未だ続くつづら坂を登る。
滋賀県側の展望が良い五合目小屋に着くと、曇ってはいるが比良山地が望まれたので山頂からの展望に期待が膨らむ。
五合目からは山腹の植林の直線道を登っていく。

 やっと樹氷が現れて七合目の道行者コルに着く。ここからはブナ林の冬道に入る。追い抜かれていた単独の男性がアイゼンを着けて登るのが見えた。急な尾根道である冬道は凍結しており、私たちもアイゼンを着ける。
登るごとにブナ・リョウブの樹氷が美しさを増すが、頭上には灰色雲が居座ったままだ。

 イハイガ岳・竜王山分岐に出て、緩やかな樹氷のトンネルを抜け綿向山頂上に着くと、単独の男性がスノーシューに換えて雨乞岳へ向かって出発して行き、山頂は私たちだけになる。頭上の雲は鎌ヶ岳から北の鈴鹿山脈の峰峰を覆い、南部の山々だけが望まれた。


登山者駐車場

登山口・ヒズミ谷出合小屋

ヒズミ谷の架かる橋をわたり山腹のつづら坂を登る。

あざみ小舎

五合目小屋

五合目小屋より。竜王山の左肩より琵琶湖、比良山地の蓬莱山・武奈ヶ岳が望まれる。

七合目の行者コル。
樹氷が観られ一安心。
アイゼンを着け、冬道の急な尾根に取り付く。

リョウブの樹氷

雨乞岳からの尾根に乗ると山頂は直ぐ。

山頂にはガスはかかってないが・・。

一瞬の青空。

イハイガ岳まで往復することに。スノーシューに換えます。

 前回、イハイガ岳まで往復している間に晴れたので、今回もイハイガ岳に行くことにする。雨乞岳への稜線をスノーシューに換えてスノーハイクすることにする。
イハイガ岳・竜王山分岐を過ぎ、広い雪原にでる。前回はガス、そしてトレースが無く不安がっていた細君だが、今回はお気に入りのスノーシューでルンルンである。曇っているので潅木帯に入っても樹氷はあるが、日が差すとパラパラと落下する。

 常に目線より下に見えていたイハイガ岳が、目線より上になり存在感を現すと、シャクナゲが自生するヤセ尾根になる。柔らかい雪に滑りながらも必至で登ると、ヤセ尾根のピークのイハイガ岳に辿り着く。
鈴鹿山脈南部の展望を観ながらアンパンで小腹を膨らませる。

 イハイガ岳から下山、スノーシューでも落ち込みながら1m程滑る。補助に潅木を握ると樹氷が落ち、首から樹氷が入る。堪らず尻セードで滑り、カメラを準備して細君を待つ。
歩行で下りようとした細君の意に反して、滑り落ちてきた。雪まみれになりスノーシューが樹に絡まり立ち上がれず。愛の手を差し出し、喧嘩にはならず。
後は登りが続き、雨乞岳・鎌ヶ岳のガスが切れだした地点で昼食にする。

 再び、綿向山頂上に戻ると、ここで出会ったことのある男性二人に声をかけられる。「フロントガラスが落石で割れた」という話を聞いたことを思い出し、少し記憶が戻る。あれ以来、HPを覗いてもらっているようで、私の山行記録をよく知っておられた。二人と、そして雨乞岳・鎌ヶ岳にも別れを告げ下山する。
七合目でスノーシューを外す。今度は雪原で出会ったご夫婦に声をかけられる。「テクテクさんでは?」と、「今日は出会いそうな予感がした」と。ご夫婦とは波長が合っているようだ。以後、登山口まで一緒に下る。


ブナの珍変木(幸福ブナ)

「幸福だからいい!」と言ったのだが。


展望は無理かな・・。

高度を下げると鈴鹿南部の山が見え出した。 中央;仙ヶ岳

目的地のイハイガ岳が見えました。

イハイガ岳 奥;タイジョウ

雨乞岳へ向かった男性。イハイガ岳に着いたようです。

やはり樹氷は真っ白です。。中央は水滴です。

イハイガ岳を見上げるまで下ってくる。

通り過ぎそうになった頂上。

柔らかい雪に苦戦した細君も到着。 綿向山からの稜線。 

雨乞岳には未だ雲がかかったまま。 鈴鹿山脈南部の山並み。

天気の回復を期待して綿向山へ引き返します。

歩行を諦めお尻で下ります

しかし、細君は・・。この直後に。

予想通り、私を追い越し樹に当たりやっと止まりました。

滑り落ちないよう必至に堪えて雪を払ってます。

振り返れば銚子ヶ口・クラシ・イブネ・雨乞岳・鎌ヶ岳・水沢岳が望めるようになっていた。

ロールオーバー設定(前回の展望) 左;日本コバ 中央;カクレグラ

雨乞岳・鎌ヶ岳を望めて満足。ここで昼食にする。

アセビの風下で昼食。雪原の上部は賑やかそうだが、ここは私たちだけ。

未だ、登りがあるのでアルコールは控えめにして綿向山へ。

雨乞岳と清水頭

鎌ヶ岳

綿向山に近づくと賑やかです。


鎌ヶ岳

下山。

七合目からは知り合った山友と一緒に下山。

無事に下山。

帰路撮影。山頂は曇っているのだろうな。

 展望と樹氷が見られただけで満足だったのに、新たな出会いと再会があり、楽しい山行となり大満足。
山ガールから声を掛けられるのは何時のことか・・・。

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