平成23年10月9日・10日 北アルプス・A(つばくろ)2763m 大天井(おてんしょう)2922m

年度別

 周辺地図(中心は登山口)   山行地図

 9月7日に蝶ヶ岳・常念岳に登った。今回も同じ山域の2座に登り北アルプス入門コースを卒業とする予定である。

 毎日が日曜日のなので、わざわざ連休の山に登らなくても夜間割引を利用して車を走らせば良いのだが、休日と快晴が合致するので仕方がない。

 駐車場確保のために前夜7時に枚方を出発する。長野道・豊科ICで降り、国道147号線を北へ、有明で県道25線から中房温泉への道に入る。駐車場手前2kmほどから道路脇に駐車されている。3連休だけあって市営駐車場は満車だったようだ。不安を感じながら駐車場へ。
中房温泉の有明荘を過ぎると橋がある。橋手前を直進して、第2駐車場に着くと、数台の空スペースがあった。(橋を渡り、直ぐ左折すると第1駐車場だが到着した時に満車になってしまう。第3駐車場もあり)。午前0時に着く。
豊科ICより27km(45分) 枚方から379km 

【1日目】

3:40駐車場(4℃)〓3:55中房温泉登山口〓6:25富士見ベンチ〓6:50合戦小屋〓7:55〜8:05燕山荘(えんざんそう)〓8:30燕岳(軽食)〓9:10燕山荘〓10:14大下りの頭〓11:36切り通し〓12:24大天荘(大天井岳頂上まで10分)キャンプ地  約13,5km

【2日目】

7:20大天荘〓7:45切り通し〓9:08大下りの頭〓10:10〜11:05燕山荘()〓11:46合戦小屋〓14:05中房温泉登山口 約11.5km

 車内で2時間ほど仮眠後に暗闇の中を出発する。500mほど車道を歩く(約10分)とロータリーがあり中房温泉に着く。少し先にあるトイレ、向かいには登山届箱がある売店兼日帰り温泉のある所が中房温泉登山口
暗闇でも明かりがあれば充分に登れる登山道で、コンパクトなヘッドランプではなくLEDの懐中電灯で足元を照らしながら登る。ヘッドランプは目の動きと同じように照らしてくれて良さそうだが、頭が動けば光を追って目も動くためか、車酔いしたようになるので使用していない。

 水場のある第1ベンチ・第2ベンチを過ぎ、ほぼ中間地点になる3ベンチ(中房温泉2.7km/燕山荘2.8km)に2時間ほどかかり着く。
6時前に有明山の山斜面から朝日が昇る。やがて富士見ベンチに着くと、何とか見える朝靄のかかる富士山を見ながら小休止する。
御来光を拝んで下山する登山者とすれ違うようになり合戦小屋に着く。周りの樹木は紅葉しているが、台風の影響なのか、あまり良くない。

 展望が開けて燕山荘と燕岳が望まれるようになり合戦沢ノ頭に着く。ダケカンバ・ナナカマド・草紅葉を期待した山腹の紅葉は落葉しており、期待はずれである。
緩やかな道になるが、空気も薄くなり、山頂が見えれば気も焦り、楽に感じない。

 燕山荘に辿り着く。今までの疲れを忘れさせる最高の展望である。
リュックを置いて燕岳へ。白砂に花崗岩の奇岩が立ち並ぶ稜線。定番のイルカ岩に槍ヶ岳を入れて撮影。
狭い燕岳頂上には常に登山者がいる。三角点にタッチして少し下った場所で、軽い食事を済ませる。


中房温泉登山口と登山届箱

東の空が赤くなってきた。

第3ベンチ
燕山荘との中間


合戦小屋(宿泊設備なし)。今日は追い抜かれていないので下山者だろう。

合戦沢ノ頭付近。初めて燕岳が望まれた。

大天井岳の右に槍ヶ岳。今日は快晴だ。

燕山荘(えんざんそう)へ階段を登るのも億劫。キャンプ地にリュックを置き燕岳へ。

イルカ岩

八ヶ岳と南アルプスの間に富士山が望まれる。

燕岳頂上三角点からの北燕岳  奥;立山・剱岳・針ノ木岳を遠望。

 燕山荘まで戻り、再びリュックを担ぐと、更に重く感じる。「昨日だとテント場は張る場所がなくなっていたが、今なら張れる。」計画を変更して、ここに張りたい気持ちになるが、「大天荘のテント場は満杯になることはないだろう。明るいうちに到着すればいい」と考え直し出発。
大パノラマの表銀座縦走コースを正面に槍ヶ岳・大天井岳を見ながら、奇岩が点在する道を行くと大下りの頭に着く。
急な下りになるが、下ったのと同じほど緩やかに登り返し、再び緩やかな下りになる。この辺りから疲れを感じ始め、大天井岳の山腹に付けられた道を登る登山者を見て「長い登りだな〜」。

 クサリ場のある切り通し(キレット)へ下ると喜作レリーフがある。ここからか大天井岳への登りになる。槍ヶ岳(喜作新道)分岐で左折、大天井岳を巻いて山頂の南の肩に登るのだが、喘ぎながらの辛い辛い登りとなり、細君に何度も待ってもらう。スタミナ切れになり、初冠雪時の雪が所々に残る登山道を登る。

 切り通しから1時間もかかっていないのに、90分以上に感じて、大天荘に着く。
直ぐに山頂に登る気力はなく、テントを張り昼食後に山頂に登ることに。

 テント場から10分ほどで大天井岳頂上に着く。
山頂からは東方面に浅間山・八ヶ岳・富士山・南アルプスの展望だが霞んでいる。南には常念岳・中央アルプス、西には穂高岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳・遠くに白山、双六岳・黒部五郎岳・水晶岳・野口五郎岳、北には水晶岳・立山・剱岳・針ノ木岳・白馬岳・鹿島槍ヶ岳などの名峰が望め、展望大好きな私には堪らないひと時だ。風が強くなり寒くなってきた。
テントに戻り、1時間ほど昼寝をする。私たちがテント設営の一番だったが(昨日からの1張ありは常念岳まで出かけていた)、夕食の準備をするころには30張ほどになっていた。

 夕日は厚い雲の中に隠れて見られず、陽が沈むと急に冷えだし西風も強い。殆どの登山者が山小屋で食事をしたようだが、重い食材を担いで登ったのでそれも出来ず、お湯割りと温かいおでんで暖を取るが、それでも寒い。6時過ぎに各自2個の使い捨てカイロと一緒にシュラフに入り込む。


人気のある燕山荘

山荘横より表銀座縦走コースに入る。

人気のコース。すれ違う登山者、抜かれる登山者も多い。

ライチョウだ。4羽ほどいたが隠れてしまう。

大下りの頭。 裏銀座の峰


山で出会ったった数グループ(私達と同じ脚力)をガイドしていた男性に山座同定してもらう。

明日のことを思うと下って欲しくはないが・・。

また、登りがある。大天井岳は遠いな〜。  振り返れば、大下りの頭

クサリ場の切り通しを通過。

槍ヶ岳分岐

辛かった登り。細君に待ってもらっています。

大天荘にやっと着きました。12:25昼食の時間、山小屋は忙しそうでした


テントを張り(1人500円・水1L200円)昼食準備。
山頂は後に。

【大天井岳頂上】


燕岳(中央左)  中央;燕山荘・奥;有明山(二百名山)

常念岳・蝶ヶ岳 、梓川を挟んで穂高岳

穂高岳〜槍ヶ岳〜双六岳・三俣蓮華岳・奥;黒部五郎岳・鷲羽だけ水晶岳方面

ズームアップ立山・剱岳。

キャンプ場からの大天井岳。

旭岳?・白馬岳・鹿島槍ヶ岳

夕日は見られず。

西風が強く、冷えて寒い!安曇野・松本市の夜景が綺麗だが、ゆっくり撮れず。即、シュラフに入り「おやすみなさい」
今朝、起きると左端のテントがない。彼女のテントはあるが。
入口を西にして設営したので潰れて彼女のテントに。 もしかしたら計画的に?かも

【10日】

 5時前に目覚める。風の音で気付かなかったが、既に10張ほどのテントが撤収されていた。
テント場からの御来光を楽しみにしていたが地平線には雲があり拝めず。
テント内を整理してから朝食にすると鍋に残ったお湯は数分後には凍っていた。
殆どの登山者が出立してから私たちも往路を戻る。

 昨日、苦しかった大天井岳の巻き道だったが、前方に燕岳への稜線、遠方に立山・剱岳・白馬岳の名峰を望みながらの贅沢な下りとなる。

 切り通しを過ぎると緩やかな道になるが、稜線西の登山道は風が強くて寒い。一方、東は無風で汗ばんでくる。重いリュックの上げ下ろしが億劫で、一度決めた衣服を通す。

 大下りの頭への登りも、辛く感じる前に登ることができ助かった。
左に裏銀座の名峰を望み、往路では余裕がなくて、あまり観ていなかった点在する奇岩を楽しみながら、表銀座縦走コースを行く。

 燕山荘前でビールを買って昼食にする。昨日、山小屋で買った飲み水の方がビールより冷たい。暑ければ丁度よいのだろう。お陰で冷たさを感じることなく飲めたが?

 中房温泉へ下る。細君、重いリュックを担ぐときに腰を痛めたので、腰をかばいながらの下山となるが、無事に中房温泉登山口に到着する。


昨日より雲は多いが展望は最高、西風は強い。

白馬岳、鹿島槍ヶ岳がよく見えている。

意外と楽に大下りの頭に登れた。

笠ヶ岳だけに雲がかかり、気の毒な登山者。

燕岳頂上

今回、燕山荘への最後の登りになる。

燕山荘前で昼食

合戦小屋

無事に登山口に戻ってくる。

第2駐車場の中段に駐車。

 車で公共の宿『ほりでーゆ〜四季の郷』まで行き、入浴。

館内のレストランで四季定食を注文し、夕食を済ませてから18時に帰路に着く。 三連休の最終日であったが、大した渋滞もなく22:50に自宅に着く。

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