平成22年9月11日 大峰・双門ノ滝・狼平 1595m
8年前に弥山川を溯ったことがある。再度挑戦したいと思っていたが、下山コースの分岐が分かるのか不安を感じて、今日に至っていた。今年の7月9日に熊渡から八経ヶ岳へ登ったときに下山コースの分岐を確認した。 2時20分に枚方を出発、奈良県大淀町から国道309号線を走り、御手洗渓谷から約1kmで熊渡に着き、地峰林道のゲート前に駐車する。 枚方から約90km |
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4:20に熊渡に着くが、まだ暗いので車内で休んでいると、主峰・八経ヶ岳登山口のあるトンネル西口(ここから12kmほど先)へ、車が通り過ぎて行く。
ライトなしで歩けるようになってから地峰林道を歩く。気温は18℃だが汗が出始める頃、林道の分岐があり、左のガードレールがある道を5分ほど下ると白川八丁の川原にでる。
広々した伏流の川原を上流へ。肌寒く感じ気温を見れば11℃まで下っている。
谷間が細り右手に巨大な岩が現れると、エメラルドグリーン色をしたガマ滝の淵が前方を塞ぐ。
右岸より山道に入ると、直ぐ右下に小さな弥山ダムを見て鉄の桟橋を利用し上流へ溯る。だが、8年前と同じ桟橋で、更に落石に因り崩落した箇所があり、ロープが増えていた。
ガマ滝から40分ほどで谷底に降り左岸に移動する。川床の大岩にトライして進むと頭上に支谷にかかる桟橋が現れる。桟橋までよじ登り斜面の山道を進むと滝音が聞こえてくる。
一ノ滝と二ノ滝が目の前に現れる。リュックを下ろし岩床でフルーツゼリーを食べる。
吊橋を渡り右岸へ。大きく高巻き、やせ尾根になると新しく付け替えられた梯子の連続になる。お陰で不安を感じることなく利用する。右からは水爆が聞こえてくる。おそらく三ノ滝だと思われるが一部しか見えない。
シャクナゲが自生するやせ尾根まで登ってくると朝日が差し込むようになる。稲村ヶ岳が樹間から望まれ、
登り切ると千石ーで緩やかなやせ尾根になる。
初めての下り階段で鞍部に下りると滝見平テラスに着く。名瀑百選の双門ノ滝と仙人ーを正面に見る。その流れは足元の真下をナメ滝となり流れ、今立っている場所は断崖絶壁上のテラスにいることが分かり恐怖を感じる。
ザンキ平への尾根を登る。少しは緩やかな登りになったようだが、階段や鎖を使用しての登りが続き、ザンキ平の肩(尾根乗越)に着く。ここからは霞んでいたが金剛葛城山が望まれた。
尾根を乗越し弥山川へと下ると滝音が聞こえてくる。展望の良さそうな岩上に立つと三鈷ノ滝が眼下に望まれた。
弥山川への下りも、クサリ・階段・桟橋を利用して下って行く。日が差し込む斜面にはトリカブト、湿った岩場にはシラヒゲソウが群生する。
三鈷ノ滝と思われる滝上部の谷底に下りてくるが、直ぐに右岸を大きく巻く道を登る。疲れを感じはじめた身体には辛いが、苔むす原生林に癒されながら頑張る。再び谷底に下りてくるが、ここも直ぐに巻き道を登ることになる。
やっと川原小屋手前の谷底におり、リュックを下ろし大福餅を食べながら休憩する。川原小屋から50mほど溯った地点で左岸に渡渉する。ここからはテープを見つけては渡渉を繰り返す。巻き道も数回あったが、大きく弥山川から離れることはなく助かった。
やっと、桶ノ谷出合に着く。鉄の縄梯子が付けられた大岩を上り、右の谷へ入るのだが、一見すると岩壁に突き当たり道が無いように見える。ここで少なくなった水を補給しておく。
クサリ、鉄の杭が打ち込まれた岩壁を水平にトラバースして難所を過ぎると、弥山川は緩やかな流れになり、狼平の吊橋が見えてくる。
ライトが無くても歩ける明るさになってから出発。 |
林道分岐。左へ下る。 |
伏流の白川八丁 |
ガマ滝 |
少し傾き、網は破れていたが通過できた。 |
巨岩に潰された桟橋。 |
桟橋がなければへっぴり腰で通過。 |
谷底に下りると左岸へ移動。 |
8年前は足元に清流が流れていたが右岸側に流れが変わっていた。 |
一ノ滝と二ノ滝 |
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支谷に架かる橋へ。 |
吊橋からの弥山川下流 |
吊橋を渡り右岸へ。 |
新しくなっていた梯子。 |
キレット。 |
稲村ヶ岳が望める所まで登ってきた。 |
左奥;観音峰 右;稲村ヶ岳 |
まだまだ続く梯子 |
千石ー |
やっと下りの梯子 |
滝見平より |
双門ノ滝と仙人ー |
断崖絶壁の上にあるテラス。 下を覗き込むと恐ろしい。 |
滝見平からザンキ平の肩に登り着くと展望が広がる。金剛山方面だが写らず。 |
ザンキ平の肩から三鈷ノ滝方向へ下る。 |
眼下に三鈷ノ滝 |
三鈷ノ滝 |
弥山川に下りてきたが右岸野山斜面を大きく巻いて上流へ。 |
巻き道 |
川原小屋近くで休憩する。 |
川原小屋 トリカブト |
ルート(テープ)探しは目玉が多くある方が有利かな。 |
一寸、緊張! 桶ノ谷出合 |
下の3段までは腕力がいる。 |
足元には滝があり水量が多いと恐怖を感じる場所だが。 |
靴底が濡れていると滑る岩あり、へっぴり腰が一番いい。 |
弥山川溯上も終わり。 |
弥山川入口にあった看板。 |
【狼平〜熊渡】
ログハウスが似合う狼平に着く。周囲の原生林に癒され、長時間の緊張から開放される。
下山する。高崎横手までは登りであるが、弥山川遡上から見ると高速道路である。頂仙岳を左から巻く。次の1598mのピークも同じく左から巻く。次の尾根は右から巻くと植林の道になる。巻き終わると美しい自然林になり、右がナメリ谷源頭部で熊渡分岐。
ナメリ谷源頭部を左に見て、山斜面を下ると尾根道になる。しかし広い尾根ではジグザグに下るので、斜面を下っている感じはするが、目印のテープ、踏み跡もあるので迷わずに下る。
植林内をジグザグに下ると林道終点に出てくる。カナビキ谷に架かる橋を渡ると、今朝の白川八丁への分岐に出合い熊渡へ戻る。
狼平の吊橋。「着いた!」 |
気温は24℃。屋外で食事。 |
狼平の原生林 |
触れるとフカフカ。 |
高崎横手の分岐 |
頂仙岳を左から巻いて。 |
頂仙岳の登り口が分かれば登ろうと思ったが・・。 |
ピーク1598を巻き終わった地点。次の尾根は右から巻く |
先の窪地が熊渡分岐。 |
7月の時より赤色が・・。 矢印は下では? 遭難しても知らないぞ! |
熊渡分岐にて。左の窪地はナメリ谷源頭部。右へ下り尾根に取り付く。 |
尾根か山斜面は分からないがテープに従い下る。 |
やせ尾根 |
↑弥山川側は急斜面 ナメリ谷側は緩やかな斜面→ |
林道終点のカナビキ谷に架かる橋。 |
今朝の白川八丁の分岐。 |
無事下山する。 |
林道前の駐車スペース。 |
【花】
シラヒゲソウ |
シラヒゲソウ |
サワオトギリ |
ギョウジャアザミ |
ミヤマヒキオコシ |
ミヤマアキノキリンソウ |
ヤマトリカブト |
ミヤマダイモンジソウ |
オヤマリンドウ |
サラシナショウマ |
サラシナショウマ |
ミヤマトウバナ |