平成19年11月11日 A山ノ神ノ頭 1099m


周辺地図

 日本海側は冬型気圧配置になり天気は崩れそうだ。紀伊半島南部では雨が降っている箇所はあるが昼から晴れる予報なので展望を諦めて紅葉目的で台高山脈の山ノ神に登ることにする。
山ノ神は17年10月16日の馬ノ鞍峰から縦走したことがある。その時、紅葉シーズンか新緑の季節に登りたいと思った。
 4時45分に枚方を出発。吉野で雨が降り出すが川上村に入ると雨が止んでくれて安堵。大迫ダムで左折、入之波(しおのは)温泉でダム湖に架かる橋を渡り対岸を走り、次の橋で左折して林道に入る。しばらく走ると三差路でV字にかかる橋があり、V字ターンして3kmほど走ると三之公林道終点の登山口に着く(ダムから約13km)。


小休止して渓谷を見学。

三差路でVターンして三之公林道へ

林道終点の登山口

7:40三之公林道終点登山口〓8:00ピーク773の鞍部〓9:15峰904m〓10:15〜11:10山ノ神山頂〓11:53キノコ股谷分岐〓12:50大障子滝〓13:33明神谷出合〓13:46馬ノ鞍峰(明神滝)分岐〓14:00登山口

【西尾根から山頂へ】


左岸には休憩所が。

下山道の茸股谷の紅葉に期待が。

西尾根までは急坂が続く。

テープが付いているのに直進して南へ下ってしまう。

二重稜線の間に池

ブナとトウヒの大木

 駐車場から明神谷の川を渡り、休憩所横より左岸を遡上してから急斜面に取り付くと、落ち葉が多くて登山道が分かりにくい。靄がかかる暗い林内で、目印のテープを捜しながらの登りになるが、とうとうテープも見つける事ができなくなって、短時間だが急斜面を適当に登ると登山道に出て安堵する。しかし初めから不安を感じながらの登りになった。
木階段があるつづら坂を登ると、ピーク773の鞍部に着き、左折して西尾根を歩くが、右は植林なので残念だ。
最初のピークは巻き道を利用して巻くと、踏み跡がなくなってしまい、ピークを越すことになる。岩があるピークを越し直進。しかし南方向に下っていることに気付き、ピーク手前まで戻り、西尾根に戻る。
 右半分は相変わらず植林だが、キノコ股谷側の紅葉が美しくなると、904m峰への登りになる。巻き道があったが、ここは峰を越すことにする。904m峰越すと、踏み跡の薄い広い鞍部に下りて来るが、テープが多くあり助かった。鞍部からは二重稜線になり、間のくぼ地には数個の池があり、トウヒ・ブナ・ヒメシャラの大木の原生林(左側だけ)が広がる。標高1000mに満たない地点で、巨大なトウヒが自生しているのを観るだけでも充分に価値がある西尾根だ。
植林内の痩せ尾根を過ぎると、広い稜線となって、見応えのある360度の原生林が広がる中を登る。

【山ノ神ノ頭】

 二次林になると殆ど展望のない山ノ神ノ頭に着く。樹木越しに見える筈だった山もガスがかかっている。静かな山頂で風(気温8℃)を避けて鍋焼きうどんを食べる。

【キノコ股谷〜三之公林道終点登山口】



茸股谷源頭部。期待していた紅葉だが。

1本の丸太の階段

ーをロープ使って下る。

大障子滝

靴底も木も濡れていて滑る。

ここでリュックを下ろし休憩。

明神谷出合

最後の橋。

明神滝への表示板がある馬ノ鞍峰分岐。

無事下山。

 登ってきた西尾根を下り、植林内に入り痩せ尾根まで戻ってくる。ここで尾根が二股になり、直進の尾根は通行止め。右に折れて下ると、右にテープが多く巻かれた箇所がキノコ股谷分岐だが標示はない。(登りではキノコ股谷分岐に気付かずだったが、細君は分かっていた)。
 山斜面を下るとキノコ股谷の源頭部に下りて来る。水量は殆どないが、水量のあるヒクタワ谷と出合うとキノコ股谷は渓谷になるが、期待していた紅葉には早かったようだ。
ヒクタワ谷出合を過ぎるとテープが殆どなくなるが、歩き易そうなルートを探してキノコ股谷を下ればよい。
 1本の長い丸太橋を過ぎると少し先にーがある。タイガーロープを使って、右の谷へ下ると、大障子滝の滝下に下りて来る。
 大障子滝からは、右岸の歩き易い道が暫く続くが、再び翡翠色をした淵・小さな滝に目を奪われながら、ルートを探して渡渉を繰り返して下る。この区間は1回目の時は、不安を感じながら、人工的に造られた数箇所ある丸太の橋が現れると、ルートは間違ってない(渓谷沿いに下るので間違うことはないのだか)と安心したのを思い出す。
明神谷出合にかかる丸太橋を渡り左岸へ、そして最後の丸太橋で右岸に渡ると、植林内の道になって、馬ノ鞍峰(明神滝)分岐に出合い、左折して、山斜面の道を歩くと朝の登山口に戻ってくる。
 今回も誰にも出会わない静かな山行だった。

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