平成19年2月25日 鉢伏山 1221m B氷ノ山 1510m
周辺地図

 毎年、氷ノ山の樹氷を観たいと思っていたが、10年前に吹雪の『こしき岩』付近よりグループが滑落して亡くなった記憶が残っており、躊躇していた。しかし今年は記録を更新する暖冬で積雪が少ないだろうと。そして午前中は晴れ、昼からは曇りだが、降水確立0%の弱い冬型気圧配置とまずまずの気象条件。
 序に『関西100名山』の鉢伏山にも最短コースから登ることにした。
京都縦貫道路から国道9号を走り葛畑から鉢伏高原へ。3:50枚方 175km

【鉢伏山】 標高差361m


7:10鉢伏高原〓42稜線出合〓8:08〜18鉢伏山〓8:45鉢伏高原

 誰もいない鉢伏高原、曇り空に鉢伏山頂が見えている。背後の氷ノ山頂にはガスがかかり、天気予報に裏切られたようである。気を取り直して、山頂への稜線を見ながら登るコースを決める。
先ずは左の鞍部に登り、稜線道を歩いて山頂を目指すことに。


鉢伏山

ゲレンデより段ヶ峰  藤無山方面

ガスの氷ノ山。  氷ノ山への縦走尾根

扇ノ山

ゲレンデには、やたらと獣の足跡がある。何かが動いた。犬かと思ったが、尻尾が太いので狐だった。
 稜線道になると更に視界が広がる。いつガスがかかるか分からない山頂なので、ゆっくりと狐の足跡に導かれながら展望と霧氷を楽しむ。

マイナス4度の表示

鉢伏山頂上

小ピークより山頂

蘇武岳  但馬妙見山

 リフト降り口があって、有り難味が薄れるが360度の展望が広がる鉢伏山頂上だった。しかし氷ノ山頂上はガスがかかったままだった。


前方に氷ノ山を見ながら
 下山はゲレンデの急斜面を下る。下では一部分でリフトが動いていた。人も少なく初心者には打って付け。スキーができなくなった私だが、再挑戦したくなる。

【氷ノ山】標高差 850m

前回の氷ノ山


福定親水公園(登山口)
9:10福定親水公園駐車場(登山口)〓9:55地蔵堂〓11:00〜12避難小屋〓12:05こしき岩〓12:14〜12:55氷ノ山頂上〓14:50登山口

布滝(今回は橋まで行かず)

不動滝

布滝

曲がり坂

暫らくは緩やかなやま道

地蔵堂;木製の地蔵菩薩

最初の沢を渡る

ブナ林はいいな〜

弘法の水(夏季は?)

珍しく遅れ気味の細君

相変わらず山頂はガス

氷ノ山越の避難小屋

 5台が駐車していた福定親水公園駐車場に、私も細君も安堵する。トレースがあれば楽な山歩きができるからだ。
トイレ横より谷沿いの山道に入る。キャンプ場を過ぎると雪の川原歩きで、つぼ足の連発。今日はスパッツを忘れてきたので、慎重に歩くのだが・・。
右岸に渡り、布引滝を過ぎると『曲がり坂』の小豆ころがしの急登が始まる。左に不動滝を見て登ると、『山頂まで4km』の標示があったが、前に進まずに上へ上へと登るだけ。ひたすら30分ほど我慢すると『曲がり坂は終わり』の標示。暫くは緩やかな道になる。
 広場になった地蔵堂、植林内を過ぎて、沢を渡る頃にはブナ林に変わる。
木地跡・とうろう岩・弘法の水・一口水などの標示板は雪中から顔を出す程度、目印のテープが少ないので、踏み跡を頼りきって高度を上げる。もし踏み跡がなければ、途中で諦めていたかも知れない。


西方面


鉢伏山望む

コシキ岩が近付いて来る

コシキ岩を巻く

コシキ岩

山頂直下

 樹氷が見え出すと直ぐに氷ノ山越の避難小屋だった。下山時のために登ってきた道を確認しておく(東尾根を下山する予定でいたが、安全のためにピストンに変更)。ここで初めて若桜からの登山者と出会う。そしてリュックを下ろして休憩しながら、どら焼きを食べ、防寒スタイルになる。
左折、相変わらず山頂にはガスがかかったままだが、期待していたブナの樹氷が、疲れを忘れさせてくれる。
 ブナ林を抜けるとコシキ岩が近づき、緊張して左から急斜面を巻く。約30cm間隔の踏み跡、靴サイズの窪み、硬く締まった雪はアイゼンがよく効いて難なく通過する。しかし雪質、天候によっては危険な場所だと思った。
 コシキ岩を過ぎると山頂への急登だ。雪道なので、距離は短縮されているが、サラサラの雪はズルズルと滑る。ここではアイゼンは効かないが危険はない。


山頂の避難小屋

何も見えない、直ぐに避難小屋へ

 ガスの氷ノ山頂上に着く。展望を諦めて避難小屋へ。小屋内は私達を入れて8人だけだった。早々、食事準備をする。今回も鍋やきうどんだが、何時もとは違って、コンロを新調した。ボンベとバーナーが分かれている製品。屋内では良かったが、屋外での結果をみないとわからない。
雪は降らないと思うが、降って踏み跡を消されては困るので、急いで下山準備。
 往路を戻る。少し下るとガスが切れて展望が良くなり、氷ノ山越までルンルンで気分爽快だ。右折して親水公園への道になると樹氷もなくなり、沢を横切るごとに、大きなつぼ足を連続して生産するようになり、うんざり。
曲がり坂では足の疲労もピークに達し、「こんなに登った俺は偉い」と感心しながら、アイゼンと岩とがぶつかり合う嫌な音を聞きながら無事に下山する。

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