テクテク稲村岳

ドアミ付近のお地蔵さんと大日山 ブナの樹氷が迎えてくれた山上辻 大日山東壁。いけるだろうか?雪に埋まった登山道
キレット
孔雀・仏生岳・弥山方面 大普賢岳 室生火山群・鈴鹿山地方面 大日山東壁。
無事通過

平成11年1月5日 稲村岳C1726m −3℃ 晴れ 100km  平成13年2月作成

昨年の冬山、キレットまで登ったが、ガスと寒さで諦めて下山。再度冬山に挑戦。

5:00枚方〓7:00『ゴロゴロ水』前に駐車〓8:10法力峠〓9:00〜10山上辻・稲村小屋〓10:50〜12:22稲村岳頂上〓14:30着

山上辻までは平成15年9月14日を参照して下さい。

稲村小屋がある山上辻に着く。ここまで登ると積雪も多くなってきた。小屋前の陽が当たる広場で休憩する。樹氷が落ちる音だけが聞こえる静寂の世界だった。

 頂上へ、すぐにブナ林の急な坂に取り付く。雪で歩き辛いが締まった雪だったので助かった。緩やかな山道になるとシャクナゲが群生する道になり、間近に大日山が見える。

大日山の東壁手前に着く。今回一番気がかりだった場所だが予想通りの難所だった。岩壁に降った雪が登山道に落ちて2mほど積もって登山道がない。引き返そうか迷う。平坦な道を約50m歩いて鉄階段に取り付くのだが・・・。もし神童子谷に落ちたら登れないかも・・。時間は十分にあるので慎重に行動することにして前進する。

一歩一歩雪を踏み固めて進むが下半身が雪に埋まる。細君は進むのを待つだけ、うしろで周囲の景色をのんびり見ている(左上に見える山上ヶ岳、左下に急激におちている神童子谷、目前にあるツララを)。

鉄の階段付近まで来るが階段が判らない。足で雪中を踏んで鉄の一角が触れるのを待つ。やっと階段が見つけるが階段の横から登ろうとするためか、滑って階段に取り付くのに苦労する。 階段を登った所がキレットで隙間から白倉谷が真下に見えている。全身に付いた雪を払い頂上へ。頂上まで難所はなかった。

 展望台になっている稲村岳頂上に着くと「ウワァ〜」と声がでる。陽が当たり風もなく、そして360度の素晴らしい展望が望まれた。北から南に伸びる大峰山脈・金剛・葛城山、望遠鏡で見ると鈴鹿山地・伊勢湾の一部、南南東の低い山の上には熊野灘に浮かぶ船が、そして四国の山までが望まれた。気分は最高で少し興奮気味になる。
誰も来ないとだろうと思っていたが40代前半の男性が登ってくる。踏み跡が固められていたので大日山の東壁も楽に登れたらしい。軽く食事をして先に下山していった。我々は鍋焼きうどんでゆっくりと食事する。

 往路を戻る。用心の為にロープを出して下山する。幸い岩壁の雪は緩んでいなかったので難なく通過できた。素晴らしい展望を見たので、暫らく稲村岳には登らないだろう。

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