平成24年12月7日 G八経ヶ岳 1915m

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 雪山の八経ヶ岳に登りたいと思いながらも、関西で一番高い山でもあり躊躇していたが、「不安を感じたら撤退すれば良い」と思い、国道309号線が冬季通行止め(今月13日より)になる前に登れる日を待っていた。


 3時過ぎに枚方を出発、奈良市から国道309号線を走る。天川川合の三差路で左折、直ぐに洞川への道と分かれ、狭くなった309号線を走り行者還西トンネルへ。積雪はなかったが、橋や道路の一部には凍結があった。5時半に行者還トンネル西口登山口に着き(102km・帰り169号線より114km・19時過ぎに帰宅)、少し仮眠する。

 6時過ぎ、空が明るくなり始めたが、雲に覆われ星が見えない。車に付いている外気の温度は氷点下3℃、風で車が時々揺れる。駐車場には我車だけ。
「仲間がいれば元気が出るのだが、もしかしたらトレースなしの登山か?」「なんで、山なんかに?」とブツブツ独り言。じいーっとしていても何にも始まらない。覚悟を決めて重ね着をして外に出ると、直ぐに身体は慣れてしまった。


6:40行者還トンネル西登山口〓7:40奥駆道出合〓8:15弁天ノ森〓8:46理源大師像〓10:00弥山小屋〓10:40〜11:49八経ヶ岳〓12:22〜27弥山〓13:11理源大師像〓14:10分岐〓14:46トンネル西口登山口

 沢沿いの道を歩くと弁天ノ森辺りの奥駆道だろうか、ガスがかかってはいるが樹氷が出来ている。
木橋を渡り尾根に取り付く。急登なのだが冷えた身体は暖まるまで時間がかかり、汗が出る前に厚手の服を一枚脱いでおく。
登山道には昨日の下山者のアイゼン跡が一つだけある。

 奥駆道に出合うと氷点下7℃から8℃、さらに強風で寒い。休まずに登る。
奥駆道はピークを外し、北から巻いて登る。この辺りから昨日の踏み跡が怪しくなり、雪道に10〜30センチの新たなツボ足を残しながら登って行く。
ガスが切れ、樹氷が観られるようになる。雲の切れ間から青空が見られるようになるが風が強く、顔と指先は痛い。
トウヒの倒木地点を過ぎ、稜線に乗ると弁天ノ森に着く。
ここからは緩やかな道が続き、晴れていれば、樹間から弥山・八経ヶ岳が望まれるのだが、未だガスに覆われている。

 稜線を乗り越すと、直ぐに南肩に理源大師像がある。少し先から稜線へジグザグに登り、稜線を乗越える頃には青空が広がる。樹氷は更に美しさを増すが、相変わらず極寒である。樹氷の溶ける心配はないが。
今度は北斜面を細君と先頭を譲りあって踏み跡を残しながら登る。木階段を登るようになるが、雪に埋もれた階段もあるので慎重になる。再び稜線に乗ると東半分の展望が開け、稲村ヶ岳・山上ヶ岳・大普賢岳、そして大台ヶ原・熊野灘が遠望できた。
真っ直ぐに延びる稜線を登ると弥山小屋の屋根が見え、理源大師像から続いた急坂がやっと終わる。


車が来ない?早朝、御手洗渓谷で電柱にぶつかり通せん坊した車が。

登山口

木橋を渡れば急な登りに

ふくらはぎはキンキン。

シャクナゲの葉も凍っている。

奥駆道出合。「寒い!何で登るんや?」

顔・指先が痛い! トウヒの倒木

倒木の跡継ぎが育っている。

弁天ノ森

下山時に踏み跡があることを願いながら登る。

八経ヶ岳・弥山にはガスがかかり見えず。 日本海側はシロブナ、ここはイヌ(クロ)ブナ

理源大師像。

 稜線に乗ると頭上だけ青空が覗く。 急いで「パチリ」 

次の雲が迫ってくる。間に合った青空。

北(右)には大きな雲が無くなった。 風もこころもち緩くなったかな?

「登ってきて良かった」と思った瞬間。

北への奥駆道。 大普賢岳  行者還岳(手前) 右奥;台高山脈の薊岳・明神岳方面

稜線に乗り弥山小屋へ。 稲村ヶ岳(左)山上ヶ岳

大台ケ原(台高山脈)遠望  右には熊野灘

弥山小屋

人の気配なし。

弥山小屋から八経ヶ岳へ。 立ち枯れのトウヒ

オオヤマレンゲ群生地からの八経ヶ岳

鹿避けネット

【八経ヶ岳頂上】

休まずに弥山小屋から左折して南へ下り、オオヤマレンゲ群生地内柵内を通り過ぎ、登り返す。
関西で一番高い八経ヶ岳頂上に立つ。山頂は私たちだけだった。南北に伸びる大峰山脈、そして台高山脈の山々を観ながら、風を避けて東斜面の狭い棚で煮込みラーメンを食す。


弥山  山上ヶ岳  大普賢岳方面

弥山小屋と山上ヶ岳

南方面  明星ヶ岳  七面山 仏生ヶ岳 釈迦ヶ岳へと奥駆道が続く。 左;熊野灘 中央右;大塔山地・果無山脈の山々。

北方面  弥山 弁天ノ森 行者還岳 大普賢岳 山上ヶ岳へと奥駆道が続く。
中央奥には薊岳・明神岳の台高山脈の山々が見えていた。 右;大台ケ原
                                                               風を避ければ寒くはない。

八経ヶ岳より下山

溶けないが成長もしない。

【下山】

下山、山頂に1時間以上も滞在していた。弥山小屋に戻る途中で単独の男性と初めて出会う。
弥山頂上にも寄ってから往路を戻る。途中で更に2名と出会う。アイゼンは付けずに、しっかりとトレースのある道を下る。


弥山頂上

弥山からの八経ヶ岳


往路ではガスがかかり見られかった八経ヶ岳と弥山。

樹氷のブナ林  綺麗だった弥山への稜線。

鉄山(三ツ塚)

無事に下山

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