平成24年6月7日(木)晴れ B行者(ぎょうじゃ)還岳(がえりだけ) 1546m F七曜岳(しちようたけ) 1584m

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 明日から入梅の予報。その前に登っておかないと身体が鈍ってしまいそうだ。花狙いで決めたのが今回の山。
平成10年5月31日、偶然にも行者還岳で初めてクサタチバナの群生を観ることができて大感激した。その後平成17年5月17日にヤマシャクヤクを観に登った。その時、クサタチバナは開花直前だった。今年は春の訪れが遅かったが、ヤマシャクヤクは咲き終わったとの情報。だとしたらクサタチバナが咲いている頃だと思われる。満開を期待して登ることに・・。

 国道309号線、天川村川合まではトンネルも増え、距離と所要時間は短くなったが、三叉路の川合交差点を左折、200mほど先の三叉路を御手洗渓谷へ右折すると、国道とは思えない狭さで、行者還トンネル西口まで以外と時間がかかる(帰路は行者還トンネルを抜け国道169号線から下佐古で湧水を汲んで帰宅)。 枚方4:20 100km

周辺地図(中心は駐車場)  山行ルート地図  奈良県道路情報


6:30行者還トンネル西口〓7:21奥駈道出合〓8:48行者還ノ宿(避難小屋)〓9:10行者還岳分岐〓9:20〜30行者還岳〓10:34〜11:40七曜岳〓12:50行者還ノ宿〓13:54トンネル西口分岐〓14:30行者還トンネル西口

 八経ヶ岳の登山口である行者還トンネル西口の駐車場は、既に5台ほど駐車していた。
登山口から数十m入るとテント場に最適な場所があり、1つ張られていた。ここで行者還岳への登山口になる踏み跡と目印のテープを捜す(道標・標示はなかった)。
急坂の原生林に入ると、補助のロープがあり、迷うことはない。やがて明確な尾根道になり高度を上げる。

 倒木から7本ほど生長した樹木が現れている。凄い生命力である。ここが奥駆道出合で、立派な石柱の道標が立てられているので、下山時には迷う心配がなくなった。石柱の地図には『しなの木出合』と記されていた。
カエデ・ブナの原生林、なんと終わっていると思っていたシロヤシオが咲いている。しかし、目的のクサタイバナには不安を感じ始める。

 大峰の神秘を感じさせる深い谷越しに、前方に大普賢岳、西には稲村ヶ岳・後方には八経ヶ岳が時々望まれる。
ジトジトした西斜面を歩くようになると、種になってしまったヤマシャクヤクの群生地。
尾根道になると、トリカブト・バイケイソウが群生する。
そしてクサタチバナだが、完全に予想は外れて、咲いているのは数輪だけだった。1週間ほど早かったようだ。本当なら、ここから大台ケ原(東)が望まれるのだが霞んで見られず。

 東側が開けた鉄塔跡を過ぎると行者還ノ宿(避難小屋)に着く。背後には行者還岳の岩壁が見える。
行者還岳の岩壁を東側から巻く。途中にあるある水場で喉を潤し、終わりかけのシャクナゲが咲く岩場の木はしごを登り、背後から尾根伝いに行者還岳へ。


駐車場

八経ヶ岳の登山口から

登山口から数十m先が行者還岳への道。

始めから原生林の急登。

ヒメシャラの大木。

ウツギ

ギンリョウソウ

シロヤシオ

倒れても生きている。
奥駆道に出合うと石柱の道標があった。
『しなの木出合』この木のことかな? 
 
世界遺産のお陰で
立派な物が整備された


裏年のようだ。少しピークを過ぎたシロヤシオ。

「懺悔、懺悔、六根清浄」
「さんげ、ざんげ、ろっこんしょうじょう」

大峰(関西)の最高峰・八経ヶ岳 

左;行者還岳  中央;大普賢岳     行者還ノ宿までは、なだらかなアップダウンだ。

日本海側のブナは樹皮が美しい。紀伊半島のブナは苔が付き荒々しく感じる。

種になっていたヤマシャクヤク

ヒメレンゲ

クサタチバナ 咲いていたのは数輪だけ。虫も逃げません
 予定では大台ヶ原をバックに満開のクサタチバナだったが。 

バイケイソウ

クルマムグラ

チゴユリ

イワキンバイ

クリンユキフデ

ユキザサ

タニギキョウ

行者還ノ宿

行者還岳を東側から巻いて。


水場付近、前回は不味く感じたが、今日は美味しかった。

梯子の巻き道

尾根まで登り行者還岳へ

 行者還岳頂上に着くと満開のシャクナゲが迎えてくれる。南の岩頭に移動して大峰山脈の最高峰・八経ヶ岳を望む。そしてシャクナゲを観察していて下山口を見失い、プチ遭難をしてしまう。

 写真を撮りながらのスローな歩きで七曜岳へ向かうが、アップダウンに疲れを感じるようになる。
七曜岳手前の岩峰を木はしごの連続で通り過ぎると、無双洞分岐があり七曜岳は直ぐだ。

 岩峰の狭い七曜岳頂上に辿り着くと和佐又からの先客がいた。7回目ともなると感激は薄れるが、それでも深く落ち込んだ谷越しに望む大峰の山々は雄大である。展望を楽しんだ後に、狭い岩峰で雑談をしながら食事をし、往路をのんびりと戻る。


行者還岳

山頂のシャクナゲは満開だった。

稲村ヶ岳

行者還岳南の岩頭より。

山頂から行者還ノ宿分岐まで戻り七曜岳へ。

中央が七曜岳  右奥;大普賢岳


七曜岳が近づくと岩場の急登に。

最後の頑張り場所。
巨大な岩壁と思われるが樹が茂り一部しか見えない。6〜7個の階段を登ります。

無双洞分岐。七曜岳は直ぐだ。

マイヅルソウ


七曜岳  岩峰の狭い山頂。

大普賢岳  薄っすらと台高山脈の明神岳方面が見えています。

【下山】


帰路は行者還岳には寄らず。

膝に疲れが。ゆっくり下ります。

行者還の宿からの行者還岳の岩壁

ここからトンネル西口へ下ります。

始めは尾根伝いに。

未だか・未だか。こんなに登ったか

ここまで下ればエンジン音が聞こえてきます。

無事に下山。

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