平成24年3月27日(火) 孫太尾根からH藤原岳 1120m 表登山道(大貝戸道)下山

年度別

 周辺地図(中心はスタート地点) 山行地図

 昨年は聖宝寺道から木和田尾の周回コースだった。今回は未踏の孫太尾根を登りフクジュソウを観に行くことにするが、下山道は未定のままで出発する。

 荷物を積んで出発すると直ぐに異変に気付き、タイヤを見るとパンクしていた。滅多に運転しない軽四のバンに荷物を積み替えて出発。
途中、ガソリン補給でエンジンを止めたらバッテリー切れするハプニングがあり1時間ほどロスする。


滋賀県側の国道421号線にある『京の水』


 国道421号線を走り、滋賀県東近江市から三重県いなべ市に入り国道306号線を北へ。

国道から見える藤原岳は雪と樹氷で白く見える。青川を渡って麓村交差点を左折して新町集落に入る。ナビが付いていないので集落に入ってから登山口が分からず難儀する。(地図にある甘露寺を捜すが分かり難い。新町神社の方が分かり易い。直進するとキャンプ場だが、神社を右折して坂道を上っていく。孫太尾根登り口は集落の高い場所にある墓地で、上る道を選べば着くと思う)。 地図参照


8:00孫太尾根登山口〓9:40丸山〓10:35草木(P834)〓11:15〜20多志田山〓12:05〜13:25藤原岳展望台〓13:43山荘〓14:25八合目〓15:25大貝戸道登山口 



16:07西藤原駅〓三岐鉄道三岐線(1時間に2本 / 200円×二人)〓16:20伊勢治田駅〓17:12孫太尾根登山

孫太尾根登山口〜展望台4.7km  〜大貝戸道登山口まで7.7km  〜西藤原駅8.1km

伊勢治田駅〜孫太尾根登山口 3.4km  総歩行距離 11.5km(GPSの数値) 

 墓前の駐車場は既に6台ほど駐車していた。準備をしていると更に2台が来た。
配水池の横手の林道を歩き植林内に入ると、泥濘に足跡が沢山ある。足元ばっかり見ていて、左にある登山口を、通り過ぎてしまい気付くと、行き止まりで少し戻る。
「ここかな?」踏み跡の薄い登山口だった。植林内の斜面を登り、神武社殿跡の碑を見る。
尾根に取り付くと道も分かりやすくなる。P387を過ぎ、登り返すと石灰岩が露出する南へ下る尾根に出る。眼下に青川渓、そして竜ヶ岳・静ヶ岳・銚子岳が望まれた。ここからは時々展望が観られる尾根道になる。
一度植林内を抜けると、再び石灰岩の道になり、ガレ場の急斜面を登るとセツブンソウ・10輪ほどだがフクジュソウ・ミスミソウが咲いていた。この辺りが丸山だと思われるが、プレートは誰かによって取り外されている。
登るより花の観察に時間を費やすようになるが、残念ながら昨日に降った雪で、雪道になってしまう。
暫くは、気持ち良い稜線歩きが続くが、抉られた砕石場からの重機の騒音が聞こえてくる。
やがて草木(P834)への登りになると、石灰岩と粘土の急な斜面になる。踏み跡もバラバラになり、先客の滑りながらも登った跡が雪と粘土に残っている。私たちも登りやすそうルートを選び悪戦苦闘。できればスパイク付きのゴム手袋が欲しいところだ。

 やっと変わった地名の草木(P834)に着くと、樹木越に多志田山、その奥に藤原岳が望まれた。
ここもプレートは取り外されていた。草木、丸山とも地図で記載はないが、地元の人しか知らない山を知るのも楽しみの一つであるので、私としては自然に戻る材質のプレートだったら付けても良いと思うのだが。
再び、快適な稜線歩きになるが、やはり多志田山への急な登りも甘くはなく、ズルズルと滑りながらの登りだった。

 積雪が多くなった多志田山に着き小休止する。樹木越に見える藤原岳への登りだけになる。なんとか樹氷がある間に登頂できれば良いのだが。

 吹き溜まりの雪道を10分ほど下ると治田峠分岐に着く。
東側が落ち込んでいる鞍部を過ぎると登りになる。今までよりは幾分かは登りやすいが、ガレ場なので滑ると大怪我をする。そして雪に隠れた浮石にも注意して、疲れを感じながらも頑張るだけだが、振り向けば孫太尾根が見渡せ、南に続く鈴鹿山脈主稜線へと続く展望に一瞬だが辛さを忘れさせてくれる。
樹氷が観られるようになると、やっと緩やかな稜線になり、展望台の話し声が聞こえてくる。


迷ったが、やっと着く。

配水池施設

竜ヶ岳  静ヶ岳  銚子岳か

コショウノキ

カテンソウ

オモト

ヒロハアマナ

ネコノメソウ

クリンユキフデ?

丸山への急な登り。

フクジュソウ

セツブンソウ

スハマソウ

ミスミソウ


丸山を過ぎると雪が現れる。  中央;藤原岳 燕フ石場

モミの大木

草木へ。  中央;多志田山  藤原岳

多志田山への急坂。よく滑る粘土質の斜面、私が登った踏み跡はズルズルと滑って荒れています。

辛い登りでした。 急に積雪が増える。

あとは藤原岳への登りだけです。樹氷が出来ているようです。間に合えば良いが・・。

治田峠分岐。

滑りはマシになったが・・。

登ってきた孫太尾根。

御池岳と藤原岳展望台

【藤原岳展望台】

 藤原岳展望台に着く。樹氷までサービスしてくれた360度の大パノラマだ。そして寒くないのが良い。
到着した時は十数人の登山者がいたが、数人が常にいるだけになる。
藤原山荘で食事を済ませたのか、食事をしているのは私たちだけで、1時間以上も展望を楽しんでしまった。


展望台到着。

御池岳  天狗岩  伊吹山遠望

伊吹山

鈴鹿山脈 南方面

【大貝戸道下山】

 下山、往路を戻る登山者が多かったが、丸山付近のフクジュソウだけでは物足りないので、九合目・八合目のフクジュソウを見て大貝戸道(表登山道)を下ることにする。
山荘までの雪原は、登山道に雪融け水が流れるシャーベット状の道だった。
山荘付近にも数人しかいない。しかし平日に関わらず多数の登山者が登ったようで、登山道は泥濘である。出来ることなら避けて下りたいが、雪の下にはフクジュソウが咲いているかも知れない。
九合目でフクジュソウが咲いていた。パラボラのフクジュソウもいいが、雪中にこんもりと咲くフクジュソウも良い。

 ここで細君が、同年代の夫婦を見て、「目つきがおかしい。フクジュソウを採っていたようだ」という。見たときには弁当箱を新聞紙に包んでリュックに入れているときだったが。その夫婦、撮影している私たちの近くに来て、何食わぬ顔で携帯電話のカメラで撮っている。確認に現場に行ってみると掘って戻した跡があったが、夫婦を追求する勇気はなかった。細君の眼力は凄い。スーパーでもよく不審者を見かけるらしい。

 最悪のドロドロの道を下り聖宝寺道(通行止め)分岐八合目に着く。フクジュソウの見納めであるが、最悪の泥濘も終わり、単調で殆どが植林の大貝戸道を下る。
飽き飽きする頃に神武神社横手に下りて来ると、登山者休憩所と駐車場(朝は満車だったらしい)のある大貝戸登山口は直ぐだ。

 休憩所の洗い場で靴の泥を洗い流してから西藤原駅へ。そして伊勢治田駅で下車。
約3.4kmを歩く(リュックを担いで山へ向かっているので、今頃何処へ行くのかと不振に思い地元の方に声を掛けられる)。
スタート地点に戻ると私の車だけになっていた。


山荘

フクジュソウ
藤原岳名物のドロドロ登山道。

神武神社
無事下山です

西藤原駅。 23分ほど電車待ち。

3両連結。 私たちだけ乗せて出発です。

駅前より中央の山すそまで歩きます

新町へはバスが走っているようですが見かけませんでした。

新町神社から上がっていきます。

集落の外れ。右の道を上がれば駐車場。

戻ってきました。エンジンかかるかな?

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