平成23年7月21日(木) G白山・大汝峰(だいなんじみね) 2684m

年度別

周辺地図(中心は別当出合) 山行ルート

 前日昼、TVの天気予報を見ると石川県だけが晴れマークだ。即、白山に登ることにして準備する。
台風の影響はないと思われるがネットで念のため調べると、倒木で市ノ瀬・別当間が通行止めになっていた。
夕方の4時になるのを待って関係機関に電話すると「今、4時半より開通しますと連絡がありました」と。よいタイミングであった。

 20時過ぎに枚方を出発する。いつものように京都南ICから京都東ICの区間だけ利用、湖西道路を走り、敦賀から今庄へ出て国道8号線へ、福井市で416号線を走る。
勝山市で国道157号線に入ると霧雨で前方の視界が極端に悪くなる。県境の谷トンネルを抜けると月が見え、一安心。
白峰で左折、白山公園線(33号線)を快適に走り1時前に別当に着く(帰路は高速道路を使用したが、渋滞はないのに50分早いだけだった)。最近はカーナビをセットしないでも走れるようになる
駐車場には入れずに、道路端の広いスペースに駐車して即、仮眠する。

 3時に準備にかかる。私はお握りを無理やり胃に詰め込むのに時間がかかる程度だが、細君はコンタクトレンズ、日よけクリーム・虫除けスプレーと一時間がかかる。


4:07別当出合登山口〓4:44中飯場〓5:58〜6:05甚之助避難小屋〓32南竜ヶ馬場分岐〓7:32黒ボコ岩〓8:07〜12室堂〓9:35大汝峰登り口〓巻き道〓10:31〜45御手水鉢(おちょうずばち)〓11:27〜12:21大汝峰(食事)〓近道〓13:10室堂〓13:34黒ボコ岩〓12:31殿ヶ池避難小屋〓15:13仙人窟〓15:38別当坂出合〓16:37別当出合登山口 21時過ぎ枚方着。

砂防新道から

 欠けている月だがライトなしで歩けるが、熊対策としてライトを点け、10分ほど歩き登山口のある別当バスターミナルへ。鳥居を潜ると観光新道と砂防新道の登山口。どちらを登っても下山時は辛い。
未だ暗いので、足元が楽に思える砂防新道から登ることにする。

 吊橋を渡りブナ林内に入る。気温は19度ほどだが、湿度が高くて汗が直ぐに出てくる。出発前に食べたお握りの消化が悪いのか調子がでない。これは何時ものことで2時間ほど歩けば体調は戻る。
上り専用の急な石段を登ると空は明るくなり(日ノ出は5時頃)中飯場に着き、冷たい水で顔を洗うと気持ちよい。
10分ほど登ると不動滝の展望ポイントがあり、更に10分ほど登ると背後に奥越の山々が見渡せる場所があるが、雲海に沈んでしまっていた。

 体調は戻らないまま「未だか、未だかと」辛く感じながら登り、やっと建て替えられた甚之助避難小屋に着く。
リュックを下ろし室内を見学後、別山・雲海を見ながら休憩。やっと体調が良くなり、冷たい水を飲み出発。
南竜ヶ馬場分岐を過ぎると山腹の道で緩やかになり、お花がカラフルに咲くようになる。
ここで沢水を空容器に入れ、昼食時の水と登りの水を確保する(十二曲りに延命水があるが水量が少なく涸れていることがある。また室堂の水は以前飲んだが美味しくなかった)。持参した麦茶は下山時用にする。

 十二曲りの坂を登る。6月、7月上旬頃から見ると花は少ない。当然、休みながらの花の撮影時間も少なくなってしまう。
 帰路の観光新道分岐でもある黒ボコ岩に着くとガスがかかってしまう。ここから木道の阿弥陀ヶ原を歩く。
前方に白山が見えないのは初めてだ。クロユリ・コバイケイソウ・コイワカガミが咲くが木道から外れて撮るのも気が引けるので、室堂平の花を楽しみにする。

 ハイマツ帯に岩がゴロゴロする五葉坂を登ると空気の薄さを感じるようになる。やがて発電機の音が聞こえて来ると室堂に着くが、定番の被写体の白山・御前峰にはガスがかかっている。平日で、道路が通行止めになっていたため、数人だけの登山者の神社前広場だった。


隣の車1時過ぎに到着、直ぐに登って行った。

誰もいないな。

砂防新道から登る。

登り専用の石段。唯一追い抜いた登山者。

中飯場
シーズン中は使用できるが。

不動滝

深夜、あの雲海の中を運転して来た。


甚之助避難小屋。
やっと朝のお握りが消化でき、体調が良くなってきた。

避難小屋からの別山

登るより雲海の方が早い。

飲み水を確保して十二曲りへ

十二曲り。別山は見えなくなってしまった。

黒ボコ岩

弥陀ヶ原から五葉坂へ

室堂に着く。

登りで御前峰が見えなかったのは初めてだ。


室堂までに見た花の一部


ヒヨドリバナ

キバナノコマノツメ

ハリブキ

センジュガンピ

マイズルソウ

ゴゼンタチバナ

テガタチドリ

ノビネチドリ

ヨツバシオガマ

モミジカラマツ

メタカラコウ

イワセントウソウ

ミヤマダイモンジソウ

ミヤマハタザオ

ヤマハハコ

ツガザクラ

ミヤマアキノキリンソウ

ミヤマタネツケバナ

ヤマガラシ

ミヤマゼンコ

ベニバナイチゴ

オオバミゾホオズキ

オオヒョウタンボク

ミヤマタンポポ

 御前峰には登らずに大汝峰に登ることにする。広場の左にある散策道を行くとクロユリが群生、そしてハクサンコザクラ・コイワカガミ・アオノツガザクラ・コバイケイソウが場所を変えながら群生しているので飽きることがない。

 左に百姓池を見て、残雪のある千陀ヶ池に出てくる。少し先で御前峰分岐(御池巡り)で左の道を選ぶと大汝峰登り口に着き、道は三方に分かれる。右は中宮道、中央は目的の大汝峰だが、左の巻き道を選んで、気になっている七倉山との鞍部にある御手水鉢によってから山頂を目指すことにする。
巻き道ではガスの切れ間から七倉山が望める。初めて見る風景で、今月2日に登った白山釈迦岳までの稜線(何時か縦走したい)を見たかったのだが期待に応えてくれず。
ハクサンシャクナゲが綺麗に咲く巻き道は、大汝峰からの道と合流して鞍部まで下ると御手水鉢があった。私たちの脚力ではここまでである。リュックを下ろしイワギキョウを見ながら休憩する。

 引き返し大汝峰へ。道はしっかりしており、迷うことなく広い山頂の大汝峰に辿り着くと大汝神社があった。
ここに先客の登山者がいた。年齢が同じぐらいかと思っていたら一回り以上も違うのには驚いた。登山暦は6年で70歳を過ぎてからと聞いて更に驚く。登れることを非常に楽しんでいるのが表情からも分かる。
励みになる先輩であるが、山に登らないに日にはジムに通って鍛えていると聞き、自宅に居ればダラダラしている私とは・・。
「私たちと同じコースを下山する」と先に下りられたが追い着くことはなかった。
「ゴロゴロ」と雷の音がしてくる。急いで食事を済ませる。

 神社右からの下山道は、北からの登りとは違って、ガレ場の尾根道だったが、目印の赤いペンキに従うと12分ほどで登り口に下りて来る。
千陀ヶ池まで戻り、残雪を横切り室堂への近道を選ぶと、ハイマツ帯が多くて花は殆ど見られずに室堂に着く。
ガスの切れ間から一瞬見えた御前峰を見て五葉坂を下り、阿弥陀ヶ原に出ると霧雨になる。
黒ボコ岩で観光新道に入る。暫くは今の時期にしては花の少ない登山道だったが、馬の立て髪付近まで下るとニッコウキスゲ咲き乱れるようになる。

 間近に来るまで殿ヶ池避難小屋が見えないほど、ガスが濃くなっていた。霧雨から小雨に変わり雨具の上着だけを着て、花も少なくなったので歩きに専念するが暑い。
室堂と別当の中間点・仙人岩を過ぎてから、小雨を汗だと思って雨具を脱ぐ。そして別当坂出合に着く。
急降下する。登りでも一度経験すれば忘れられない別当坂である。この下りを嫌って登りに利用する登山者も多いが、私には砂防新道も同じように辛いが。
無事に別当出合に下りて来る。殆ど平坦な道路を駐車場所まで歩くが、激下りに慣れた足は思うように動かない。


 白山釈迦岳への作業道にあるゲートを少し入った所にある湧水をポリタンクに汲み(約100リットル)帰宅する。ここの湧水は美味い。登山の序に各地で湧水を汲むが、3本の指内に入る。水割り、コーヒーを暫く楽しめる。

室堂平の花


コバイケイソウの群落


ハクサンコザクラ


クロユリ

ミヤマダイコンソウ

ハクサンシャクナゲ

チングルマ

チングルマとコイワカガミ

アオノツガザクラ

イワツメグサ

ミヤマキンバイ

ヒメクワガタ

ヒメイワショウブ

ネバリノギラン

クルマユリ
 ヒメアカバナ

ミツバオウレン

ツマトリソウ

ミヤマリンドウ


大手水鉢へ


大汝峰だが・・。

大汝峰を左から巻き御手水鉢へ

四塚山・七倉山    鞍部に御手水鉢が見える。

おちょうずばち

御手水鉢


イワギキョウ

オンタデ

ハクサンフウロ

イブキトラノオ

終わりかけのハクサンイチゲ


引き返し大汝峰へ。北から見る大汝』峰は女性的である。

大汝峰から観光新道


大汝峰にやっと着く。70才後半の先客がいた。私も頑張らなくては。

大汝神社

展望を見ることなく下山です。

下山すると見えた剣ヶ峰と御前峰。  いつか剣ヶ峰にも登らないと。

大汝峰登り口。下山したら晴れ?

室堂へは、近道を選んだが花は殆どなかった。

室堂に戻ってくるが、休まずに下山、

五葉坂。苦手な道

弥陀ヶ原。霧雨が降り始める。 好きな道


シナノキンバイ

ヒメシャジン

ニッコウキスゲ

ウスユキソウ
 タカネニガナ

ミヤマオトコヨモギ

ハクサンタイゲキ

ミソガワソウ

カライトソウ

カワラナデシコ

シモツケソウ 

イブキトラノオ

タテヤマウツボグサ

キヌガサソウ

ササユリ



殿ヶ池避難小屋。立ち寄る元気もない。

暑いが雨具を着る。

仙人窟

別当坂分岐。さぁ!激下り。

無事下山。

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