平成23年6月30日 台高;霧降山から池木屋山 1396m

 周辺地図(中心・林道終点付近)  ルートマップ    年度別              

 「ジキタリスを見るなら宮ノ谷の西尾根を登ると良い。尾根取付き箇所もテープがあるので直ぐに分かる」と数年前に高見山樹氷登山の時に教えてもらった。
梅雨時、ヒルの季節に咲くジキタリス、そして今年は6月だというのに夏日が続く。今日も35度前後になるらしいので、登る気はなかった。
予定では、少しは涼しいだろうと2000m級の白山釈迦岳だったが、前日夕方の天気予報で天候は悪くなり諦める。諦めると手ごろな山が見当たらず、暑くて長丁場を覚悟して、仕方なく登ることになってしまう。


 2時半に枚方を出発する。国道166号線を走り高見トンネルを抜け三重県に入る。蓮ダム湖畔の県道569を走り、『宮ノ谷5km』の標示を見て、橋を渡り蓮川沿いに上流へ。1つ目の橋は江馬小屋谷林道の橋、次の橋が宮ノ谷林道である。
12年前、ガソリンタンクを破損した林道だが、登山口の林道終点まで舗装されていた。 111km


5:17登山口〓6:57西尾根出合(P866)〓7:31コブシ平(P981)〓8:25〜30青空平(P1222)〓9:06霧降山〓9:49〜10:54池木屋山〓12:16奥ノ出合〓12:31〜37ドッサリ滝〓13:35〜55高滝下〓14:10風折滝分岐〓14:58登山口

 駐車場から周りを見渡しても尾根取付き箇所が見当たらないので、高滝への登山道に入り探す。
「ここかな?」踏み跡はあるが仕事道のようにも思える。更に行くと先ほどよりは増しな2ツ目の踏み跡があったがテープがないので、先に進むと『犬飛び』分岐まで来てしまう。戻り2ツ目の踏み跡を少し登るとテープが巻かれていたので登ることにする(実際は駐車場から50mほど引き返した橋の手前に登山口があった)。
10分ほど登ると、踏み跡と時々あったテープも分からなくなる。引き返す気はなく、西に延びる植林と雑木林の小尾根を登ることにする。岩峰をよじ登ったり、岸壁を巻いて再び尾根に取付くのに苦労したりして、やっと地図上のP866m手前の尾根に乗る。

 しっかりした尾根道はブナやヒメシャラの原生林、岩場・ロープ場もあり、樹間から桧塚が時々望まれる。尾根道にはヒメシャラの白い花が落ちてくるが、見上げても見えない。
『コブシ平』のプレートが付けられた981地点に着き小休止。密集したブナ幼木地帯を過ぎるとヒメシャラ幼木地帯があり、飽きることのない尾根道だが、木陰でも23度前後と蒸し暑く、衣服は濡れ雑巾状態だ。下山時の奥ノ出合までの飲料水が気になり始めた。

 青空平と呼ばれる1222地点に着くと東斜面の草原にはジキタリス群生し、迷岳・野江股ノ頭、池木屋山が望まれた。のんびりしたいが、木陰がないので早々に出発する。
霧降山までは、比較的緩やかな尾根道が続き、ジキタリスが咲く草原に再び出てくる。

 意外と早く霧降山着くことができた。登ってきた尾根の延長には迷岳が望まれる。
左折して、台高らしい原生林の主稜線を数回アップダウンすると、山名の起こりである小屋池(湿地)に着く。


霧降山への登山口は逆方向とは知らずに。

ここまで登れば西へ登るのみ。

急で道はないが、こんな尾根だと楽なのだが・・。

岸壁に突き当たってしまう。左から巻いたが、尾根に乗るのに一苦労。

霧降山への尾根に乗る。

やはり道があるとないとでは疲労が全く違う。

中央奥;桧塚奥峰

ヒメシャラの木

ヒメシャラの花

コブシ平

コブシ平

ブナの幼木

ヒメシャラの多い森に



ヤマトウバナ

咲いていました
ジキタリ

青空平(P1222) 迷岳  野江股ノ頭方面

目的地の池木屋山

どれが池木屋山? 左から2つ目だと思うが。

霧降山頂上

霧降山より。 桧塚方面

登ってきた尾根と迷岳 

アップダウンを数回繰り返し池木屋山へ。

西方面に見えた白鬚岳

小屋池

小屋池からブナの原生林を登れば・・。

 小屋池から10分ほどで池木屋山頂上に着く。樹林に囲まれているが、南方面が少し開け、目立つ山は山ノ神だろうか、更に右には霞んではいるが大きな山塊の大台ケ原が望まれる。

鳥・セミの鳴き声が結構うるさく感じられるが、山頂は私たちだけなので、のんびり出来た。軽い熱中症なのか、食欲はなかった。

 北方向へ下山する。前回はヒメザサが茂る中に道があったが、ササは枯れており踏み跡が薄い。少し先で東尾根にもテープがあるので入り込まないように注意がいる。
やがて、尾根は細く急になり、慎重に下る。要所にはテープが付いているので安心だ。
奥ノ出合付近まで下ると、尾根から外れてUターンするように左折して谷へ下る箇所には注意がいるが、テープが多くある。沢を渡って左からの谷に出合うと奥ノ出合に着く。

 奥ノ出合で節約して飲んでいた麦茶を飲み干し、新たに谷水を補給する。
暫く左岸を下ってから右岸に渡る。再び左岸に移動すると谷から離れてドッサリ滝を巻く道になる。
霧降山分岐を過ぎると、ドッサリ滝への近道があるが、テープだけなので見落とさないように。急斜面を真下に下る感じである。

 ドッサリ滝に着く。滝風が起き、最高の涼しさである。ゆっくりしたい所だが、高滝下で休憩することにする。
少し戻り左岸を下ると巻道と合流する。猫滝の上部から急な下りになる。落差15mの猫滝を樹間から覗き、そのまま高滝を大巻きする。随所にロープがあるが、横移動に頼り過ぎは禁物だと思う。
滝の中間辺りから樹間越しに見る高滝も迫力を感じる。

 高滝下に降りてくる。落差50mを一直線に滝壺まで落下する迫力は凄い。
右岸に移動して大岩の上でリュックを下ろす。気温は24度ほどあるが滝風があるので涼しい。

 高滝からは整備されており、鉄階段などが設置されている。風折滝分岐まで来ると、長い桟橋で左岸に転じ、岸壁に設置された桟橋を歩く。
終盤になって通行止めの桟橋があり、谷底を指示していたが、桟橋を利用。高滝の大巻から思えば大したこともなく、無事に駐車場に戻ってくる。

池木屋山頂上

山頂の展望は南方面のここだけ。
下山

宮ノ谷・東尾根はこの先で分かれる。



ヤセ尾根から沢へ下る。

奥ノ出合

右岸へ

左岸へ

ドッサリ滝

猫滝

高滝へ。このロープ、足元にあり扱い難い。

ここから下へ。「ロープ放すまで降りないで」


飛沫しない一直線が大好きだ!

風折滝分岐奄フ桟橋


池木屋山に登ったのは私たちだけだった。

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