平成23年5月6日(金) 平泉寺(へいせんじ)コースから法恩寺山 1357m 三頭山(みつがしらやま) 778m

年度別

 何時ものことながら、前日夜の天気予報で最終チェックをしてから山行計画を立てる。
最初は荒島岳を計画するが、まだ登ったことのない法恩寺山に興味を持ち、調べると林道は未だ通行止め、スキー場も閉まっており静かそうだ。花・残雪・展望を目的に登ることにする。

 目覚ましをセットして仮眠するが、遊びとなると目覚ましが鳴る前に目覚めてしまう。
2時前に枚方を出発したが、早く到着してしまうので。京都東ICからは下道を走り、福井市内からは国道416号線を走り勝山市に入ると法恩寺山山腹にあるスキージャム勝山が見えてくる。ゲレンデは予想以上に白く、簡易の滑り止めしか持参していないので不安になる。

 国道157号線の猪野交差点で左折、勝山城横を過ぎると直ぐに五差路の交差点があり、直進すると、入り口に『白山国立公園』と石に刻まれたのがあった。大きな杉木立ちが続く石畳の参道と車道とが並走する。
行き止まりが平泉寺白山神社で、白山禅定道の出発点である。車は蕎麦屋前の勝山市無料駐車場に入れる。 5:20着 200km


周辺地図


5:45駐車場〓6:00白山神社拝殿(散策)〓6:13登山口〓7;12尾根(禅定道)出合〓7:30〜40三頭山〓8:30稚児堂〓8:55中ノ平非難小屋〓9:12林道終点〓10:15〜11:23法恩寺頂上〓12:30稚児堂〓13:25三頭山〓14:35登山口〓14:55駐車場

 勝山市無料駐車場に早く着き過ぎたが、今の時期だと既に明るくなっている。早く着いても、早く下山できないのが、私たちの常であるが。
白山神社、うっそうとした杉の大木と苔の見事さで有名だが、一目見て由緒ある神社であることは判る。
先ずは本殿に参拝、2つ目の鳥居手前まで戻り、ロ−プ沿いの小道を北へ。数個の祠の間を抜けて境内から出る。
地道の林道を東へ登山口まで500m程歩くと、道端にはキクザキイチゲ・カタクリ等があるが、未だ閉じている。

 登山口には説明板や平泉寺コースの地図があり、標柱には『法恩寺山まで6.5km』とある。標高差1000mを越す長いコースであるが、時間はたっぷりある。橋を渡り谷間に入ると、沢を何度も渡り返しながら登って行く。サンリンソウ・キクザキイチゲが多くあるが、ここでも閉じたままである。

 やがて、ジグザグに登り尾根に出合い白山神社からの禅定道と合流すると、幾分かは傾斜も緩やかになり三頭山分岐に着く。
分岐から数十メートルで三頭山頂上に着く。芽吹き前なので樹間から越前甲・加賀大日山が望まれた。ベンチに座り暫く休憩する。
三頭山から稚児堂までは、なだらかな尾根道が続き、前方に法恩寺山、右には経ヶ岳が間近に望まれるが、潅木が邪魔をして撮影ポイントはない。
「この区間で距離と時間を稼いで置かなくては」と思いながら、イワウチワ・ショウジョウバカマの咲く尾根道では立ち止まり観察してしまう。

 広域基幹林道法恩寺線を2回横断すると稚児堂に着く。小高いところに祠が祭ってあった。更に進むと残雪が増え、中ノ平入り口のあづま屋展望台に来るが、展望は良くない。

 雪に囲まれた中ノ平非難小屋に着き、室内を覗くと薪ストーブがあった。道標はあるが登山道は雪に埋もれて解らず。仕方なく林道を歩くが、その林道も雪で解らない箇所があった。

 林道終点に着く。雪がなければここまで車で来れ、登山口になる。登山口はわかったが、登山道は雪に埋もれている。植林内を東方向へ登って行く。同じような風景で目印のテープもないが、GPSに軌跡が残るから安心だ。
いい加減に登っていったのだが、明るい潅木帯に出ると階段の一部が見え、『法恩寺山まで1km』の道標があった。急坂と残雪とで長く感じる登りとなる。
雰囲気の良いブナ林になると、登山道が全くわからなくなり、北にあるゲレンデに出て登ることにする。ゲレンデの最上部の鞍部に着くと、好きな山である経ヶ岳が望まれる。

 何の疑いもなく左を登れば法恩寺山頂上だと思って登ると眼前に少し霞んでいるが、白山が初めて望まれ喜ぶ。ここで360度の展望を見ながら食事をする。
一段落すると先ほどの鞍部の奥に、標柱らしき物が見える。GPSで調べると山頂だった。

 今回は福井山歩会の『登ってみねの福井の山』の本をコピーして登ったが、このガイド本は手書きの絵地図のため、方向が分かり辛く、雪道では参考にならないことが今頃になって分かった。
10分少しで法恩寺山頂上に立つ。広い山頂を移動しながら展望を楽しむが、「先ほどの食事場所の方が展望は良かったかな?」と負け惜しみ。方位版があるのでここも良いが。



蕎麦屋前の市営無料駐車場

白山表道(禅定道)の起点。

本殿に安全祈願と展望祈願。

6月になれば苔が綺麗になるのだろう。

登山口

小さな沢を何度も渡り返して登る。

未だ閉じているサンリンソウ

イワナシ

ヤマルリソウ

尾根と出合うと禅定道と合流

エンレイソウ

今年の芽吹きは遅い。

勝山城

展望は良くない三頭山頂上

三頭山頂上からの越前甲

稚児堂まで緩やかな道が続く。

ヤブツバキ

キランソウ

イワウチワ


ミツバオウレン

ブナの新緑

ショウジョウバカマ

左;法恩寺山 経ヶ岳

ヤブデマリ

マンサク


ヒダボタン

稚児堂

キクザキイチゲ

稚児堂

中ノ平からの法恩寺山

中ノ平非難小屋
同付近
非難小屋から登山道が分からず。
林道を歩くが「ここ林道かな?」

林道終点。

植林内。階段道があるらしいが。

バッチリ階段道に出た。

夫婦とも階段から外れて落ち込んでしまう。

ブナ林が綺麗だ。ブナの間を縫うように登る。

登り辛くなってきた。

ゲレンデを登ることにする。

ゲレンデからの越前甲
【山頂付近】


もう少しで鞍部だ。

経ヶ岳だ。

霞んでいたが白山が望まれた。

大長山  別山 赤兎山を望み食事する。

白山表道の稜線(禅定道)


ダケカンバと越前甲・加賀大日山

法恩寺山頂上


白山・大長山

経ヶ岳  中岳  杓子岳 保月山 薄っすらと荒島岳

荒島岳

【下山】

 下山、登山道が解らず法音教寺跡には寄ることは出来なかったが、ゲレンデを尻セードで100m以上は下る。こんなに長い尻セードは初めの経験で、病み付きになりそうな爽快感を味わい、食後の眠たさも吹き飛んでしまう。
無事に林道終点まで下りてくる。さらに林道を下ると雪に埋もれていた林道が除雪されていた。
山頂にいるときに勝山市街地からの騒音だと思っていたがここだった。
非難小屋まで戻ると作業員が食事中で、来週には勝山市からは車で上れるようになるそうだ。
雪で綺麗になった登山靴だったが、谷間の泥濘で再び泥だらけになり、駐車場に無事に戻ってくる。


辛い登りだったのに。

30分弱かかって登ったのに2分もかからない。

帰りは除雪されていた。

朝撮りそこなった花を撮りながら下山。


スミレサイシン

タムシバ

ヤマザクラ

シロモジ

サンリンソウ

ハルトラノオ

ミヤマカタバミ

キバナイカリソウ

カタクリ

ヤマエンゴサク

 黄砂の影響なのか霞んではいたが白山が見られ、山頂部の残雪を楽しみ、山野草も多く咲いており、楽しい一日だった。  帰路の運転がなければもっといいのだが。


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