平成22年12月5日(日) 西日影沢から山伏(やんぶし) 2014m

年度別

 富士山の見える山、夏には山頂にヤナギランが咲くことでも知られている300名山である。
今年の夏に登る予定でいたが、花は観られても富士山を見ることができなければ、遠い静岡県まで行く気にはなれず、機会を失っていた。

 土曜日、昼間は次男と孫が遊びに来る。入れ替わりに夕方、長男が用事で来たので山計画を立てる暇もなかった。
夕食を済ませて8時ごろネットで天気を調べると快晴なので、山伏へ行くことに決める。
長男も、いつもは11時ごろまでいるのだが気を使ったようで、9時過ぎに帰った。急いで準備をする。

 日付が変わる前に枚方を出発する。新名神高速道から東名へ。静岡ICから県道29号線を安部川沿いに梅ヶ島温泉へ。
梅ヶ島温泉の手前の新田で大谷崩の道標を見て左折、約2k走ると工事用看板に西日影沢の文字があった(看板の奥に目立たない道標がある)。左折して地道の林道を走ること1、3km。登山口駐車場に5時5分に着き、少し仮眠する。 枚方から355km


左の地道;西日影沢・右;大谷崩 (帰宅時撮影)

登山者用駐車場。登山口は上流へ5分

7:00登山口〓7:43大岩〓8:24蓬峠〓9:36牛首峠分岐〓9:45〜11:00山伏〓11:56蓬峠〓12:20大岩〓12:45登山口

 駐車場から5分ほど林道を歩き、沈下橋を渡ると西日影沢の登山口があった。道はしっかりしており一安心する。登山道に入ると2本の作業レールがあり、1本は対岸にある山葵田に延びていたが、今でも栽培されているかは疑問である。
本流を丸太橋で渡ると、また山葵田があった。そして広い植林内に入る。再び本流を渡り返すと左右に大岩が現れるが、山側の方が大きくて、見上げると岩壁だ。
大岩を過ぎて丸太橋を渡ると本流から離れていく。幾度か支流の木橋を渡ってから、ロープが張られた植林の急斜面を東へトラバースする。尾根への登りなのかと思ったが、小さな谷間に出てきた。ここにも山葵田があったようで、崩れた石垣が残っていた。支谷を詰めると流れもなくなり、更に登ると尾根上にある岩峰が見えてくる。


沈下橋を渡ると直ぐに西日影沢登山口。

沈下橋より。小滝の連続。

対岸に滝


気のせいか関西の谷と雰囲気が違うような?

本流を渡る。

狭い谷

谷間とは思えない植林内の道。

支流にあった荒廃した山葵田

本流を渡り返すと大岩が2つ現れる。

山側の大岩

谷川の大岩(振り返り撮影)

本流の最後の橋。

橋上より。左;本流・右;支流

植林内をトラバース

支谷を詰めて行く。

流れもなくなる。

最後の水場。おいしい水だった。

 岩峰の西側の鞍部が中間地点になる蓬峠だった。ここからは尾根道になると思ったら、尾根を外して北斜面をトラバースする。蓬谷越しに大谷嶺の大谷崩れが見える。つづら坂で尾根に登り着くと、初めて樹間から白く輝く富士山が見られる。
その後は北斜面をトラバースしてから、つづら坂から尾根へを、繰り返すこと5〜6回。このつづら坂は結構疲れるが、尾根に出るとベンチのある箇所もあった。

 やっと尾根歩きになると緩やかになり広くなる。そして縦走道の尾根に合流する牛首峠分岐があるが、牛首から西日影沢へのコースは通行止めになっている。またここを下れば山伏小屋があり、林道を利用すれば大笹峠(山伏峠)から1時間もかからずに山頂に着くらしい。山頂での展望は我々が一番乗りだと思っていたら、ここで、同じコースの単独の男性に追い抜かれてしまった。


蓬峠の岩峰が見えてくる。

中間点の蓬峠

蓬峠から尾根の北側をトラバース。

尾根を乗り越え南側をトラバース。

つづら坂を登り尾根へ。

樹間から

蓬谷を挟み大谷嶺

急斜面に付けられた登山道だ。

シラビソorコメツガ?トラバースは楽だが。

つづら坂は辛い。

5回目のトラバース。

アイゼンを持参したが必要なかった。

縦走尾根出合。

山頂台地に着くとヤナギラン保護ネット。

大谷嶺の奥が雨ヶ岳・毛無山方面、そして富士山

 山伏頂上に着く。360度の展望だと思っていたが、東西の展望が広がるだけだった。とはいえ、3000m級の南アルプスを望めたのだから贅沢は言えない。先着した男性に南アルプスの山座同定をしてもらう。
山頂で食事をする頃になると登山者が増えてきた。

 下山、往路を下る。尾根道、谷道とも滑るような箇所もなく、要所にはロープがあるので、意外と早く下ることができた。

 ここまで遠出をして、すんなりと帰宅するのは勿体ない。近くにある大谷崩れを見に行くと、見事に禿山になっていた。今年2月に登った七面山にも同じような崩落箇所があったが、今回登ったコースの山伏も崩落しても不思議ではない地形だと思った。
駐車場には3台車があった。ここより大谷嶺から山伏へ、あるいは安倍峠へ向かったのだろうか。

 駐車場にある絵地図によると、安倍峠から富士山が見えるらしい。車でも行けそうなので、見に行くことにする。
梅ヶ島温泉街を通り過ぎ、林道に入ると八紘嶺登山口があった。しかし残念ながら2日前に林道のゲートは閉められていた。仕方なく帰路に着く。 総走行距離725km 20時帰宅。

山伏山頂

南アルプス

山頂の霜柱。

山伏山頂からの富士山

無事下山

大谷崩を見に行く。

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