平成22年11月4日(木) 鈴鹿・T字尾根から御池岳1247m 土倉岳1050m

年度別

 紅葉シーズンに登りたいと思っていたT字尾根。しかし土倉岳への下山に不安があり、ガスがかかるような天候の時には、登らないと決めていた。やっと快晴が予想される天候に恵まれて登ることにする。

 名神・八日市ICから国道421号線を東へ。永源寺を過ぎ、中畑で政所方面へ。蛭谷を過ぎ、君ヶ畑方面へ。奥地の君ヶ畑集落を過ぎ、舗装された君ヶ畑林道を御池川沿いに走ると『ノタノ坂・茨川⇒』の標示があり、登山届け箱もあった。手前が広場になっており、ここに駐車する。 枚方から95km

周辺地図(中心は駐車場)   山行ルート地図

7:08駐車場〓7:21登り口〓8:00T字尾根に乗る〓8:30T字の交点部〓9:40頂上台地に登り着く〓10:10ボタンブチ〓10:24〜11:15御池岳(丸山)〓11:30奥ノ平〓迷う(20分程徘徊)〓12:06土倉岳下山口〓迷う(一時間程徘徊)〓13:30土倉岳〓14:30ノタノ坂〓14:50小又谷出合(林道出合)〓15:05駐車場

 駐車場から900mほど君ヶ畑林道を歩く。途中にも登り口はあったがネットで調べた『君ヶ畑県営林』の看板があるところから登る。テープのある所から山に入り、直ぐに右の植林の尾根に取り付くと、迷うことなくT字尾根のピークに乗る
撤退もありうるので、目印を捜す。テープは全く無かったが、ピークの真ん中にあるブナの樹皮にナイフで傷つけられた印を覚えておく。
T字尾根の左は植林であるため、広い尾根でも植林が見える範囲で自然林内を歩き、時々ボタンブチの断崖と西斜面の紅葉を見る。

 広いピークにあるT字の交点に着く。昨年、登った人のレポに記載のあったプレートと赤いテープはないが、交点であることは直ぐにわかった。意図的に目印のテープ等は撤去されているように思われる。
交点で右折する。ここからは両サイドとも美しい自然林になる。
やがて尾根は細り、シャクナゲが自生する痩せ尾根を登る。そしてロープを利用して下ると再び、ブナ林の広い尾根になる。
急な傾斜の潅木帯に入ると石灰岩が露出するようになり、更に傾斜が増し、根・木や岩を補助にして、這い登る。

 見渡すと誰もいない広い頂上台地に着く。初めてここを訪れたときは背丈以上のササが茂り、中腰になってササのトンネルを潜ったのだが、今は完全にササがなくなり、何処でも歩ける状態だ。
出来るだけ頂上台地の縁を歩き、東のボタンブチ、そしてボタンブチへ。ボタンブチから眼下のT字尾根、天狗堂・日本コバ、そして御在所岳へと連なる主稜線の山々、西には琵琶湖・比良山地、東には伊勢湾が陽を受けて輝く展望だ。
ボタンブチから見えている山頂へ向かう。草原には踏み跡が幾つも交差するが、出来るだけ直線の道を歩いて向かう。


駐車場


登山届け箱

登り口

登り口

迷うことのない尾根道。

振り返れば天狗堂が望まれた。

T字尾根に乗る。

ブナに付けられた傷。
覚えておこう。

ボタンブチの岩壁とT字尾根の横線部分が見える。

T字尾根の横線部分を歩くようになると尾根全体が自然林になる。

細ってきた尾根

シャクナゲが自生するロープ場を下る。

ロープ場を過ぎると広い尾根道になる

頂上台地が近づくと急坂になってくる。

石灰岩が露出する斜面を登る。

広々した頂上台地を歩く。



東のボタンブチへ。 琵琶湖と比良山地遠望。

ボタンブチ

眼下に御池川の源流の谷

T字尾根の紅葉

山頂へ。左が山頂でした。

山頂からみた庭園風の登山道。

 御池岳頂上に着く。前回訪れた時は、丸山と標示され展望は効かなかったのだが、北から東にかけて切り開かれていた。ササと同じように、潅木が枯れたのかと思ったが、よく見ると切り口がある。お陰で御嶽山や伊吹山が望まれた。
下山道に不安があったので、いつもより早めに出発する。来た道(南へ)を50mほど戻り左折、緩やかに1241mポイントを過ぎ、前方の小高い丘へ。

 360度の展望の奥ノ平に着く。初めて登ったときは、ササのトンネルを中腰に歩くと、タオル・コンパス・カメラケース・熊避け鈴などが落ちているような藪漕ぎだった。そして私も紛失した物があった。小さな石に上がり、背伸びしてもササが邪魔して展望が見られなかった。だが、今は広い草原になっている。

 奥の平から踏み跡とテープを頼りに下っていくと、急にテープが無くなり、踏み跡もどれが正しいのか判らない。そして大きく外れた所に赤いテープだと思われる物が見えた。行ってみるとマムシグサの赤い実だった。ここからが広いテーブルランドでの徘徊の始まりだ。
気付けば、テーブルランドの東端まで来ており、前方には藤原岳が見え、真ノ谷へ急降下している。テーブルランドの縁を歩いて戻ると、土倉岳(土倉岳は分からなかったが)のある尾根が眼下に見える。尾根上には鉄塔が見え、道があるのを確認する。下山口を捜すと、潅木と草原の境に古いテープを見つける。ここが下山口のようだ。

 急斜面を下る。途中で潅木内に入り過ぎてプチ迷いをし、左に移動して痩せ尾根に乗る。ここで真ノ谷からの登山者と出会い、間違いないのを確認する。
しかし、別れて直ぐに樹林内でコブを越して下ってしまう。気付いたときには標高890mまで下っていた。何処でルートから外れたのか判らない。T字尾根へ戻ることを覚悟して登り返す。
コブまで戻ると、土倉岳だと思われる峰が樹間から見える。周りを見渡しても踏み跡はなく、テープもない。
5分ほどで登れそうなので行ってみる。

 やっと土倉岳頂上に着き安堵する。尾根道を下るとテープがあり、道もしっかりしていた。やがて鉄塔番号の記されたプレートのある分岐があった。左は真ノ谷への道のようだが道標はなかった。ここからは鉄塔巡視路で鉄塔R193までカウントダウンして下って行く。T字尾根尾根ほどの良い尾根道ではないが、天狗岩・藤原岳の眺めは良い。
鉄塔R193を過ぎると、「これが鉄塔巡視路?」と思わせる急斜面を横切る狭い道になる。ここを過ぎると小さな鞍部があり道は交差する。茨川への道標はあるが、あとの3つの道には鉄塔巡視路のプレートはあるが道標がなく、暫く動けず。
登るのか?下るのか?普通はプレートの端を拝借してマジックで書かれているのだが・・。
有りました。プレートの支柱に『ノタノ坂』と。登りはヒキノへの道だった。プレートに『P』と記された道を急降下し、直ぐに谷道になり下っていくと、小又谷出合で堰堤と鉄の橋が見えてくる。
橋を渡ると小又谷林道に出、さらに下ると駐車場に戻ってくる。
長く感じた山行を終える。


北から東方面の展望がよい御池岳頂上。

乗鞍岳と御嶽山

伊吹山

奥ノ平へ

奥ノ平へ

奥ノ平からの南方面の展望。

やっと見つけた下山道。

中央の潅木との境目が下山口

迷いに迷ってやっと土倉岳に着く。

鉄塔下からの天狗岩と藤原岳

鉄塔193を過ぎ山斜面を横切ると
ノタノ坂だった。

ノタノ坂・支柱に記されていた。

小又谷出合

小又谷林道出合。

水量が多いと靴を脱ぐことになりそうだ。

君ヶ畑林道・小又谷林道

 次回は迷うことは無いだろう。時期を変えてもう一度登って見たい。
その時はT字尾根のピストンでも良いと思っている。決して迷ったからではない。T字尾根が良かったからである。

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