平成22年10月2日(土) 立山 (雄山3003m 大汝山3015m 富士ノ折立2999m)
北アルプスは夏の蝶ヶ岳以来である。蝶ヶ岳ではガスがかかり、期待していた展望が見られなくて悔しい思いをした。
以来、北アルプスに登るときは一日中降水確率0パーセントの天気予報が出たときにしようと、思っていたが、そんな日はなく、10月になってしまった。高山に登れる日もあと少しになり、焦る気持ちもあって、とうとう決行となる。
前夜22時過ぎに枚方を出発する。北陸自動車道・立山ICで下り、道標に従い県道6号線を南下。
約30kmの道程なのに、走っている車には全く会わず、立山駅前の駐車場に。立山ICから40分、枚方から360km、3時着。
ケーブルの始発時間はネットで調べ分かってていたが、切符の発売開始時間を調べに行くが駅の建物が分からず。結局、駐車場にいた人に5時50分からだと教えてもらい、安心して仮眠する。
朝食を済ませ5時過ぎ、切符売り場に並んでいた細君が、隣にいた年配者に切符購入を頼んで列から離れた。聞くと「JAF割引で買ってあげるよ」と言われて、お願いしたとか。1人・室堂往復4190円なのが10%引きで、420円お得になった(因みに;帰宅後、我が家のJAFのご利用ガイド関西版で調べるが見あたらない)。
始発の6時40分のケーブルではなく、次の6時50分の切符を買えたが、高山地方鉄道からのハイカーもおり、待合室はごった返すようになる。
すし詰めだったケーブル。所要時間7分で美女平に着くとバスが10台ほど待機していた。待ち時間なしでバスに乗り換え、運転席側に座った。
日本一の落差のある称名滝・巨大な立山スギの地点では徐行して説明があるのだが、席が反対側だったので見えない(帰りは運手席側に座るが、霞んで滝は見られず)。所要時間50分で室堂に着く。
最終のバスは17時。少しだけプレシャーを感じるが、大いに楽しもうと出発する。
立山駅にて。「代表者1人だけ並んで下さい」 |
貨車も付いているケーブルカー |
5日間有効。切符専用のポケットに(直ぐ忘れるので)。 |
出発すると3台目のバスが。 |
⇔周囲10mの立山スギ。左の席に座るべきだった。 |
日本一の落差350m。称名滝。見えるかな? |
周辺地図 |
7:56室堂〓8:46一ノ越山荘〓9:45〜50雄山(神社)〓10:05〜18大汝山〓10:38〜11:23富士ノ折立(食事)〓11:49大走り分岐〓12:40賽の河原〓13:00雷鳥沢キャンプ場〓13:56ミクリガ池〓10分休憩〓14:15室堂 15:54立山駅 尼御前SAで夕食後、21:30枚方 |
一階の室堂バスターミナルから三階に上がり屋外に出ると、気温は10度で歩くには丁度良い気温だ。
名水百選『玉殿湧水』を試飲してから遊歩道を歩く。立山室堂山荘を左に見て遊歩道を上がって行く。
龍王岳との鞍部である一ノ越に着くと、東から南方面の北アルプスが望まれ感激。
ここからはガレ場の登りになり、粗い息づかいをしながら黙々と登る。
一時間ほどで雄山神社の社務所に着く。直ぐ北の岩峰にある祠へ。雄山頂上に立つと360度の展望が広がる。富士山・白山までも望まれ、今年は日本三大霊山に登ったことになる。
社務所横より最高峰へ。大した起伏も無く15分ほどで立山最高峰・大汝山に立つと北アルプスの山々が連なる。そして眼下に黒四ダムが見えているのに気付く。狭い頂上を後続に譲る。
さて、これからの予定は?引き返し、龍王岳・浄土山を経て室堂をと考えていたが、雲が上がって来ているので、展望は望めないかもしれない。
それよりも眼下に見えている雷鳥平が気にかかる。室堂への登りは少し辛そうだが予定を変更し、縦走を続け、富士ノ折立を経て、大走り分岐から雷鳥平へ下ることにする。そうすれば、立山と云われる三座を登ったことにもなる。
富士ノ折立へ。予想以上に下ると、大汝休憩所の建物があった。使用できるのかは確認していないが、外には2つテーブルあり、食事中だった。
登り返しは、辛く感じたが意外と早く登れ、富士ノ折立に立つことが出来た。ここで、展望を見ながら食事をする。
目指す立山 |
名水百選『玉殿湧水』 |
龍王岳 |
別山 |
ヨツバシオガマ |
タテヤマアザミ |
一ノ越山荘からはガレ場の登り。 奄vC 100円 |
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一ノ越山荘からの槍ヶ岳 |
一ノ越山荘 |
雄山神社の社務所 |
身体で表現したくなる展望だ。 |
富士山 |
槍ヶ岳 |
【雄山】
雄山神社の社務所 |
祠のある雄山頂上 右端;鹿島槍ヶ岳 中央;白馬だが山座同定が難しい。 |
【大汝山】
立山最高峰・大汝山 右;別山と奥に釼岳 |
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白馬方面 左端;別山・釼岳 手前の岩峰・富士ノ折立 |
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黒部ダム湖と針ノ木岳 中央;槍ヶ岳 右;雄山 |
黒部ダム |
【富士ノ折立】
背後;大汝山 |
立山から観る別山と釼岳は同じ峰に見えるが別峰。 手前;真砂岳 |
万年雪がある内蔵助カール。 ×剣岳⇒釼岳 |
【下山】
富士ノ折立から下山。道を少し戻ってから別山方向へ、ガレ石に注意しながら下ると、ザラ石の緩やかな尾根道になる。
東側は内蔵助カールで万年雪がある大走り分岐に着く。西斜面を水平に歩き、尾根道に出て、ハイマツとの境界に付けられた小刻みなジグザグ道を下る。
賽ノ河原に下りてくると、草紅葉が美しい。「今年の紅葉は悪いと言っていた常連さん」。しかし初めての私には真砂岳から大日岳へ続く山斜面の紅葉は素晴らしく思える。
とうとう立山にガスがかかってしまうが、雄山直下にある山崎カール(国指定の天然記念物)を観ることが出来た。
清流が流れ出した賽ノ河原から橋を渡ると、雷鳥沢キャンプ場に着く。ここからは登りの多い遊歩道となり、道標に従うのだが、下りに慣れてしまった身体には堪える。
硫黄臭がしてくる地獄谷を見学する元気は失せ、展望箇所から観るだけにした。リンドウ池・血ノ池・ミクリガ池を観ながら室堂に戻ってくる。
室堂バスターミナルでは乗車時にケーブルの整理券を渡され、5分ほど待って乗車する。美女平では30分ほど待たされる。交通規制されているのだから、バスで立山駅まで走れば利用者には便利なのだが。
富士ノ折立から下山 |
大走り分岐付近。内蔵助カール上部 |
トラバース |
尾根道を下る。 |
賽ノ河原は見えているのに、なかなか着かない。 |
シラタマノキ |
イワギキョウ |
やっと谷間に下りてくる。 |
草紅葉が綺麗だ。 |
チングルマの種と草紅葉。 前方の台地に登り室堂へ。 |
立山にも数分後に雲がかかる。 このときは山崎カールに気付かず。 |
清水が湧き出してきた。 |
橋を渡ると雷鳥沢キャンプ場。ここが今回の最低標高2270m |
地獄谷 |
立山の雲が切れるのを休憩しながら10分待機したが・・。 |
ヤマハハコ |
血の池 |
ミクリガ池 |
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スタート地点の室堂に戻ってくる。立山ともお別れ。 |
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バスターミナルとホテル立山 |
1番、個人・2番途中下車、3番〜団体 |
反省;新しいリュックがあるのに日焼けした古いリュックを使用してしまった。膝にリュックを置いていると我ながら恥ずかしく感じた。観光地の山では小奇麗な身だしなみをしなくては。