平成22年9月7日(火) 東大台ケ原C日出ヶ岳 1695m

年度別

 9月になっても記録を更新する猛暑が連日続き、近場の低山は暑すぎる。アルプスに登れば涼しいだろうが、長距離ドライブと計画を立てる気力も失せて、自宅に引き籠り状態が続いていた。
そんな中、長崎県西の東シナ海に台風(翌日福井県敦賀市に上陸し北から南下する台風に????)が北上している。今日は近畿地方には直接の影響はない模様だが、「山だったらそよ風が吹いてくれるだろう」と思い久しぶりに山に登る気力が出る。とはいっても標高差260mの大台ケ原では軟弱登山であるが、台高山脈の最高峰である。


周辺地図

7:08大台ケ原駐車場〓7:43シオカラ谷吊橋〓8:16大蛇ー分岐〓8:25〜48大蛇ー〓9:23〜47尾鷲辻分岐〓10:40〜13:00日出ヶ岳〓苔探勝路〓14:00大台ケ原駐車場

 4時過ぎに枚方を出発したときは、綺麗な星空で御来光登山にすれば良かったと思うほどだったが、大台ケ原ドライブウェイ(県道40号線)に入り高度を上げるとガスの中に入ってしまい、雨がぱらつく空模様になる。

150台収容の駐車場には数台だけ。気温は18℃前後で弱い風が吹き、寒く感じた。雨は止んでいたが、雨を予想して雨具を着て出発する。

 ガスがかかっているので、30分ほどで登れる展望の良い山頂は後にして、シオカラ谷から大蛇ーへ行くのに駐車場の南西にある店横より森に入る。
大台山の家を右に見て右折すると石がゴロゴロある急な下りになる。高度を下げるとガスから抜け雲間から陽が差し込むようになり、着ていた雨具を脱ぐ。

 清流が流れるシオカラ谷吊橋を渡ると直ぐに登り返しで、今回一番きつい登りになり、途中からツクシシャクナゲのトンネルを登る。
登り切ると広々した台地になり、大蛇ー分岐に着く。右折して尾根道を0,3km。

 大蛇ーは私たちだけで、こんな閑静な大蛇ーは初めてだ。少しの間、大峰の主峰にかかるガスが切れるのを待つが、諦めて出発する。

 大蛇ー分岐まで戻り右折すると直ぐに、イトザサに覆われた広大な牛石ヶ原に出る。理解に苦しむ巨大な神武天皇の銅像、魔物を封じ込めたと伝説の牛石・御手洗池(涸れ池)がある。
長い夏が続いているが、山ではカエデ・ヤシオツツジが色づき始めている。のんびりと庭園風の牛石ヶ原を散策しながら心の洗濯をする。

 あづま屋のある四辻に出ると尾鷲辻分岐に着く。左折すれば駐車場へ戻れる。寄り道をしてあづま屋の裏手より尾鷲道を下って堂倉山まで下ってみようと思ったが、10分ほど下ると道は不明瞭になり撤退する。
あづま屋まで戻り、林間の道を登ると正木ヶ原に出る。ここから見上げる正木嶺の立ち枯れのトウヒも37年前からみると少なくなっている。それよりも新しいトウヒが全く自生していないのが気がかりだ。
正木嶺へ。植生の保護のため設置されている木道を上がると東に熊野灘が見え始め、西には大峰の山々が連なるが上部にはガスがかかる。そして前方にはガスがなくなった日出ヶ岳が望まれて歓喜。


国道169号線を走っているときは快晴だったのに。

雨を覚悟して出発。


シオカラ谷の吊橋

水量が少なかったシオカラ谷

今回一番の急坂。シャクナゲのトンネル

大蛇ー分岐の絵地図

大蛇ー 一瞬見えた大峰の行者還岳

燕篭ーと名爆百選の中の滝(水量が少ないため水爆音は聞こえてこなかった)。

牛石と牛石ヶ原。 雨の心配はなくなったがパンツを脱いでいたので雨具をニッカーポッカーズ風に。

神武天皇の銅像(何故、ここに?)

カケス


尾鷲道分岐のあづま屋。

秋の気配。ハウチワカエデの紅葉

正木ヶ原からの正木嶺

ヤシオツツジは色づき始めていた。

40年ほど前は林内は一面に苔むしていたのだが・・。

眼下には熊野灘(太平洋)

尾鷲湾

ササの保護?

正木嶺からの日出ヶ岳

 鞍部の駐車場分岐を直進し、ひと登りすると展望台のある日出ヶ岳頂上に着く。山頂からは360度の展望が広がる。雲は多いが台風のお陰か大阪のビル群も見える。晴れていても、なかなか綺麗に見ることが出来なかった尾鷲湾もくっきりと見えている。
展望台には時々ハイカーが上がってくる程度なので、展望台のベンチを利用してビールで乾杯し昼食にする。
気温は21〜24℃、そよ風が吹き最高だ。ビールの酔いを醒ますため展望台でウトウトする。至福の2時間20分間であった。

 駐車場分岐まで戻り右折、水場を過ぎると苔探勝路があった。昔の面影が残っているかと思って遠回りになるが散策することにした。しかし※昔の面影は全くないササの絨毯に失望して駐車場に戻ってくる。

     ※【37年前、長男が生まれた年、今年亡くなった義理母に長男を預けて大台ケ原に初めて登った。当時、ブナ・ハウチハカエデ・ト ウヒの原生林は一面に苔むす森であった。
苔に覆われた倒木に芽吹いた稚木が、可愛いくあり、神秘的であったのを今でも覚えている。
    
現在は100年計画で蘇えらそうとしている。今は入山規制があり東大台ケ原だけが登山ルートになっている。原因はハイカーが増 えただけではないと思う。伊勢湾台風で被害を受け、酸性雨が問題になって来たころだった】


日出ヶ岳頂上の展望台

尾鷲湾


山頂で昼寝。

トリカブト

苔探勝路を散策。鹿避けネット出入口。
足を挟んでしまうと骨折か?


苔探勝路を散策すると
極一部だけに苔があるだけ。

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