平成22年4月28日(水)鈴鹿;岩ヶ峰 919m・A釈迦ヶ岳 1092m・A三池岳 972m

年度別

 前日は一日中雨だったが、夜9時には回復して月が見えていた。「山にいくぞ!」と気合を入れて、決めたのが今回の山だ。
 23時に目覚まし時計を3時にセットして寝るが、何時もの事ながら時計が鳴る前に目覚めてしまう。
準備を済ませ、車に荷物を積もうと、外に出ると星空ではなく雨が降っていた。
ネットで調べると、鈴鹿は2時間後には雨が止みそうだ。
急いで出発することはないと、1時間遅らせて出発することにして布団に入るが、「渡渉個所があるが、大丈夫か」と気になる。しかし目覚まし時計の音にビックリして起きる。 4時30分枚方出発。

 今回も一般道から目的地に向かう。出発した時は三重県北部には大雨洪水警報が発令されていたが、いつの間にか解除されていた。
国道306号線を走る頃には、鈴鹿山地は雨が止み、青空が見える所もあるが、標高800m辺りにはガスがかかっている。カーラジオからの予報では愛知県に警報が出ている。車窓から見る愛知県方面は黒い雲に覆われている。
気付けば、八風を過ぎて藤原岳近くまで走っていた。引き返す。

 栃谷橋を渡ると八風キャンプ場の入口。向かいに栃谷の林道があった。林道横には6台程の駐車スペースがあった。


周辺地図

7:45栃谷駐車場所380〓9:40岩ヶ峰〓10:07県境尾根出合〓10:18〜11:07釈迦ヶ岳三角点(最高峰往復10分1097m)〓12:06中峠〓25八風峠〓12:38〜58三池岳〓13:10御池(御菊池)〓13:54東尾根登山口(林道出合)〓14:04駐車場所

【栃谷〜岩ヶ峰〜釈迦ヶ岳へ】

 栃谷左岸にある林道を5分ほど歩くと、対岸に支谷がある。仕事のためか、登山者のためなのか分からないが赤いヒモが見える。そこから、尾根に取り付くことにするが、増水で渡渉出来ない。
「上流にある堰堤からだと川幅が広いので、水深は浅いだろう」と思い移動して、靴を脱いで渡渉する。
植林内の支谷に入り、谷が二俣になった辺りから急斜面にトライするが、わずか5分ほどで雑木林に変わり尾根に辿り着いてしまう。
ここからは踏み跡のある尾根道を登る。心配していた樹木から落ちる雫もなく良かったが、上部にかかるガス内に入れば、どうなる事か。

 ザレ場を過ぎると、岩混じりの本格的な登りになり、石垣のように積み重なった岩場では、踏み跡を捜しながら登ると、イワウチワ・ミツバツツジ・アカヤシオが咲く尾根になる。
キツイ登りだが、花の観賞に忙しく疲れを感じることもなく登ると、標高780m辺りでは、満開のアカヤシオが群生する。
ガスがかかる岩ヶ峰の右肩には鏡岩が見えてくる。眼下には滝のように流れる水音が栗木谷から聞こえてくるが、三池岳山頂部にはガスがかかっている。

 やがて、ネットで調べると必ずレポされている難所の岩壁まで来る。左にある垂直の岩壁は登れるはずがない。
先ずは、正面から3〜4mほど登ってから、右にトラバースするとタイガーロープがある。足元の道も意外と広く怖さを感じない。只、岩が突き出ている箇所があるので、リュックを岩に当ててバランスを崩さないように注意する。トラバースが終われば、木・根・岩などを掴みながら頭上に登れば通過できる。

 岩壁を登り切ると樹間から見える鏡岩は同じ高さになっていた。そして岩ヶ峰にかかっていたガスもなくなっていた。ここまで高度を上げると蕾のアカヤシオが目立つ。

 ここが、岩ヶ峰?GPSでの高度も同じ。展望のない岩上のピークに立つが、山名板が吊るされていないので確信がもてない。
緩やかな道を進むと池があった。やはり、先ほどのピークが岩ヶ峰だったようだ。
頭上に青空が見えるようになる。左に釈迦ヶ岳が望めるまでになっていた。
暫く緩やかな窪地を歩くが、平行していた右の小尾根に移動すると、2箇所にあったロープを利用してシャクナゲが自生する急坂を登る。

 県境尾根出合に着く。ここには、道標はなく赤い杭とテープだけで、眼下に岩ヶ峰が見えている。「何年か先に、下山に利用するかも」と思い、しっかり記憶しておく。
左折して、樹林の県境尾根をのんびりと登る。


八風キャンプ場と栃谷橋。向側にある地道林道に入る。

駐車場所。林道も小川

ここは無理、堰堤から渡渉。

別々の斜面を登る。

雑木林になると尾根に辿り着く。

ザレ場、ここから岩の多い急坂になる。

石垣かと思った岩場。

イワウチワ

手前がミツバツツジ。ファインダーからはみ出るアカヤシオ。

御在所岳近辺のアカヤシオしか知らなかったが。


ガスの岩ヶ峰。

花に興味ない人には、くどいアカヤシオの画像。

鏡岩とアカヤシオ。岩の由来は・・??

(ここが難所の岩壁?)


左の岩壁は見るだけです。

正面の岩からトライ。

はみ出す岩に注意してトラバース。
左にロープあるが。
頼る方が怖いかも。


ショウジョウバカマが咲いていたので、先に登ってもらう。
何故、こんな所で撮る?目の高さにあるから。

この岩もトラバース。

手袋がドロドロなりました。

岩ヶ峰の右肩にある鏡岩と同じ高度まで登ってくる。

池;やはり、先ほどの峰は岩ヶ峰だった。

ガスが切れ三池岳が望まれるようになる。

シャクナゲが自生する急坂。

県境尾根への最後の登り。

県境尾根出合にあった杭

県境尾根を歩き釈迦ヶ岳へ。

バイカオウレン

【釈迦ヶ岳〜三池岳〜栃谷】

 誰もいない三角点のある釈迦ヶ岳頂上に着く。三重県側が開けており、眼下に登って来た稜線が望まれた。
12年ぶりの山頂で食事にする。

 最高点があったのを思い出す。往復10分もかからないので食事後に行く。中間点にあるハト峰分岐を過ぎ、緩やかに上ると釈迦ヶ岳最高点に着く。南方面に御在所岳・雨乞岳、西方面に銚子ヶ口等の山々が望まれたが一部にガスがかかっていた。
三角点に戻って来ると、堺市から来た単独の女性と会い、暫く雑談する。

 三池岳へ向かう。前半は潅木内の緩やかな下りの稜線で、食後には打って付けだ。後半は三重県側が崩落したザレ場で、三池岳までの稜線を見ながら快適な草原歩きを楽しむ。
鞍部の中峠から登り返すと、上ってみたくなる大岩があった。大岩からは中峠で休憩している釈迦ヶ岳で出会った彼女が見えた。
大岩から下り八風峠に着くと鳥居がまだあり、6年ぶりの再会である。そして、『八風大明神』と刻まれた石柱も。
ここでタオルを落としたことに気付くが、後から登ってくる彼女に期待して三池岳へ登る。
1つピークを越すと山頂への登りだけになる。大した標高差ではないのだが、釈迦ヶ岳からの縦走で一番辛く感じた登りで、シャツの袖で汗を拭う。

 三池岳頂上に着く。縦走してきた釈迦ヶ岳から稜線を望む。そして東の荒々しい山肌とは対照的に、西は神崎川(愛知川)流域のなだらかの山肌が続き、日本コバを望む。
又、背後にはなだらかな稜線をした竜ヶ岳がドッシリと存在を示している。三等三角点は東に行った地点にあったのを、思い出して行ってみるが(素晴らしい記憶力です???)、展望はなかったので引き返し、リュックを下ろし休憩する。

 落としたタオルを彼女が持ってきてくれた。軽い荷物とはいえ、汚れ物である。これも私の人徳ゆえか?
彼女も東尾根を下山するらしい。私も東尾根を下ることにこの場で決めたので、「どんな道?」と訊ねたが、「初めてのコースで、分からない」と、先に下山して行った。(このレポを作成するために、6年前の記録をみると、東尾根から登っていたが、全く記憶にない。何も言わないから細君も記憶にないのだろう)

 三角点を過ぎ、崩落箇所から竜ヶ岳を望む。三池岳の山の由来になったのか、逆かも知れないが、御池(みいけ)(御菊池)に下りて来る。
御池を過ぎると激下りになる。副王山分岐で八風射撃場方面へ下る。岩混じりの激下りの痩せ尾根、道はしっかりあるが、間違うと戻るのも大変で、地形も複雑だ。
期待していたアカヤシオはなく、ミツバツツジが少し咲く程度では、癒し効果はなく、撮影休憩もなく疲れが増す。
キツイ下りが終わり、右からの水音に誘われて覗くと、滝が樹間から見えた。
足の負担を和らげる道になったと思ったら、登り坂になり『崩落迂回道』の標示。「何処を迂回?」とおもっていたら既に迂回道だった。崩落箇所を上から見て、植林内をジグザグに下ると地道の三池林道の東尾根登山口に下りてくる。
前回は間近で、射撃場の射撃音がして流れ弾が飛んでこないかとビクビクしたのだが、今日は平日のためか、音がしない。
舗装された林道に合流して左へ下ると、駐車場所に戻ってくる。


釈迦ヶ岳頂上

釈迦ヶ岳最高峰からの御在所岳・雨乞岳

釈迦ヶ岳最高峰からの西(イブネ・クラシ・銚子ヶ口)方面。

前半は樹林の境界尾根。

今日は暑くないので助かる。三池岳へ。

中峠

フモトスミレ

〜ぃ!」

中峠の彼女。

八風峠。未だあった鳥居。

『八風大明神』

アセビ

滋賀県側;神埼川流域  中央奥;日本コバ。手前;銚子ヶ口

三角点

(三池岳下山)


崩落箇所からの竜ヶ岳。

御池(御菊池)

急降下!

ミツバツツジ。花の少ない尾根だな〜。

ロープ場はここだけ。

やっと、転んでも大怪我しない道になる。


三池林道終点にある登山口に下りてくる。

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