平成22年4月10日(土) 朝明渓谷からC雨乞岳 1238m 水晶岳 954

年度別

 初めての雨乞岳登山の時、コクイ谷で朝明渓谷からの若いカップルに出会った。いいコースだと言っていたが、ロングコースになるので躊躇していたが、やっと登る気になった。
鈴鹿スカイラインが通行止めのため武平峠からの登山者は少なく、静かな山行が期待できそうだ。


 3時過ぎに枚方を出発。国道168号線、西名阪(国道25号線)から国道306号線を走り鈴鹿市の茶畑で日の出を見て、朝明渓谷へ。
鈴鹿の山には、路肩など駐車する場所があるのに、ここ朝明渓谷は駐車出来そうな場所にはロープが張られ、有料駐車場しかない。
6時前に駐車場に着くと、1人が出発していった。私たちも下山後に駐車料金500円を支払うことにして出発したが、下山が遅かったので・・。125km


周辺地図

6:07朝明駐車場〓6:17伊勢谷出合〓7:13根の平峠〓7:45コクイ谷出合(杉峠分岐)〓9:25武平峠分岐(クラ谷出合)〓10:38〜43東雨乞岳〓10:54〜11:33雨乞岳〓11:57杉峠〓12:45コクイ谷出合〓13:50〜56根ノ平峠〓14:17〜15:08水晶岳(昼寝)〓15:28中峠〓16:05林道出合〓16:25駐車場  19:25枚方

 駐車場から山荘の点在する林道を歩き伊勢谷出合へ。以前は渡渉して伊勢谷に入ったのだが、立派な橋がかかっていた。左に山荘を見て進むと、明るい堰堤の場所に出てくる。
ここも平成20年の集中豪雨による被害にあったようで、植樹がされていた。右岸の林道を暫く歩くと『旧千種街道登山口』の標示がある。数個の堰堤を過ぎるとやっと山道になり、谷筋を登る。
途中、『ブナ清水』の分岐があった。ここも訪れたいのだが、次の機会にする。

 険しい道もなく4つ辻になっている根の平峠に着き、西へ下ると広場があり、ガスのかかったイブネ・クラシが前方に見える。潅木のタケ谷源頭部は広々しており、踏み跡とテープを頼りに緩やかに下ると、峠から8分ほどで手製の分岐標示と多くのテープが巻かれた分岐地点に着く。直進はタケ谷沿いに下り愛知川に出る。左折して近くにある平らな大岩方向へ。
深く抉られた道を下ると大杉が現われる。細君は大杉に抱きついて元気を貰っていた。
小さな尾根を越すと山斜面になり、樹間から雨乞岳が見えたが、山頂付近はガスがかかっている。しかし杉峠のシンボルは見えた。
沢音に誘われて行き当たると上水晶谷出合に着く。遡上すれば御在所岳・国見峠への道(帰路、間違って登る登山者がいた。私は少し下ってしまう)。


朝明渓谷有料駐車場

伊勢谷出合;ブナ清水・根の平峠へ。

ここから山道かな?

未だ荒廃した林道を歩く。

石が白い。2年目の土石流跡かも。

四日市方面の伊勢湾。

きつい登りがなく歩き易い古道だった。

根の平峠。余力があればハト峰にも。

根の平峠を西へ。ヨコネ・クラシにはガスがかかる。

広いタケ谷

新緑シーズン、ヒルのいない紅葉シーズンの方がいいかな。

大事な分岐点は手製の標示。
ここを左、直進の方が踏み跡がしっかりしている。

大杉から元気を貰う。

広い谷間から小尾根を乗越える。

雨乞岳(左)にはガスがかかっていたが、杉峠の大杉が見えた。

上水晶谷を横切る。

愛知川沿いに歩く。

 愛知川を右下に見ながら歩くようになり、谷間が広くなるとコクイ谷出合(杉峠分岐)に着く。
杉峠を経て雨乞岳を目指す方が早いが、山頂は未だガスかも知れない。余力があるので、コクイ谷を遡上して山頂を目指すことにする。
コクイ谷は2回下ったことがあるので、大丈夫だと思っていたが、8年前の記憶を頼りでの遡上は勝手が違った。
ルート探しに苦労しながら、両岸にある炭焼き跡を過ぎる。黒滝出合では左岸から右岸へ。十数分後の沢谷出合も右岸へ渡り沢谷に入る。岩場を登ると高さ20m程の滝上部に出る。更に登り滝源頭部を越した地点より沢を渡り、沢に沿って薄暗く狭い谷間を登る。岩壁と大岩の間を抜けると、再び細った流れに沿って登る。


愛知川沿いの道。キャンプ地に良さそうだ。

コクイ谷出合(左) 中央;本流・杉峠へ。

ショウジョウバカマ

イワウチワ

右岸へ移動、 炭焼き跡へ。
コクイ谷を遡上。

クロ谷出合。クロ谷を渡った地点より。

クロ谷を過ぎると沢谷は直ぐだ。

沢谷にて。滝上部へ。

沢谷を遡上。

 武平峠分岐からクラ谷に入るのだが、気の緩みからか確認しないで、溝状の道(?)を登ってしまう。コースから外れているのは分かっていたが、適当な箇所から右の尾根に登り、クラ谷に下れば良いと、頭の中での地図はあった。
適当な箇所と思われる地点に来ると、武平峠からの単独の男性がいた。「崖崩れ箇所で道が分からない」と。諦めて下山するらしい。
ここで頭の中で描いていた地図が消滅した瞬間だった。
逆の左側の尾根に取り付けば何とかなるだろうと登る。男性も付いて来たので責任が重くなる。
尾根に取り付くと踏み跡があった。GPSでは雨乞岳は北西方向で、尾根も北西に延びている。
暫くして境界杭もあったので地図にある境界尾根だと分かる。ピーク1014mまで来て下る方向に迷う。方向は左の尾根道だが、よく見ると鞍部が見える。
鞍部からの登りはきつかった。この時点では確信を持って東雨乞岳に登っていた。高度を上げると踏み跡も明確になり、やがて背丈前後のササ藪に難儀する。ササ藪を抜けると視界が広がる。

 誰もいない東雨乞岳に着く。広々した山頂からは360度の大パノラマだ。やっと緊張から開放され、気持ち良くササ原を歩き本峰へ。


広くなった武平峠分岐。クラ谷へ(の予定が)。

・・・・


境界尾根に取り付いていた。

踏み跡はある。消えるときもあるが。

境界尾根から東雨乞岳に辿り着く。

東雨乞岳からの雨乞岳。

東雨乞岳から御在所岳望む。

東雨乞岳からの鎌ヶ岳。

東雨乞岳からのヨコネ

雨乞岳へ。

 背丈ほどのササに覆われた狭い雨乞岳頂上に着く。東峰からは見えなかった綿向山を観てから食事にする。
杉峠へ下山。近年鈴鹿のササは衰退しているが、ここのササは元気だった。大峠ノ沢と呼ぶ頂上池があるのだが、藪漕ぎしてまで捜す元気はなかった。
ササ藪を抜けると岩が点在する尾根になり北方面の展望が広がる。そして潅木の急斜面をジグザグに下ると杉峠に着く。
峠から東へ下山。やがて愛知川源頭部の水流が現われて、御池鉱山跡に入る。石垣が積まれた広場、石段のある場所には何があったのだろう。鉱山跡の出口で沢を渡ると山腹道になり、水流のある2ツの支谷を横切り、下っていく。
谷間に下りてくると北からの谷と合流する。本谷に下りてくると、右岸に渡渉して朝のコクイ谷出合に戻ってくる。


下山。背丈以上のササ藪を抜けて展望の良い尾根に。

ハルリンドウ

急斜面をジグザグに下る。

杉峠へ。

杉峠。

鉱山跡の石段。

鉱山跡を過ぎると山腹道に。

谷間に下りてくる。

渡渉するとコクイ谷出合は近い。

 往路を根の平峠まで戻る。このまま下るのも勿体ない。水晶岳からハト峰に寄ってから下山することする。
溝道の急尾根を登る。緩やかになると水晶岳分岐があり左折。数分、緩やかな道を行くと雨量計の小屋がある展望の良い水晶岳に着く。
リュックを下ろし小休止のつもりが、ポカポカと暖かい気候のもと横になってしまう。
10分のつもりが30分程、ウトウトしてしまう。ハト峰までの縦走は中止にして、更にウトウトする。

 中峠を下る。朝の旧千種街道よりはハードな道で、補助のロ−プが張られた箇所もあった。
愛知川の左岸に渡ると林道があり、駐車場へ戻る。
駐車場には4台駐車していたが、出発する時には朝と同じで2台になっていた。請求書もないので、駐車料金は未納のまま帰宅する。


水晶岳への主稜線からの釈迦ヶ岳

銚子ヶ口方面。

左;御池岳  右;釈迦ヶ岳

国見岳・御在所岳

三等三角点の水晶岳。昼寝。

中峠へ。

バイカオウレン

中峠に着く。朝明渓谷へ下る。

険しい急な下山道だった。

左岸に渡ると林道歩き。

山で昼寝したお陰で睡魔に襲われずに運転できた。

 今回のコースは地図が読み辛い。
コクイ谷は下る方が分かり易いように思えるが、沢谷付近は地図を見ても私には分かり難い地点だ。
更に踏み跡が薄くて、左岸?右岸かとルートを探すこともあった。
しかし、アプローチの長い奥地にある鈴鹿で第2番の高さを誇る雨乞岳は魅力のある山であることは確かだ。

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