平成21年11月22日 大岩谷〜B入道ヶ岳 906m 〜池ヶ谷

年度別

 ヒルの心配がなくなり、久しぶりに鈴鹿の山に登る。今回は未踏のイワクラ(磐座)尾根を歩くため、宮指路岳から入道ヶ岳を計画するが夕方から雨の予報だ。しかし早まりそうな予感がするので、時間短縮のため宮指路岳を諦め、入道ヶ岳だけを登ることにして、大岩谷からイワクラ尾根を歩くことにする。

 枚方を4時25分に出発。木津川市からR163号線を走り、上野市から名阪国道(R25)に。亀山市からR306号線を走り、小岐須渓谷へ。キャンプ場(山の家)を過ぎて1、5kmで池ヶ谷コース登山口の標示を見て、大石橋を渡ると100mほどで林道ゲートがあり、手前の駐車場に着く。 枚方から109km


屏風岩近くの『鈴鹿の湧水』。常に容器は車に積んである。

林道ゲート手前の駐車場。

周辺地図

6:47駐車場〓49大谷橋〓7:05林道終点〓22松ノ木谷出合〓7:58尾根道へ〓8:31イワクラ尾根出合〓9:38椿大神社奥宮〓44池ノ谷分岐〓9:48〜10:40入道ヶ岳〓11:22『池ヶ谷コース6』地点・滝ヶ谷分岐〓11:52避難小屋〓12:25池ヶ谷コース登山口〓12:32駐車場

【大岩谷〜イワクラ尾根へ】

 駐車場から引き返し大石橋へ。橋名が記されていなかったが、地道の林道が北に延びているから間違いないだろう。ここは宮指路岳登山口でもあり、気持ちが揺らぐが大岩谷も登ってみたい。
地道の林道を歩き林道終点に着くが道標はなく、対岸にテープを見つける。堰堤手前より渡渉、植林の山道に入ると小屋がある。暫くは鹿除けネット沿いの山腹の道を歩く。
小谷を横切ると谷底に下りて来て谷が分かれる。ここが松ノ木谷出合かと思ったが違い、再び左岸の谷沿いの山腹道になる。

 谷底に下りてきた場所が松ノ木谷出合だった。松ノ木谷にも踏み跡はあるが、あると思われる道標が見つからない。が間違いないだろう。大岩谷の沢を登ると鈴鹿では珍しい高度のある白滝が見られるらしいが寄らずに山腹道を登る。
雑木林から落葉樹林に変わり、小広い場所に出ると落ち場の絨毯で、踏み跡が分らなくなり、窯跡がある谷底に下りて来る。小滝を見てからルートを捜すと左岸の窪地が道のようだ。時々、踏み跡らしきを見つけて安堵しながら登る。
やがて広い谷底に出てくると、谷が3ツに分かれており、目印のテープは見当たらない。
右の窪地ような谷は除外して残り二ツ。踏み跡らしきがあるのは左の谷で、これまでの分岐は左の谷が正解だったので進むが、不安を感じてコンパスをみると西よりの道だったので引き返す。
テープと踏み跡がなく、不安を感じたがコンパスは北を指す。大岩谷だと信じて左岸を歩くと、1ツのテープが見つかり安堵する。

 又又、谷が二分する地点に。樹木に巻かれたビニールテープにマジックで『左;谷底・直進;尾根道』の標示。今まで見損なっていたのかも知れないが、山に入って初めて見る文字道標だ。

 尾根道の方が分かり易いだろうと、尾根道を選ぶ。気付けば、ここまで大岩谷の左岸を登って来た。
尾根を急登すると目印のテープが多くある。やがて広い尾根に出ると前方に逃げる動物。ウサギかと思ったら、瓜坊(猪の子供)の食事中を邪魔したようで、短い足を回転させて急いで5匹が逃げていった。初めて見るが、超可愛い!私達が通り過ぎるのを待って戻ってきた。
やせ尾根になったり、広くなったりして、小さなアップダウンを繰り返すと右手に入道ヶ岳、背後に仙ヶ岳への稜線が望まれるようになる。


大谷橋の宮指路岳登山口。ここより地道の林道に入る。

林道終点より渡渉し山道へ。

間違って松ノ木谷出合だと思った谷。

松ノ木谷を渡渉。

窯跡近く。大岩谷に下りて来る。

広い谷になる。

間違って大岩谷を渡渉。西方面の谷へ。

大岩谷左岸の道。踏み跡はない。

尾根道に取り付く。

右に入道ヶ岳が見え始める。

【イワクラ尾根】


 イワクラ尾根に出合う。ここからはしっかりした尾根道。北には水沢岳・鎌ヶ岳が望まれる。
仏岩で小休止して重ね岩を過ぎるとロープやクサリのある急な下り。登り返しもロープ・クサリを使用して登るとササが現れて緩やかになり、アセビの樹林になる。
左の少し逸れた場所にあった椿大神社・奥宮に参拝する。ササ原に出ると、下山道の池ヶ谷コース分岐があり、左折してササ原を登る。


イワクラ尾根に辿り付く。

眼下に宮妻峡  水沢岳と鎌ヶ岳を望む。

仏岩より。 水沢岳・鎌ヶ岳・雲母峰

鎌ヶ岳

仏岩と雲母峰

重ね岩

急降下

松ノ木谷源頭部の鞍部と野登山と仙ヶ岳を望む。  

更に2番底があった。770m

登り返す。

ここまで移動すると御在所岳・釈迦ヶ岳が望まれた。

アセビのトンネル。

椿大神社奥宮

椿大神社奥宮からの山頂の鳥居。

下山道の池ヶ谷コースを確認して山頂へ

【入道ヶ岳頂上】

 遮る物がない広い山頂の入道ヶ岳に着く。展望大好きな私達はリフレッシュできて大満足し、黒豆(鹿の糞)の点在する箇所を避けて、洋酒のお湯割で乾杯。カップヌードルと山菜おにぎりを食べる。食事が終わる頃には青空が雲に覆われるようになっていた。


伊勢方面

あれ!御嶽山かな? 写真では見えず。

山頂は私達だけ。四日市市方面の海を見ながらのんびりする。

鎌ヶ岳と御在所岳

伊勢湾  薄っすらと知多半島も。

中央;志摩半島

鎌ヶ岳  御在所岳方面

【池ヶ谷下山】

 下山、『池ヶ谷コース10』の分岐まで戻り、杉林の谷源頭部から10分ほど下ると湧水が流れ出す。自然林になると、黄葉が未だ残っており下部での紅葉が期待できそうだ。
細い流れに沿って、足元に注意しながら幾度も両岸に渡り返しをして、左岸より山腹道へと変わる。

 道標『池ヶ谷コース6』の分岐で滝ヶ谷への道と分かれ、右折すると素晴らしい黄葉の山斜面を急降下する。
緩やかになった所で小休止する。
足場の細い山腹道からは、野登山・仙ヶ岳が樹間から望まれようになり、山斜面の黄葉と共に楽しみながら下る。

 再び、池ヶ谷に下りて来ると岩場の間を落ちる渓谷になっていた。私の経験では鈴鹿では初めて観る渓谷だ。
厳しい立地場所に建てられた避難小屋に下りて来る。小屋の入口は1mほどの落石が邪魔をし、屋根の一部と入口が壊されていた。
避難小屋からクサリが付けられた岩壁を薄暗い谷底に下り、右岸に渡渉してくぐり岩横を過ぎる。
再び、左岸に移動すると楽しかった渓谷ともお別れで、山腹道になり、場所によっては足場の狭い道もある。注意しながら通過すると植林内の道になり、林道に出て駐車場に戻る。


池ヶ谷下山。


谷から離れ山腹道を歩く。
ここより急降下して池ヶ谷に戻る。

只今、急降下中。

野登山と仙ヶ岳

池ヶ谷に戻って来ると雰囲気が変わっていた


立派な避難小屋だが、ここから避難することも?

緩やかに流れる箇所なし。

クサリ場

くぐり岩

渓谷もここまで、左岸に渡渉して山腹道になる。

落ち葉もあり足場の狭い道。


無事に下山。

帰路、寄り道した屏風岩

 久しぶりの鈴鹿だった。思いがけない黄葉と展望に恵まれ、大岩谷・池ヶ谷を知り鈴鹿の良さを新たに感じた。

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