平成21年10月18日 八ヶ岳 天狗岳 2646m

年度別

 日本海の紅葉を観に行きたいと思っていたが、天気が悪そうだ。近畿地方の天気は良いが、高速料金が割引されている期間に今回も遠出をすることにする。
カラマツの黄葉を観たくて、八ヶ岳の天狗岳に登ることにする。

 渋の湯からだと駐車料金がいるので、唐沢鉱泉から登ることにして、前夜21時過ぎに枚方を出発し、中央道・諏訪ICで降り、国道152号線を走り福沢工業団地前交差点で右折すると一直線で迷うことはないが、三井の森を過ぎると、約3kmは地道になる。しかし道は広いので運転は苦にならず、暗闇の中でライトに照らされる樹林は黄葉しているようだ。
1時40分に唐沢鉱泉に着き、トイレのある駐車場に駐車して、直ぐに寝袋に入り仮眠する。
1:40着 348km 諏訪ICから約23km。


左;天狗岳?

周辺地図

6:20唐沢駐車場〓6:27登山口(黒百合平へ)〓7:31渋の湯分岐〓8:21〜27黒百合平〓10:05〜11:00東天狗岳〓11:18〜27西天狗岳〓11:57第二展望台〓12:23第一展望台〓12:56枯尾の峰分岐〓13:42唐沢鉱泉〓13:45駐車場

 熊と見間違ったカモシカが唐沢鉱泉前の橋を渡っていた。この橋は西尾根から天狗岳に登るのだが、今回は下山道にして直進すると、鉱泉の外れで水がコンコンと湧いており、岩には鉱物が付着していた。触れてみると冷泉だった。
登山口は唐沢鉱泉前の道を数百メートル行った所にあった。丸太橋がある所が登山口で黒百合平へと登る。期待していたカラマツの黄葉は唐沢沿いに少しあるだけだ。

 丸太橋を渡ると鬱蒼とコメツガ・シラビソが自生する原生林の登りになる。小さな枯れ谷を横切ると緩やかな道がしばらく続き、丸太橋の架けられた谷を渡ると再び登りになる。
やがて、苔生す原生林に入ると緩やかになりベンチがあるが、薄っすらと汗ばむ程度の気温(5℃以下)では休むと冷えてしまいそうだ。

 大岩がゴロゴロする登りになり、渋の湯分岐を過ぎる。分岐から45分経て、やっと明るさを感じるようになり、右の斜面頭上に大岩が見えるようになる。

 黒百合ヒュッテがある黒百合平に着くと谷間からの風が上空で音を立てているが、陽が当たるベンチでリュックを下ろして休憩する。クロユリが咲く頃は賑やかだろうが、若者のテントが一張あるだけで、静かな黒百合平だった。

 ヒュッテ正面の沢を渡り台地へ。直ぐにハイマツとシャクナゲが自生する岩塊をよじ登るようになるが、冷たい強風と湿り気のある岩は場所によっては凍っていた。気付かずに足を掛けて滑り、肘と弁慶の泣き所に擦り傷を負う。


駐車場

唐沢鉱泉横にも駐車場があったが満車だった。

こちらを見るまで熊だと思っていた。

黒百合平への登山口へ。

登山口。

針葉樹林帯の道が続く。

落葉していたダケカンバ。

苔生す原生林。

黒百合平まで続く岩道。

渋の湯分岐

一寸、雰囲気が変わったぞ。

何処から運んで来たのだろう?
数箇所にあった金属橋。

段差の大きい箇所は避けて。

頭上に大岩。黒百合平は近そうだ。


黒百合平で休憩する。

黒百合ヒュッテ前の沢を渡り天狗の奥庭へ。

 『天狗の奥庭』と云われる溶岩台地に出ると凄い強風で慌ててウィンドブレーカーを着込でから、正面の双峰の天狗岳と足元スリバチ池を眺めるが、時期的に貧弱な池だった。
スリバチ池を西から回るようにして東天狗岳へ。強風でふらつくことしばしば。ここでも凍った岩が見た感じでは普通に見え、日蔭の岩には注意して歩く。
西方面の展望が良く、南アルプス・中央アルプスが望まれるが、北アルプスには雲がかかり、雲か稜線か判別がつき難い。風が無ければのんびりとしたいが、一刻も早くこの場から逃げ出したくて、展望を楽しむ余裕はない。が適当にカメラのシャッターを押す。
東天狗岳への登りになると、風は穏やかになり、縦走の登山者と出会うようになる。岩に付けられた目印のペンキに従い登る。
稜線に出ると中山峠からの道と合流して、天狗の鼻と云われる岩峰を右からよじ登り、ザレ道を登ると山頂は直ぐだ。


天狗の奥庭にて。貧弱なスリバチ池と天狗の鼻(岩峰)、東天狗岳と西天狗岳。


中央アルプス・木曾駒ヶ岳か? ズームアップ

天狗の奥庭にて。
穂高岳が見えているのかな?雲か?
ズームアップ


コケモモ


天狗岳への登り。強風の中、細君が現れるのを待つ。

中山峠分岐より。

【西天狗岳・東天狗岳】

 小屋泊まりの縦走のグループで賑わう東天狗岳に着くと大パノラマが広がる。強風だが天狗の奥庭ほどでもなく、気温も上がってきたので、岩陰で地図を広げて食事をする。
中央アルプスが霞んできた。西天狗岳に移動する。

私より若い男性と同時に下ったが、差を付けられてしまう。「歩幅を真似すれば付いて行けるかな?」とザレ道を下る。しかし、尻餅をついてしまう。丁度、登って来た女性に見られて、照れ隠しのために会話する。やはりマイペースが一番と反省。

 三角点のある西天狗岳は広い山頂だった。風も穏やかだった。東では奥秩父の山々が見渡せたが、西天狗岳では諏訪盆地が眼下に広がる。


東天狗岳頂上。いつも誰かが占拠していた。

南八ヶ岳

南アルプス。

北八ヶ岳の山々。

天狗の鼻    稲子岳の南壁

西天狗岳へ。

東天狗岳を下山。

西天狗岳からの東天狗岳

最高峰・赤岳をバックに記念撮影。

下山する西尾根   麓の黄葉は凄そうだ。

【西尾根を下山】

 岩がゴロゴロする西尾根を下り、鞍部からの登り返しは樹林になる。ピークの手前に第二展望台があり、南八ヶ岳の展望が良い。
更に下ると第一展望台の岩棚に着く。ここも展望が良く、眼下に諏訪盆地が望まれる。
針葉樹林帯の原生林を下る。尾根道だが意外と薄暗い。長く感じながら枯尾の峰分岐に辿り着き、右折し唐沢鉱泉へ。
苔生す原生林をひたすら下ると、目印のテープが目立つようになり、窪地に出てくる。窪地を下ると唐沢鉱泉の建物が見えて来て、朝出会ったカモシカがいた橋に下りてくる。


西天狗岳より下山。

第二展望台からの西天狗岳

第一展望台より。

何も考えず下るだけ。

枯尾の峰分岐。唐沢鉱泉へ。


唐沢鉱泉が見えてくる。

橋を渡り唐沢鉱泉に無事到着。

唐沢鉱泉で入浴するか迷ったが紅葉狩りにする。

 登りも下りも迷う箇所もなく、山頂以外は殆ど登山者に出会わない静かな山行だった。
期待していた、カラマツの黄葉は帰りの車窓から観られ、何度も車を止めて見学する。
そして、あまりにも黄葉が素晴らしいので、ビーナスラインを蓼科山・白樺湖から霧が峰を黄葉ドライブして、岡谷ICから枚方に戻る。 中央道で事故渋滞と自然渋滞で計20kmの渋滞にかかる。帰路387km 21:15枚方着

三井の森付近まで続いた黄葉。

【ビーナスライン】


蓼科山・北横岳山麓の黄葉。

八ヶ岳の全容。条件が良ければ富士山が見えるのだが。

白樺湖。3?年ぶりかな。湖は奇麗になっていた。当時は蓼科山も単なる山でしかなかった。

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