平成21年10月11日 白山北稜 三方岩岳 1736m 野谷(荘司山 1797m
数年前から紅葉シーズンに登りたい山の候補だったが、機会を逃していた。やっと今年は第一候補になるが、紅葉は何処まで始まっているのか分からない。全山紅葉は今年の冷え込みだと無理に思えるが、上部だけでも観られたら良いだろう。 早く着いた。夜空を見ると満天の星で雲がない。これなら5時半に出発すれば、白山スーパー林道(8時営業)から登ってくるハイカーより三方岩岳に到達できそうだ。 |
周辺地図 |
6:15馬狩(駐車場)〓6:30三方岩岳登山口(スーパー林道料金所)〓7:40白川郷展望台分岐〓8:51四等三角点のピーク〓9:30〜45三方岩岳頂上〓10:50〜11:38野谷荘司山〓11:53鶴平新道出合〓13:45大窪登山口〓13:55馬狩着 枚方18:20着 |
【三方岩岳登山道】
雨の心配がなくなりスーパー林道を歩く。白谷に架かる橋を渡ると白山スーパー林道料金所で、片道3150円とある。「随分、高いな〜。割り勘にすれば易くなるが、夫婦だと同じか」。
料金所手前に三方岩岳登山口があった。暫く白谷沿いの広い道を歩くと湾曲したブナが自生する山斜面のジグザグ道に変わる。高度を上げ稜線に辿り付くが、再びジグザグの急坂になる。ブナ林の素晴らしい登山道が続くが期待した紅葉には早すぎた。
ブナ林が途切れて歩き難い場所に出てくる。直ぐ横にはスーパー林道の土台部分がある。ここが白川郷展望台かと思ったが違った。更に10分ほど登ると、ベンチのある広場に出る。直進すると林道にある白川郷展望台に出られるようだが、先を急いで登山道を登る。
標高1300m辺りでブナ林を抜けると明るい潅木の尾根道になり、やっと樹木が色づき始める。
手製の杭に『陣四郎池150m』と記された鞍部に着き、リュックを下ろして休憩する。
休憩後、前方に見える紅葉したピークへ向う。登り切ると、少し右に入った所に四等三角点のプレートがあった。
ピークからの下りになって、初めて飛騨岩と三方岩岳が望まれた。目的地が見え元気が出てくる。
飛騨岩を右から巻いて、湿地帯を過ぎると登りになり、野谷荘司山分岐を過ぎると山頂は直ぐだった。
馬狩の交差点に駐車する。 |
三方岩岳登山口からの料金所と駐車場。 |
白谷沿いの道。上部には雲が。 |
白谷沿いの道。広い道だが下草が茂る。 |
オトコエシ |
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湾曲したブナ。 |
白川郷展望台分岐 |
高度を上げているのだが期待はずれのブナの紅葉。 |
ブナ林を抜けると色づき始める |
休憩後、四等三角点のピークを登る。 |
下山道の鶴平新道 |
⇔四等三角点のピークを越すと飛騨岩と三方岩岳(越中岩?) |
飛騨岩を巻いて三方岩岳へ |
【三方岩岳頂上】
飛騨岩・加賀岩・越中岩の岩上にある三方岩岳頂上だけあって360度の展望が広がる。ここまで、誰にも会わないで登って来たのだが、山頂は大勢のハイカーで賑わっていた。
登り着いたときは白山・御前峰には雲がかかっていたが、昨夜の雨が雪(初冠雪か?)になったのか、薄っすらと雪化粧した白山が望まれてラッキーだ。
周りの展望を見ながらおにぎりを1ツ食べ、腹ごしらえをする。寛いでいるハイカーに煙草を吸う2人、気を使って離れた場所で吸っているのは分かるのだが、風が舞って臭いがしてくる。落ち着かないので、歩きながら展望を観ることにして野谷荘司山へ向う。
三方岩岳頂上 |
三方岩岳頂上より白山望む。 |
左端;御前峰 北から白山を望むのは初めてだ。 |
北方面 |
横谷と白山スーパー林道。 |
【三方岩岳〜野谷荘司山】
紅葉した尾根道を数回アップダウンを繰り返すが苦にならず。野谷荘司山からも、白山が観られることを祈りながら、ピッチを上げる。
野谷荘司山への登りになると下山道の鶴平新道出合があった。ここから0、4kmは紅葉した尾根道を息を切らしての登りになる。
飛騨岩と三方岩岳登山道の稜線。 |
下山道;鶴平新道の稜線 |
鶴平新道出合の道標 |
野谷荘司山直下 |
ママコナ |
【野谷荘司山頂上】
道標が無ければ通り過ぎそうな野谷荘司山頂上に着くと東方面が開けている。南端へ移動して白山を望みに。しかし山頂部は雲に覆われてしまっていた。
山頂では既に数人が寛いでいる。何組ものグループを追い越してきたので、山頂は直ぐに賑やかになりそうだ。場所を確保して食事する。
狭い野谷荘司山頂上(下山時撮影) |
白山を見ながら食事するが雲は低くなるばっかり。 |
眼下に鳩谷ダム湖 |
恵那山が見えた。 |
【鶴平新道を下山】
賑やかになった野谷荘司山から下山。鶴平新道出合まで戻り、大窪への尾根道に入る。下る前からわくわくする下山道で、道を開けた人の名が付けられた展望の良い道には感激だ。
岩稜のガレ道を用心深く下る。眼下にはスーパー林道料金所・白川郷・鳩谷ダム湖が見え、籾糠山が。そして何度も振り返り山斜面の紅葉を楽しむ。
やがて、紅葉した潅木帯のトンネルからブナ林と入る。岩場では、用心しているのに、雨上がりのためか何度も滑る。朝の三方岩岳登山道より素晴らしいブナ林の道を下るが、ブナの紅葉は未だ先のようだ。
尾根から山斜面の道になってもジグザグ道のブナ林が続き、窪地の道になっても急な下りには変わりがなく閉口する。
やっと大杉のある大窪登山口に出て来る。大杉の傍に墓石があったが、この墓石が鶴平新道を開いた先祖・大杉家の墓だとは知らなかった。分かっていれば、感謝を込めて手を合わたのだが。
後は殆ど勾配の無い車道を歩き、車を駐車した馬狩に戻ってくる。
野谷荘司山より下山、鶴平新道へ。 |
展望のよい鶴平新道を下る。 |
⇔ここから白川郷を見学 ズームアップ |
左端;野谷荘司山 |
足元に注意!ガレ場の道 |
潅木帯に。 |
ブナ林の最上部だけ色づき始めていた。 |
素晴らしいブナ林だが、急な下りが長く続きうんざりする。 |
大窪登山口 |
馬狩の駐車場に戻ってくる。 |
登山前から一喜一憂したが、終わってみれば満足できる登山だった。欲を云えば、ブナ林の紅葉も観たかったが。
山頂でのハイカーの多いのも、人気のある山である証拠で仕方がない。三方岩岳登山道と鶴平新道では、誰にも出会わない静かな歩きができたのは良かった。
また、白山の雲が切れる丁度良い時間帯に登れたのは幸いだった。