平成21年5月24日 高知県 寒風山1763m 笹ヶ峰 1860m

年度別

 寒気が入り全国的に不安定な天候になりそうだ。晴れ間がありそうなのは九州と四国だけ。決めていた予定を変更して四国にする。自然相手なので仕方ないが、計画通りの山行ができることは少ない。
 前夜12時前に出発。山陽道を走ると姫路市で雨が降る。再び倉敷市で雨雲の中に入るが、瀬戸大橋を渡り四国に入ると雨は止んでいた。「珍しく予報が当たっているな」と思ったが新居浜市から雨が降ってくる。

 いよ西条ICで下り、国道11号を走り加茂川橋から国道194号線を南下して、高知県との県境にある新寒風山トンネルへ。トンネルを抜けると雨は殆ど止んでいた。
トンネルから約100m、道標に従いUターンするように左折して旧194号線に入る。舗装された旧道(カーブはキツイが落石はなかった)を約7km走ると寒風山トンネル南口に4時過ぎに着く。 枚方から348km。

周辺地図

5:25トンネル南口登山口〓6:13桑瀬峠〓7:27寒風山〓9:10〜10:11笹ヶ峰〓11:20〜27寒風山〓12:00桑瀬峠〓12:35トンネル南登山口 18時枚方着。

 登山口は駐車場前(登山者用駐車場は近くにある)の寒風茶屋横にある。始めは急登だが、10分ほど登ると、なかだるみのブナ林の道になる。潅木の道になると見通しはよくなるが、登山口付近では見えていた伊予富士への稜線にはガスがかかり、ガスの中に入ってしまう。
 やがて、広いササ原の桑瀬峠に着く。稜線を左に登れば伊予富士(帰りに登る予定でいたが・・)だが、右の笹ヶ峰へ。
ササ原を登ると樹林内に入り、岩峰が現れる。全容を見たくてガスの切れ目を待つが寒い。
この岩峰にトライする。ステンレス製のハシゴとロープを頼って峰を越す、今回一番の難所だが、よく整備されており、注意して通過する。

 ガスで高知県側の下界だけの展望のみ、落ち込んだ気持ちをシラビソ、ブナ林内に咲くミツバツツジ・ホンシャクンゲ等の花が癒してくれる。
やがて、ササ原となって大岩を避けて高知県側の斜面を登るようになると、寒風山頂上は近いと思われるが、視界が効かない。
 視界50mほどガスの寒風山頂上に着く。時々、肉眼で太陽が見られるが、切れることなく西から雲がながれてくる。展望は下山時に期待して笹ヶ峰へ。


寒風山トンネル南口。

登山口。瓶ヶ森への林道。

登山口

ブナ林

潅木の道。ガスが・・。

桑瀬峠

岩峰;ガスが切れるのを待つことにする。

ブナ林

岩峰;ハシゴとロープ

岩峰;

シコクミツバツツジ

岩峰;ピークの下を巻いて下る。

マイヅルソウ

シコクスミレ

ウスノキ?

シラビソの林

ミヤマカタバミ

ワチガイソウ

岩峰を通過。

 「随分と下るな〜。笹ヶ峰もガスだったら、帰りの登りは堪えそうだな」「山の神よ!展望を・・・。」と、独り言を言いながら、ササ原とダケカンバ林等が交じる道を下る。
 ササ原の標高約1630mまで下り、樹林の登りになる。ここでリュックを下ろして、気分転換に長めの休憩をする。
樹林を抜けると高知県側斜面にササが広がる。眼前に「笹ヶ峰かな?」と間違ったピークは見えているが、GPSでは奥のガスがかかっているのが笹ヶ峰のようだ。再度、山の神にお願いする。
ピークを登るが、目線は見えそうで見えない山頂方向を睨み。今度は念力を。
「山頂が見えたぞ!」やっとガスが切れた。青空も見えるようになり、シャッターを押しまくる。遠路、はるばる来て救われた気分になる。
 手前のピークを高知県側から登り、ピークを避けて愛媛県側から巻いて行くと、山頂への登りに変わる。
尾根道から西斜面の道になる。山頂は見えているが、背後の寒風山にはガスがかかったままだ。


寒風山頂上。落ち込んでしまう展望だ。

ダケカンバの林

ヤセ尾根のピーク

ホンシャクナゲ

ホンシャクナゲ

標高1630m付近

標高1630m付近で休憩。ガスがなければ展望のいい所だった。

ツクバネソウ

オオカメノキ

1分後には笹ヶ峰が望めた。

笹ヶ峰への稜線。

西斜面から山頂を目指す。

丸山荘分岐

 丸山荘分岐で右折して、直登すると誰もいない笹ヶ峰頂上に辿り着く。山頂にはガスがないが回りの山々にはガスがかかっている。食事をしながらガスが切れるのを待つことにする。
ガスの切れ間から寒風山・伊予富士・父山等が見られて、ある程度の満足感が得られた。登山者が10人ほどに増え、これ以上の展望は無理だと思え、雄大な笹ヶ峰頂上をあとにする。


 道標では山頂から3時間で伊予富士に辿り着けるらしい。伊予富士には予定通り登れる時間内だ。
しかし、寒風山に戻って来た途端にガスがかかる。以後、桑瀬峠でもガスの中だった。そして、一瞬の通り雨(雨具を出している間に止む)もあって、伊予富士に登る意欲が消滅してしまい峠からトンネル南口へ下る(帰路の旧国道からは○ヶ峰、○○富士も見えていた)。


ツルキンバイ


笹ヶ峰頂上より。三山を撮るのに苦労しました。

笹ヶ峰頂上より。やっと望めた寒風山。見えたのは一瞬だけ伊予富士も撮りたかったが。

笹ヶ峰より下山。中央左;寒風山  

寒風山望む   左奥;伊予富士

ハシゴ・ロープがあった岩峰。
手前の峰は左から巻く。
寒風山頂上より。この後、直ぐにガスがかかる。

寒風山に戻ってくる。周りはガスで展望なし。

しっかり固定されたハシゴ。安心して使用できる。

登山口の寒風茶屋。

 登山道はしっかりしており、迷うような箇所はなかった。石鎚山・東(西)赤石山が望めなかったのが残念だったが、笹ヶ峰への縦走道は美しい原生林と雄大なササ原が印象に残った。
帰路の山陽道では3箇所で豪雨の中を走るが、山行中雨に遭わなくて良かった。

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