平成21年5月3日 ヨコネ(横根)760m・ヨコネ最高峰764m

年度別

 昨年の晩秋から、知名度の低い鈴鹿の山を登るようになった。ヒルが出没する前に、もう一座と思っていたのがヨコネだった。新緑のブナ林とシャクナゲに期待して登ることにする。

 多賀市から国道306号線を東へ。大君ヶ畑を過ぎると権現谷林道があり左折。コンクリート舗装された林道だが、落石がゴロゴロしているのでスピードは控えめになる。4つ目の『よこね橋』を渡ると保月からの林道(時山多賀線)と合流し、完成した林道を走り五僧峠に着く(林道走行距離・約8km)。

周辺地図
7:25五僧峠(標高約500m)〓8:50〜55東ヨコネ〓9:28〜10:25ヨコネ〓11:10ヨコネ最高峰〓35再度・ヨコネ最高峰(ルート分からず。25分程の時間ロス)〓11:58尾根分岐〓12:18権現谷林道出合(標高460m)〓12:45五僧峠

 美濃から5人の僧が住み着いて五僧となったと説明板に記されている。現在は廃村になっているが歴史を感じさせる峠だ。
登山口の標示があると思っていたが何もない。説明板横より山に入るが踏み跡は・・?ない!
頭上に見える自然林の尾根に辿り着けば何とかなると、先ずは植林の山斜面を左へ。途中で登り辛くなって右から巻いて尾根に乗ると、『測点・地理寮』と刻まれた石標があった。
2ツのピークを順調に越す。しかし3ツ目のピークでは喘ぎながら登るがブナの新緑が癒してくれる。
3ツ目のピークで左折すると、イワカガミ・シャクナゲが多く咲くヤセ尾根になる。尾根からは左(北)にソノド・霊仙山・鍋尻山、右にはヨコネの稜線が凸凹になって樹林越しに何とか見える。
やがて、尾根は拡がり700mを過ぎると、左が植林になって尾根がなくなる。ここからは山斜面の急な登りとなり、右よりにテープを捜し登ると踏み跡の薄い尾根らしき道になる。


五僧峠の廃虚と駐車場所

ここから山に入る

尾根に取り付くと自然林になる

三つ目のピークへの登り。

ヤセ尾根になるとシャクナゲが満開だった。

イワカガミ

シャクナゲが咲くヤセ尾根を歩く。

P700の標示

樹林越に見えていた霊仙山。

尾根がなくなり山斜面の登りになる。

 シャクナゲが咲く東ヨコネ頂上に着く。切り開かれた三国岳への道からは烏帽子岳〜御池岳への展望が広がる。
前方にヨコネ・高室山を見ながら、西に延びる明るい尾根を下ると、アセビの若木が道を隠す。やがて北斜面が素晴らしいブナ林になり、暫く見入ってから急坂を下る。登り返すとガレ沿いの登りになり、東から南の展望が開ける。


東ヨコネより。 烏帽子岳  猿O国岳

東ヨコネより。 中央;御池岳
ヨコネと高室山
東ヨコネより下山。ヨコネへ。

鈴ヶ岳と茶野

癒されるブナ林。

近づいてきたガレ場とヨコネ。

キランソウ

ガレ場からの展望。

 樹林内に入り、高所を目指すと三等三角点のあるヨコネ頂上だった。展望は効かないので、少し戻って、明るい樹林内でコンビニ弁当とカップヌードルで食事をする。
ヨコネ最高峰へ。ヨコネから直進して西方向に下り、登り返したピークで右折すると難所の岩稜尾根になってくるが満開のシャクナゲが迎えてくれた。
キツイ岩峰は、左から常に巻くが、適当な地点から岩上によじ登ること数回。それが展望の良い岩峰だとラッキーだ。
ピーク尾根で分岐があった。コンパスで調べると西は右折だったので、倒木を跨ぎ進むと最高峰が前方に間近に見える。


樹林内の三等三角点のヨコネ。

展望を見ながらの食事。

ヤセ尾根の真ん中にシャクナゲが。

キレットから霊仙山。

ここは左から巻いて。

ヨコネと三国岳

岩峰を登る。↑→

展望の良い岩峰からの霊仙山

展望の良い岩峰からの鍋尻山。

 最後は簡単な登りでヨコネ最高峰に着いてしまい拍子抜けする。シャクナゲが咲く狭い山頂で撮影、直ぐに下山するが・・。
少し下って、右折して北尾根を下るのだが、気付かずに直進して、踏み跡がなくなる。細君を残し、更に下ってみると、岩棚に出て高室山が見える所で行き止まりだった。
戻り、分岐に注意していると幹に巻かれた紐が2ツあった。目立ち難いので、私も赤のビニールテープを巻いて下るが、踏み跡がなく、目印もない滑りやすい山斜面になる。
GPSを出して、下山する北尾根を見ると少しずれている。どうも分岐が違っていたようだ。ここから東に歩けば良いのだが、テープを巻いてきた責任があるので、回収のため登り返す。
最高峰まで戻り、再度下山道を捜すと、山頂から10m程の箇所にテープが巻かれた個所があった。「今度は間違いないだろう」と下る。しかし踏み跡、目印もない踏ん張りの効かない山斜面だった。
「引き返そう」と細君。最高峰まで戻り、落ち着いて地図とGPSを見て、「道が無くても、大丈夫だから下山するぞ!」。
リュックの上に付けているGPSを手に持ち、ズルズルと滑りながら山斜面を下る。細君は不安な道になると、直ぐに引き返せるように相当遅れて下ってくる。やっと明瞭な北尾根になって、目印を見つけて安堵する。
更に下ると植林内に入り、尾根の分岐があった。左(北西)の急坂を下ると、分岐から20分ほどで、『杉ヶ橋』がある権現谷林道に出合う。ここからは、車で通った道を歩き、無事に五僧峠に戻る。


ヨコネ最高峰

明確な北尾根になり安堵、細君を待つ。

尾根分岐。

林道が見えてきた。

権現谷林道に下りてくる。

保月(河内)への林道。五僧峠へ

新しい林道だが、石がゴロゴロ。

コンロンソウ

ヤマハタザオ

ニリンソウ

 予想以上にブナ林が素晴らしかった。そしてシャクナゲもピークを少し越した感じだが、長い区間に咲いており充分に楽しませてもらう。最高峰への岩稜も適度の緊張があって楽しかった。

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