平成21年2月15日 鈴鹿峠〜三子山 568m〜四方草山 667m〜安楽越
明星ヶ岳より |
例年だと雪が締まるシーズンで雪山を楽しみたいのだが。今年は暖冬、昨日は春一番が吹き、過去の記録を更新するような暖かさで、セツブンソウ・フクジュソウが咲き始めている。 殆ど毎週のことだが「さて、何処に登ろうか」と迷う。細君の「低山でいい」の一言で、決めたのが今回の山。 滋賀県から国道1号線を走り鈴鹿峠へ。鈴鹿トンネルに近づくと追い越し車線を走り、トンネルの手前より右斜めへの道に入ると鈴鹿峠に着く。 トイレのある休憩所の向かいに広い駐車場があるが、鈴鹿峠近くの茶畑付近に駐車する。 |
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7:00鈴鹿峠〓24東海道自然歩道分かれ・鉄塔下で5分休憩〓7:50三子山U峰〓8:03〜10三子山T峰〓8:58〜9:48四方草山南峰(食事と展望待ち)〓9:55四方草山〓10:25霧ヶ岳〓10:46錐(きり)山11:16大峠(451m)〓11:30〜12:02二度目食事〓12:23安楽越〓13:50鈴鹿峠 歩行距離12、11km |
【鈴鹿峠から三子山】
登山口は茶畑と桧林の境にある東海道自然歩道だ。しっかりした道標もある。
整備された県境尾根を登り、ピークにたどり着く。ここで東海道自然歩道とは分かれて、直進してササ薮に入ると直ぐに鉄塔下にでてくる。ここからは北方面の展望が開け、綿向山・雨乞岳・仙ヶ岳・野登山が望めたが、間近の四方草山・三子山にはガスがかかっている。
鉄塔から下り、登り返すと三子山V峰だったのだが気付かずに通り過ぎていた。下り登り返すと展望のない三子山U峰だ。
U峰から下り登り返すと三子山T峰の最高峰で、小さなアップダウンもなしに、すんなりと踏むことができた。
三子山T峰からの展望は北方面が県境尾根(滋賀県側の桧林と雑木林)の切り開かれた間から四方草山が望まれたが、山頂のガスが切れそうで切れない。暫く待機するが諦める。
茶畑に駐車して出発。私たちだけ。 |
登山口 高畑山登山口は更に奥の林内。 |
東海道自然歩道はよく整備されている。 |
東海道自然歩道と分かれると直ぐに鉄塔下に。 |
三子山T峰からの展望
綿向山 |
四方草山のガスが切れるのを待ったが・・。南峰は何とか見えた。 |
切れそうで切れない高畑山頂上のガス。琵琶湖方面は雲海。 |
【〜四方草山】
三子山T峰から下山、切り開かれた桧林と雑木林(間違って左の桧林内の道を少し下ってしまう)の間を下る。ここまで登ってきたのを帳消しにするように感じる。
広い鞍部に下りて、これから登りかと思ったら、小さいコブを2ツ越してヤセ尾根になって最低鞍部になる。
四方草山南峰への登りになる。しかし、すんなりとは登らせてくれない。小さなキレットを越して、大岩の右手を登ると、又もキレット。そして展望のよいヤセ尾根の岩場からは雲海の琵琶湖方面、振り返れば山頂にガスがかかる高畑山や錫杖ヶ岳も望めた。
迂回道もあって、ある程度の緊張感を味わいながらヤセ尾根を過ぎると、尾根は広くなり潅木の登りになり南峰に着く。
予想以上に展望の良かった四方草山南峰だった。北の四方草山・仙ヶ岳方面にはガスが流れるが、東方面には輝く伊勢湾に明星ヶ岳がドッシリと聳える。
ここで、リュックを下ろし、チーズとから揚げで洋酒のお湯割りを飲んだ後、カップヌードルを食べながら、ガスが切れるのを持つ。高畑山のガスが切れてから四方草山へ。
南峰から10分もかからずにガスがなくなった四方草山に着くが、背丈ほどのササが未だ濡れていたので服が濡れてしまう。展望は琵琶湖方面と東に伊勢湾と明星ヶ岳が見えるだけだった。南峰で展望を楽しんでおいて正解だったようだ。
ここから引き返す予定でいたが、安楽越(峠)まで縦走することにする。濡れた身体が寒くならないよう早々出発する。
⇔三子山より下山。自然林と桧林の境界を下る。 |
三子山と四方草山との鞍部。 |
⇔キレットからの登り返し。 |
2ツ目のキレットにはロープがあった。 |
⇔険しくなってきた。 |
迂回道があったのだが、 細君が登るのなら。 空洞の根の上を歩く箇所もあった。 |
無事に通過。次は迂回道から登る。 |
四方草山南峯直下。再びガスが。 |
四方草山南峯より明星ヶ岳と伊勢湾 |
雨乞岳 手前;ベンケイ |
四方草山と野登山 |
やっと高畑山頂上が見えたので四方草山へ。 |
山名とは、かけ離れた四方草山に思えた。 濡れていたカメラレンズ。 |
⇔四方草山からの展望は東の明星ヶ岳と西の甲賀市だけ。 |
【〜霧ヶ岳〜錐山】
東が崩落したヤセ尾根箇所を過ぎると背丈程のササが茂る登りになるがササは乾いていた。やがて、地図に記載されている『東の尾根に注意』の地点に来る。ここにあったプレートの道標には「安楽峠80分;鈴鹿峠160分」と記載されてあり、プレートの角端にはマジックインクで『東へ1分で霧ヶ岳』とある。50m程なので往復する。
霧ヶ岳の肩から綿向山から野登山にかけてのパノラマを観てから、急降下して登り返すと錐山だった。高度を下げてきたので、綿向山の山頂部が見える程度になっていた。
振り返れば四方草山が。 |
崩落箇所からの明星ヶ岳。 |
「ササ藪もありかな?」と覚悟していたが。 |
樹林に囲まれた霧ヶ岳頂上。 |
ここが、霧ヶ岳分岐だった。 |
↑↓霧ヶ岳の肩からの展望 |
御在所岳 |
仙ヶ岳と仙の石 |
錐山より。 左;霧ヶ岳 中央;四方草山 右;高畑山遠望 |
【〜安楽越〜鈴鹿峠】
第二名神から車の騒音が聞こえてくるようになり、危険箇所と云われているキレットに着く。誰も見ていないので、カッコ良く下る必要はない。手と足の4本にお尻を加えて4点確保で慎重に下る。
451m大峠の鞍部に着くと、山女(あけび)原分岐とあったが道は分からなかった。
鞍部からの登り返しは直線の急坂だった。ズルズルと滑るのでササ・枝・根、何でも握れる物は握って登る。
急坂を登りきった地点で、「もう登りはないだろう」と。登山道に座って鬼ヶ牙付近の第二名神を見ながらホワイトチョコ(細君からのバレンタインだが誰の為に買ったかは疑問?)と焼酎のお湯割りを飲み、残っていた御握りを食べる(しかし、予想に反して登りがあり、酔いと満腹とで、大した坂でもないのに辛く感じることになる)。
腹ごしらえをして出発。一旦下ってから緩やかに尾根を登ると、テープが多く巻かれた地点にくる。ここで右折して下ると尾根道から外れた感じになる。登りになると明確な尾根道になり展望の良い場所に出ると三叉路になっている。木に巻かれたテープにはマジックインキで左を指示していた。更に登ると登山道の途中にプレートがあり、『安楽峠15分』の記載がある。しかし実際には15分もかからなかった。どうも三叉路に立てるプレートを間違って設置したように思えるのだが。下り坂になると安楽越は直ぐだった。
ここからは車道を歩き鈴鹿峠に戻ったが、東海道自然歩道から再度鉄塔下の展望を観てから戻るべきだった。山道より車道歩きの方が長い距離には飽き飽きして、出発点に戻ると車が多く駐車していた。
ここは二足歩行で下れた。 ←下る前に野登山方面の展望を。。 |
ここからが難所のキレット。 |
⇔落石を起しては大変だ。下りるまで待機。 |
大峠 |
大峠からの登り返しは急坂だった。 |
道を占拠して2回目の食事。 |
三叉路の分岐より言い合いながら山座同定。 |
⇔安楽越に着く。 |
東海道自然歩道 |
鈴鹿峠に戻ってくる。 |
低山ながら変化に富んだ尾根コースは面白かった。そして誰にも出会わない静かな山行だった。 |