平成21年1月4日 鈴鹿・筆捨山 286m・羽黒山 291m 関富士 243m

年度別

 3日、ポンポン山で初登山を済ませた。4日は山の予定はしていなかったが、夫婦だけで寒い自宅に籠っていても・・。
何処かの山に登りたいが、億劫でもある。決断できずに寝てしまう。

当日5時に目覚め「やっぱり、山へ」。そして、決めたのが前から気になっていた今回の山だが、コピーしてあった資料を捜すが見当たらず。「低山だから何とかなるだろう」と鈴鹿の地図を持って出発する。

 鈴鹿峠(国道1号線鈴鹿トンネル)を越し亀山市に入ると『国民宿舎関ロッジ』の標示があり左折、関ロッジ前に駐車する。ここからは雪を被った錫杖ヶ岳が朝日を浴びて望まれた。

周辺地図

7:42観音山歩道・石仏巡りコース入口〓7:58観音山(標高220m)〓8:10三叉路(東海道自然歩道出合)〓8:25〜30展望台〓8:57羽黒山分岐〓9:17〜10:00筆捨山(更に北へ下り戻ってくる)〓10:08〜20花の木分岐〓10:34羽黒山分岐〓10:40〜11:20岩棚で食事〓50潜り岩〓12:04〜15羽黒山〓12:43〜13:03鳥居・林道出合(間違って林道を西へ。20分ロス)〓13:30関富士登山口〓42〜46関富士頂上〓58三叉路(東海道自然歩道出合)〓14:09関ロッジ  GPSのよる歩行距離10、32km(実質は6〜7kmほどか)

関ロッジ前の左に観音山歩道・石仏巡りコースの標示がある。ここから丸太階段を登るとロッジ裏に関富士、左奥にどっしりした明星ヶ岳、手前に羽黒山が見え出すと、石室に安置された観音様巡りになる。細君「鉄格子が気に入らない」と。云われれば観音様が牢獄に入れられている感じだ。
直ぐにテレビ塔がある観音山に着いてしまう。
 直進して舗装道に下りて来ると三叉路の手前に『東海道自然歩道・観音山歩道』の標示があった。
丸太階段を登り返すと展望台に着き駈け上がるが、何せ低山にある展望台だから見える範囲も限られている。
展望台を過ぎると大した登りもなく、寒く感じるようになる。
筆捨山が見えてくると直ぐに羽黒山分岐に着く。筆捨山まで1、2kmの標示。キツイ登りもないので、次の標示では0、4km(ここが花の木分岐だとは知らず)になっており短時間で距離がかせげたが、筆捨山直下に来ると直線の急な丸太階段が続く。「登らなくては山頂には着かない」と気合を入れる。
階段を数えながら登ると約60段でその先は岩場になり、クサリ手摺付きのジグザグの道だった。着いてみれば大した登りではなかった。
 筆捨山頂上は展望がない。「筆捨山」は室町時代の絵師狩野元信が『特異な山姿に描写を諦めた』の口伝によるらしい。私には理解できまへん。


関ロッジ前が登山口。

石室の観音様

観音山

観音山から下山。侵食された岩

東海道自然歩道出合

関富士と観音山  輝く伊勢湾

展望台

錫杖ヶ岳と霊山

あれ!筆捨山。

羽黒山分岐

筆捨山への階段

東海道自然歩道は気配りされている。

コメントに困る筆捨山頂上だった。

「さて!どうしようか。」時間は充分にあるので、花の木(339、2m)を周回することにする。しかし資料がないので、花の木分岐が分かるかどうかだ。北に下ってみて分岐が見つかればラッキーなのだが。
 20分ほど下ってみるが分岐が分からない。右手には谷を挟み花の木が見えているのだが・・。諦め筆捨山が望める岩棚でアンパンを食べてから引き返す。
ハイカーには会わないのだが、国道1号線からの騒音が引っ切り無しに聞こえてきて、少々苛立ってくる。
 筆捨山から0、4km下ったところにある標示板地点(鉄塔No251とNo252の標示もある)で谷へ下っている踏み跡があった。標示板の支柱にマジックで書かれた『花』の字が読めた。ここから花の木までピストンすることにする。
谷まで下ると相当古い廃車があったが、林道は自然に還っていた。廃車の少し下流の対岸に目印のテープを見つけるが、踏み跡は薄い。細君はあまり乗り気ではないようなので、諦め中止にする。

仏ヶ平を望む
筆捨山を見ながら休憩

筆捨山へ戻る。

花の木

標示はないが花の木分岐

羽黒山分岐

 羽黒山分岐まで戻って、左折すると騒音が聞こえなくなる。分水嶺の登山道は極端に下ることなく登り返すと最初の大岩に出合う。展望が良かったのでこの岩棚で、おでんに餅を入れて食事をする。
食事をした大岩には、右から巻く道と左から巻く道があった。右から巻くことにしたが、正解だったかどうかは分からないが、続いてあった次の大岩で難儀する。
滑ったらあの世へだ。頼みのロープは途中で切れている。もう一方のロープは手の届くところにはない。這うようにしてロープを手繰り寄せる。しかし切れる程度のロープなので、当てに出来ない。
私は無事に通過して、細君に「ロープを信用するなよ!」と声をかけるとびびったようだ。二人とも無事に通過するが岩棚の上には松の枝が這うように伸びており立つことが出来ない。
「何処から降りるのだ?」と。振り返り通過した岩を見るが、戻る勇気はありましぇ〜ん。短時間だが、長く感じた一瞬だった。「あった」松の枝に付けられた赤テープを見つけて岩の凸凹を捜して足を掛けて下ると、左の巻き道に合流した。以後、大岩を巻く道があると安堵する。


「ここで食事だ!」


明星ヶ岳

登頂を諦めた花の木


右端が羽黒山かな?


関富士と筆捨山への観音山歩道の稜線。

タイガーロープだったら安心なのだが。

鯨の背みたいな大岩が現れる。見た感じは簡単に通過できそうに思えた。しかし終点が2mほど落ち込んでいる。丸い小石が混じる礫岩(堆積岩の一種)は足を掛ける個所がない。仕方なくヤスリのような岩にお尻を下ろし、リュックとズボンが傷むのを覚悟して、そろりと下りる。後続の細君「巻き道はないの?」。岩下を見回して「ない!」と。
諦めて細君も私と同じようにして下りる。少し歩くとスギ林内に赤いテープが・・、巻き道があったようだ。「まぁ!楽しんだのだからいいか???」。
 前方に大岩が現れる。「さて何処からトライするのか」と不安と冒険心とが交差する。近づくと岩の隙間を抜ける岩場だった。行場だったら『胎内潜り岩』か。リュックがあるので、少々てこずったが無事に通過。
胎内潜りを過ぎると難所はなかったが、初めてのコースなので、次に待ち受ける岩場に緊張して歩いていた。

 展望の良いザレ場に出てくる。横手が山頂とは知らずに「羽黒山は何処だろう?」と捜す。
4等三角点の羽黒山頂上で山座同定を楽しむ。ここから見る明星ヶ岳はドッシリしている。近いうちに登りたい。


無事に下りれた。
ヤスリみたいな滑り台
鯨の背(勝手に命名)。ここは楽に思えたのだが。

大岩が進路を塞ぐ。

胎内潜り

羽黒山頂上からの明星ヶ岳

三角点

↑↓羽黒山からの展望

緩やかな道を下って行くと、テープだけの分岐(左と直進)があった。直進すると展望岩があった。ここで尾根道は途切れ、右の谷側に登山道があったが、先ほどの分岐まで戻って下る。
最後となった展望の良い岩棚があり、近くには巨岩が聳える。この巨岩下を下るとスギ林になり、踏み跡が怪しくなるが、右から羽黒権現神社の参道が現れて、林道出合の鳥居に出る(ここで、間違って林道を西へ歩いてしまう)。
鳥居で左折して正法寺山荘跡分岐を過ぎ、次の分岐で橋を渡り関富士コース(舗装道)を歩く。関富士取り付き点を気にしながら道を上って行くと、関富士西端(道の最高点手前)に登山口があった。12分ほどで展望のない関富士頂上に登れた。少し休憩して下山。
 朝の三叉路に戻ってくる。観音山には登らずに新池コースを歩き関ロッジに戻る。



展望岩より。

展望岩より。

展望岩より。

展望岩より。

巨大な岩。

林道出合の鳥居

関富士山頂

関富士の山腹より。前;羽黒山 右奥;明星ヶ岳 左奥;ベンケイ・白杵ヶ岳?

関富士

新池の吊橋を渡ると関ロッジに着く。

 低山ながら歩き応え(無駄な歩きも)があった。変化のある面白い山歩きができた。

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