平成20年11月23日 タイジョウ1061m イブネ1160m 

年度別


周辺地図

 登りたいと思っていたイブネだが、いつの間にか忘れてしまっていた。前夜、山行計画を立てるために、鈴鹿の資料を見ているとタイジョウのコピーがあった。このコースだったら私たちの体力でもタイジョウ経由でイブネまで行けそうに思えたので登ることにする。

 名神八日市ICから国道421号線を東に走り、川上小学校交差点を右折して甲津畑へ。和南川沿いの道路を走ると林道に入り岩ヶ谷林道出合に着く。

コースを変更したのだが・・。

 6時過ぎに現地に着く。予定を変更してカクレグラ経由の鉄塔巡視路から登ることにする。林道を戻ると頭上に送電線が見える。少し先の左手に鉄塔番号NO160 ・161の標示があり、右にはテープがあったので渋川に下りるが、そこから先が分からない。諦めて計画通りにする。正解は林道を更に下った地点に巡視路があったのだが、帰宅時に分かっても遅い。
7:00岩ヶ谷林道出合(駐車)〓7:20林道終点〓向平西(P962)〓10:00タイジョウ〓11:00アゲンギョ(杉峠分岐)〓08佐目峠〓11:24〜12:30イブネ〓13:13杉峠〓14:11蓮如上人遺跡〓25大峠分岐14:43桜地蔵尊〓15:30岩ヶ谷林道出合 GPS歩行距離18,34km

【岩ヶ谷出合〜タイジョウ】

 岩ヶ谷林道出合の少し先、橋の手前に駐車する。橋を渡り渋川沿いの立派な林道を20分ほど歩くと林道終点の向平谷出合に着く。少し上流で対岸に踏み跡を見つけて沢を渡り山に入る。
やがて、小尾根の二次林の道になって楽に登れると思っていたら、踏み跡が無くなり尾根も見失ってしまう。勿論、目印になるテープは最初からない。
急斜面だが、登りやすそうな山斜面を選んで悪戦苦闘して登る。「いつまで続くのだろう」と不安になる頃、左に尾根らしきが見えた。「ズルズル」と滑る斜面を四足状態で左へ移動する。
やっと尾根に取り付くが道はない。しかしルート選びをしなくて済むので楽になる。やがて、気持ちよい広い緩やかな尾根になった所で、リュックを下ろし、おはぎを食べるが一気に身体が冷える。
再び、尾根は狭くなり急坂になるとテープが見られるようになる。

 稜線のピークに着くと『向平西』と書かれた手製のプレートが吊るされていた。ここが962mのピークのようだ。
向平西のピークで右折すると大ガレがあり、ここからは佐目子谷を挟み銚子ヶ口方面の展望が望まれた。この辺りから雪が見え始め、前方の樹間からタイジョウが見える。
一部でアセビの茂る稜線になると踏み跡が消える。常に右から巻いて行くのだが、濡れ落ち葉と雪の斜面を滑らないことを祈りながら、幾つかのピークを越して行く。
やっと、タイジョウ直下まで来る。タイジョウは岩塊の山頂だった。登るルートは左の谷筋から見えている尾根に登るのがベターのようだが、気付いた時には岩場を登ってしまっていた。
「折角登ったのに、下るのは勿体ない。」と岩場から左に巻いたが、苔岩と雪で思うように登れず後悔する。


橋の手前に駐車する。

林道終点の向平谷出合

尾根に取り付く。細君は難儀している。

尾根道

小休止する気になった稜線。

P962(向平西)

「滑り止めが、ないけど大丈夫かいな?」

左;日本コバ  中央;銚子ヶ口

迫ってきたタイジョウ

↑↓タイジョウ直下の岩塊

【タイジョウ〜イブネ】

 樹林に囲まれたタイジョウだった。苦労した割には大した山頂ではなかったが、岩場で難儀したので記憶に残る山になりそうだ。
タイジョウから下山、樹木越しに見える綿向山を雨乞岳だと勘違いして下りかける。直ぐに気付きコンパスで方向を確かめて、東の尾根を下ると、快適な稜線だ。このまま続けばいいのだが、アセビ、そしてシャクナゲの群落が加わって邪魔をするようになる。その上に左手は崖、足元は雪のある岩。緊張の連続でヤセ尾根のピークを幾つか越す。
 気付かずに、ピーク1084を過ぎて広い尾根になる。ここがアゲンギョと云われる平らな尾根とは知らず。
突然、雪中に足跡を発見。ここが雨乞岳から北に派生した稜線がタイジョウとイブネ方向に分かれる分岐点の杉峠分岐でアゲンギョのど真ん中だと分かる。テープあり、道あり、道標ありで、一気に緊張から開放されて、気分はパラダイスだ。

 左折して下って行くと、視界が広がり御在所岳・鎌ヶ岳が望まれるようになり、割れ石がある佐目峠に着く。
前方の小高い山を登ればイブネか?道がしっかりすればピッチが上がる細君はどんどん登って行く。
「違うわ!」の細君の声が聞こえてくる。その先には緩やかな登りがあったが、既にイブネ気分に突入だ!

タイジョウ山頂

こんな稜線が続けばいいのだが・・。

アセビとシャクナゲが踏み跡を隠す。

心配になってきた積雪

アゲンギョ入口

ここがアゲンギョ?

アゲンギョ。スギ峠分岐

佐目峠

あの山を越せばイブネか?

佐目峠付近より 国見岳    御在所岳     鎌ヶ岳

【イブネ】

 広い草原のイブネだ。以前はササ薮の草原だったが枯れてしまい、今では青々したスギ苔が生えており、日本庭園を思わせる。借景として、国見岳・御在所岳・鎌ヶ岳・雨乞岳がイブネを見下ろしている。イブネからは琵琶湖・伊勢湾を見下ろす大パノラマだ。
御池岳・釈迦ヶ岳・クラシが見える北端まで行き、洋酒のお湯割で乾杯、そして煮込みウドンで昼食。
食事中に1グループのハイカーが来たが、直ぐに戻ってしまった。この広い稜線には私たちだけだった。
日が陰ってきて寒く感じるようになり下山。


雨乞岳をバックに。

国見岳

雨乞岳

中央;銚子ヶ口  右;クラシ   

綿向山

【イブネ〜杉峠〜千草道】

 アゲンギョまで戻り杉峠へ。ピーク1121(杉峠ノ頭)を過ぎると、前方の雨乞岳を見納めに一気に下る。
幾度も訪れたことがある杉峠で右折して千草道を下ると、峠の杉より立派な杉、一反ぼうそうと呼ばれる巨木を見て山腹道から谷間に下りる。シデの古木並木を通り、大シデを過ぎると紅葉が観られるようになる。
広場になった蓮如上人遺跡を過ぎ、大峠(ツルベ谷出合)分岐を過ぎて十数分で、鉄の橋を渡ると岩ヶ谷林道になる。スギ林内の桜地蔵尊を拝み、長く続く林道歩きだが、渋川と山斜面の紅葉を観ながらスタート地点に戻ってくる。


杉峠へ。  杉峠の頭を下ると展望が広がりどっしりした雨乞岳が。

杉峠にて。雨乞岳と御在所岳を望む。
右折して、千草道を下る。

山腹の道を下る。

一反ボウソウ

シデの並木
シデの大木


桜地蔵尊

朝の登り口の向平谷

 カクレグラにも登りたかったが、私たちの力量ではきつかったかも。今回はイブネが目的だったので満足できた山行だった。

 帰路、カーナビが「7キロ先、渋滞があります」と。永源寺の紅葉狩りで渋滞しているようだ。国道421号線を避けて、国道の北にある県道を走ると、八日市ICまでスムーズに走り、17時15分に帰宅する。

トップ