平成20年7月20日(前夜発) 八ヶ岳(赤岳2899m・横岳2829)
周辺地図 |
2日前に八ヶ岳に登ることに決めると、初めての山なので不安が出てくる。コースに関しては百名山なので登山道はしっかりしていて迷うことないだろう(迷ってしまったが)。 |
4:30南沢登山口〓4:57南沢〓南沢を遡上して30分ほどロス〓7:10〜16行者小屋〓28阿弥陀岳分岐〓8:27阿弥陀岳からの尾根出合〓9:25〜10:00赤岳〓11:08地蔵の頭〓12:10〜25横岳〓13:18地蔵の頭〓14:05〜20行者小屋〓16:20登山口 |
【行者小屋へ】
1時間ほど仮眠する。暗闇の中を出発するハイカーがいるが、初めてのコースなので食事をしながら、明るくなるのを待つ。4時に駐車料金千円を支払ってから出発準備にかかる。空が明るくなった駐車場からは阿弥陀岳がシルエットになって見え、駐車場は満車になりかけていた。
橋を渡り美濃戸山荘前の南沢登山口から山に入ると堰堤があった。左端の階段を越すと直ぐに、数本の倒木が寝かせてある。直進禁止のようなので(足元の石に赤い×があったが暗くて気付かず)右へ。
少し先で、お粗末な(失礼!)丸太の橋を渡り左岸へ移ると土手のような道を歩く。
左に2つ目の堰堤を見て、鬱蒼と茂るヤツガタケトウヒの針葉樹林帯を歩く。
やがて、南沢の流れに出てきて明るくなる(ここで、右岸に渡るのだが、踏み跡を辿って遡上してしまう。私より先に出発した経験者がいる2組のグループもいたので疑う余地もなく。しかし踏み跡がなくなってしまう。私は直ぐに確認できる地点まで戻り、赤いテープを見つけて軌道修正に成功するが、そこには道標がなかった。未だ谷間にいるグループには笛で知らせる)。
右岸に渡ると下から延びてきていた登山道と合流する(下山時に利用。流れに沿って下り、左岸に移動すると朝の道に合流する。ここには分岐標示も目印のテープもなかった。少し下ると朝に見た2つ目の堰堤があった)。
登山道が分かり安堵する。やがて石がゴロゴロする針葉樹林帯の急坂になる。
ダケカンバが混じるようになると川原の道になり、正面に横岳が見えてくる。そして赤岳、右には阿弥陀岳も見え出す。
救助用ヘリポートのある川原を過ぎ、右の樹林に入ると行者小屋は直ぐだった。
赤岳山荘駐車場からの阿弥陀岳 |
南沢登山口(下山時撮影) |
丸太の橋を渡り左岸へ |
針葉樹林帯の道 |
タカネグンナイフウロ |
シモツケ |
⇔南沢出合。間違って遡上してしまう。 |
南沢右岸を歩く。 |
キバナノヤマオダマキ |
⇔ハリブキ |
ミヤマカラマツ |
シロバナノヘビイチゴ |
ズダヤクシュ |
ゴゼンタチバナ |
ノウゴウイチゴ |
ダケカンバ |
ヤマブキショウマ |
ヤマガラシ |
キバナノコマノツメ |
ヤグルマソウ |
ヤツガダケトウヒの森 |
⇔オサバグサ |
ヤツガダケトウヒの森 |
広い川原からの横岳 |
コガネイチゴ |
赤岳 |
【赤岳へ】
賑やかな行者小屋だった。ベンチに座り赤岳・横岳・硫黄岳の稜線と西壁を見ながら休憩する。
キャンプ場にはカラフルなテントが張ってあり、食事を終えて寛ぐ若者や、子供がはしゃぎ回る家族を見ながら、南の谷間に入る。
阿弥陀岳分岐を過ぎると文三郎尾根の急坂になり、鉄の網目の板を曲げた階段道、ハシゴの道、クサリの道を登る。
背丈の低いハイマツとハクサンシャクナゲが自生するようになり見晴らしがよく、阿弥陀岳に登るハイカーが米粒のように見える。
雲が多くなってきたので、早く山頂に立ちたいのだが、息遣いは機敏だが、足は反比例して鈍感だ。とうとう、山頂にガスがかかり始めるようになる。「運が良ければ富士山を・・。」と思っていたが周辺の展望も怪しくなってきた。諦めてゆっくりと登ろう!
やっと阿弥陀岳からの尾根に出合うと、赤岳山頂はガスで隠れてしまった。ザレ場にはコマクサなどが咲くお花畑で、撮影タイムになり山頂はどうでも良くなっていた。しかし、一瞬のガスの切れ間から権現岳(南方面)を撮ることができた。
赤岳直下の岩壁の登りになると、ここにも花が多く咲く。細君「○○が咲いている」と。背後には登る人、上部には下山する人がいるので、一旦登ってから再度下りて撮影する。お陰でキツイ登りでも汗が引き、息を切らすこともなく登る。
行者小屋より。 大同心 小同心 横岳 |
タデ科 オヤマソバ?オンタデ? |
行者小屋より。 赤岳 |
行者小屋より。 阿弥陀岳 |
文三郎尾根の急坂 |
中央;行者小屋。 峰の松目〜赤岩の頭を遠望 |
ミヤマダイコンソウ |
マイヅルソウ |
ハクサンシャクナゲ |
|
ムシトリスミレ |
文三郎尾根からの中岳・阿弥陀岳 |
⇔ミヤマシオガマ |
文三郎尾根からの大同心 小同心 |
コケモモ |
⇔尾根出合より;中岳(手前)と阿弥陀岳 反転;大同心・小同心・横岳・三叉峰方面 |
コマクサ |
カメラを構えてガスが切れた瞬間。権現岳(南方面) |
コマクサ |
ツガザクラ |
赤岳への登り。 |
ミヤマオダマキ |
ミヤマオダマキ |
⇔ハクサンイチゲ |
⇔チョウノスケソウ |
チョウノスケソウの種 |
ホソバノアマナ |
岩場に咲く花が多くて進まず。 |
ミヤマツメクサ |
⇔クロクモソウ |
ミヤマキンバイ |
イワベンケイ |
ヤツガタケスミレ |
チシマギキョウ |
イワウメ |
ヤツガタケナズナ |
タカネニガナ |
【赤岳頂上】
一等三角点と赤嶽神社が祭られた赤岳(南峰)に着くが、ガスがかかる。ガスの切れ目からの展望に期待して、少し下った所を陣取って食事をして待つことにする。
気温は予想に反して17度で風があって寒い。雨具の上着を着てから、ビールで登頂を祝して乾杯!
そして今日のメニューは冷たい素麺。最初は良かったが、段々と寒くなってくる。リュックにコンロを入れておけばよかったと後悔。最後は手袋をしての食事になる。おにぎりは横岳で食べることにする。
赤岳頂上小屋のある赤岳(北峰)に移動するが、ガスは切れない。寒いので下山。
カメラを構えるたが・・。阿弥陀岳 |
横岳方面 |
赤岳北峰の赤岳頂上小屋に移動。 |
【横岳へ】
下山道も急だ。登るハイカーの荒い息遣いが聞こえる。空が明るくなると急に暑くなり、雨具を脱ぐ。
赤岳展望荘が見えてくる。前方の横岳、背後の赤岳ともガスが切れかかり、その都度シャッターを押すので、画像数は増え続けて、ガスがなくなるまで続いた。
赤岳展望荘から8分ほどで地蔵の頭(行者小屋へ下る地蔵尾根)の分岐に着き、直進して横岳へ。ここから見える三叉峰の岩壁では往来するハイカーで渋滞しているようだ。
三叉峰辺りから西斜面に高山植物のウルップソウが咲くようになるが、やはり少し遅かった。それでも少しでもベッピンさんを探して撮影。
三叉峰から名のない峰を越すと横岳に着くが、又もガスに覆われてしまう。リュックを下ろし、おにぎりを食べながら休憩する。
ハクサンチドリ |
ミヤマゼンコ |
眼下に赤岳展望荘 |
オヤマノエンドウ |
コバノコゴメグサ |
横岳のガスは切れた。 |
イワヒバリ |
ミヤマオトコヨモギ |
ミヤマウイキョウ |
赤岳展望荘からの赤岳 阿弥陀岳 |
ミネウスユキソウ |
⇔イブキジャコウソウ |
ミヤマミミナグサ |
ミヤママンネングサ |
イワオウギ |
本日の目的の花を探す細君。 |
タカネアオヤギソウ |
イワウメ |
ウルップソウ 目的の花発見だ! が、終わりかけだ。 |
良さそうなのを望遠で。ウルップソウ |
これから見頃のウルップソウ |
ミヤマダイコンソウとハクサンイチゲ |
やった!横岳です。でもガスが。 |
横岳かな?右から巻いて。 |
【地蔵尾根を下山】
硫黄岳経由で周回する計画も立てていたが、ここまで時間がかかり過ぎたので、地蔵の頭まで引き返すことにする。
横岳から下るとガスが切れてくる。赤岳・横岳の頂には嫌われたが、下ると頂を見られたので喜ぶことにしておこう。
地蔵の頭から地蔵尾根を下り行者小屋へ。階段やロープ箇所がある荒道を滑らないように下ると、樹林内に入る。多くの山小屋泊まりのハイカーとすれ違う。
人の声が聞こえる行者小屋の横手に出て来ると、朝よりも賑やかだ。テント泊や小屋泊で寛いでいるハイカーが多い。時間の迫った私たちは中ジョッキーで生ビールを美味そうに飲む人を、横目にみて往路を下る。
下山後、赤岳山荘の人に道に迷ったことを告げると、関係者に連絡しておくと言ってくれた。
横岳から下山するとガスが切れてくる。三叉峰を越して、地蔵尾根へ。 |
登りで観た見頃のウッルプソウはこの下で見つけたのかな? しかし、見つからず。 |
三叉峰山腹から赤岳望む。 |
|
行者小屋と南沢 |
1体のお地蔵様がある 地蔵の頭。 地蔵尾根を下る。 |
行者小屋に戻ってくる。 |
【自宅へ】
林道を歩くハイカーが多く、砂ほこりを立てないように注意して運転する。美濃戸口では、駐車場から溢れた車が車道に多く駐車していた。
さて、順調に運転しても帰宅は22時頃になりそうだ。途中で食事すると更に遅くなるが、高速道の深夜割引を利用出来ない時間だ。少しでも早く帰宅するか、深夜料金を利用するか、で迷う。
諏訪南ICから中央道に入る。赤岳山荘は有料トイレだったので、諏訪SAで用足しに。するとSA内に温泉があるのを知る。温泉に入浴(1人575円)して、夕食も済ませてから帰宅する。0時25分に枚方着
往復700、5m(高速料金8900円) ガソリン38リットル(171円×28g+181円×10g〓6598円)
トップ