平成20年3月2日 法主(ぼうず)尾山(おやま) 1024m

年度別

 久しぶりの山、中部と南部では晴天が見込まれる。しかし是非とも登りたい山がない。なだれ注意報が出ている鈴鹿・比良の山には登行意欲が湧かない。しかし山には登りたい。
今回登ることに決めた法主尾山も帰宅時の渋滞による運転時間を考えると躊躇してしまう。散々考えた末に、登るのなら今の時期が最適だと思い決行する。
 奈良市から国道24号線を走る。何時もだと五條市経由で国道168号線に入るのだが、橿原市でカーナビは県道35号線を案内する。帰りの抜け道になるかと思いカーナビに従って走る。時間のロスにはなったが、行楽シーズンの渋滞時には利用できそうだ。
 国道168号線を十津川沿いに南下、谷瀬の吊橋を過ぎると風屋貯水池が見えてくる。集落の郵便局を過ぎ、ダム公園の駐車場に。更に走り、風屋ダムを渡ると、鉄ハシゴのある登山口を確認して少し先のダム事務所前に駐車する。 4:45枚方出発 


周辺地図

風屋ダムより法主尾山
7:45登山口〓8:23カヤトの尾根〓9:30〜35ブナ平〓10:15〜20法主尾山〓10:40〜11:30展望の良い痩せ尾根で食事〓13:00登山口

登山口

切り通し。ここより尾根に取り付く。

時々見えた
←十津川・風屋貯水池→

カヤトの尾根より風屋ダム。大峰の主峰は未だ見えない。

カヤトの尾根より。中央;竜神高野の山々。

これから登る稜線。

ブナ平

ブナ平より。樹木越しに大峰;八経が岳・七面山。

ブナ平より。風屋貯水池と大峰山脈。

風屋ダムを渡りダム事務所への車道を歩くと登山口の鉄ハシゴが見えてくる。更に上がり斜面を左へ行き、切り通し部分から尾根に取り付く。雑木林を5〜6分登ってサイレン塔下を過ぎる。
 植林から右側がカヤトの尾根に出ると北西から北東にかけて見晴らしが良くなる。眼下に風屋ダム、天竺山の稜線は見えるが、その奥の大峰山脈の主稜線は未だ見えない。また北西には十津川を境に1000m級の山が見える。高野龍神の伯母子岳かと思い、100円ショップで買った奈良県の地図で調べると、伯母子岳はもっと左(西)で、同じ山塊であることがわかった。
植林内の急な登りで汗が噴き出す。背後に八経ヶ岳・釈迦岳が樹木越しに見られる地点があったが、数年後には木の成長で望み薄のようだ。カヤトから30分ほどでピークに辿り着き小休止。ここからは、意外と楽になり3ツ程ピークを越すと残雪が見えはじめて、ブナ平に出てくる。


大峰の展望が良かった痩せ尾根。

中八人山?
 大木のクヌギ・リョウブ・ブナ等が自生する広いブナ平だが、迷うような地形ではないので、テープのあるコースから外れて、大峰の山が見える風屋貯水池側を歩く(北斜面は山抜けしているので注意)。しかし樹木が邪魔をして、思うように撮影できる地点がなくブナ平を過ぎる。
ブナ平を過ぎると痩せ尾根になる。ここで、樹木に邪魔されない地点があり、大きく山抜けした眼下にはエメラルド色の風屋貯水池を見て、はるか大峰の八経ヶ岳から中八人山(と思う)までの稜線を一望する。

頂上へのキツイ登り。

展望のない法主尾山頂上。

 硬い氷の道を避け雪道を歩き、痩せ尾根を通過すると、杉が混じる法主尾山への最後の急登になるがアイゼンは付けずに、前日の登山者が付けたつぼ足を利用してジグザグに登る。
急に緩やかになると広い法主尾山頂上だった。積雪と木陰、その上に展望がないので、記念撮影を済ませて直ぐに引き返すことにする。


展望の良い痩せ尾根で食事。

慎重に別ルートで雪斜面を下っていると「痛い!」と細君の声。脳天まで響く尻餅を搗いたようだ(翌日に「首が痛い」と。2日後に「むち打ち症と違うかと」と指摘する。気付いたときには、痛みも和らいでいたようだ)。
 誰も登って来ないだろうと、痩せ尾根で展望を見ながらお湯を沸かし、洋酒でお湯割を飲む。これが夏のビ―ル(違う第三のビール)みたいに美味い!
そして市販のおでんにお餅を入れて食事する。風もなく木漏れ日が差し、暖かい食事をしていると丁度良い暖かさだ。偶に眼下の国道168号線から改造車のマフラー音が聞こえる程度で、静かなひと時が流れる。
痩せ尾根で、南に下る尾根を偶然見つけるが、まさか下る者もいないだろうと思い、往路を下る。
 誰にも出会わない静かな山行を終える。

 帰りは寄り道して天川方面へ。序に天の川温泉に入浴。そして地元の方に湧き水を教えてもらい、ポリタンクに清水を汲んでから帰宅する。

トップ