平成19年12月2日 B伊勢辻山 1290m 木梶山 1230m

周辺地図

 平成8年に大又と大峠(高見峠)から登ったことがある。その時、伊勢辻山・赤ゾレ山からの展望と紅葉に感激した。紅葉シーズンに木梶山への稜線を歩きたいと思っていたが、ロングコースになってしまい、諦めていた。そんな中、11月11日にチーさんがHPで木梶林道からのコースを紹介されたが、紅葉は終わってしまった。ならば下見登山をすることにした。あわよくば樹氷が観られるかと思い4時半に出発する。
 国道166号を走る。関西のマッタホルンの高見山は雲がかかっている。高見トンネルを抜けると直ぐに右折、高見峠と松坂の分岐で左の高見峠へ。次の分岐で左の木梶三滝へ。ここからは地道の木梶林道になり、ゆっくりと走る。
木梶三滝コースの展望休憩所を過ぎると開いたままのゲートがある。展望休憩所から約2q走るが、登山口が分からずに通り過ぎて、橋を渡り更に400m走ると木材集積場所跡があったので駐車する。 枚方から90km

 地図とコンパスで位置確認すると木梶山登山口の方が近いようだが、計画通りに台高縦走道から登ることにする。
ネットで調べても明解な取り付き地点(登山口)が分からないが、縦走道と林道が近寄った地点で、踏み跡を頼りに取り付いて、縦走道まで登っているようだ。私たちも迷路を覚悟して取り付くことにする。

7:12駐車地点〓22取り付き地点〓7:44台高縦走道出合〓8:13ハンシ山〓52伊勢辻〓9:02伊勢辻山〓9:28〜10:28赤ゾレ山〓10:46馬駈ヶ辻〓11:11馬駈ヶ場〓12:03木梶山〓12:40林道出合〓12:45駐車地点  16時枚方(針〜柳生〜奈良市経由で帰宅 105km)

取り付き地点
涸谷を登ると縦走道に。
植林内のつづら坂
背後に雲ヶ瀬山・高見山見えず。
台高縦走道出合からハンシ山へ

植林内のハンシ山

右は植林

伐採地より木梶山

伊勢辻

橋まで戻り、更に300mほど下ると林道は右にカーブ。ここにある小さな谷の左岸に小さな赤い布を2つ見つける。ここを取り付き地点にする。
植林内のしっかりした道をジグザグに登る。身体が温まった頃に道が分かれる。右の急坂(ハッピノタワへか?)を敬遠して、平坦な道を数十メートル歩くと、又分岐があった。右折して赤い布を頼りに涸谷(取り付き地点の谷上部)沿いに歩くと谷はなくなり、100mほど歩くと予想以上に楽な登りで、台高縦走道の鞍部に着く。右(北)がハッピノタワだが寄らず。
 台高縦走道出合から南へ。東側が伐採されたところからは飯高町方面と木梶山がガスの切れ間から望まれた。
西半分は植林で、いくらか風を遮るが、気温は0℃で寒く感じウインドブレーカーを着込む。
植林内のハンシ山を越すと、ガスの中に入ってしまう。
伊勢辻で左へ。10分ほどでガスの伊勢辻山に着いてしまう。展望を期待していたのだが回復せず、早朝出発を悔やむ。ガスが切れるまで待つことも考えたが寒い。会話も暗くなって、重々しい足取りで伊勢辻山から下山する。「今日の奈良県は晴マークだったのに。」しかし私の感では、この地域だけガスがあるように思えるのだが。

伊勢辻山頂上

アカマツの霧氷
 縦走道から少し外れた赤ゾレ山をパスするべきか迷ったが、霧氷も見られるようになったので、登ることにする。直下まで登ると、ぼんやりと太陽がガスの流れによって見えたり隠れたりするようになり、私の気持ちも上下する。
赤ゾレ山頂上


ガスが切れ始めて感激の一瞬

薊岳と遠方に大峰山脈。 落下する霧氷


台地状の山頂を走り回る

伊勢辻山と音羽三山遠望

高見山

おでんにお餅を入れて。

赤ゾレ山に着くと同時にガスが一瞬切れて薊岳が見え、急いでシャッターを押す。細君「リュックを下ろせば」。しかし「いつ、ガスがかかるか分からない」と思うと下ろしている時間がない。徐々にガスが薄くなってくると霧氷世界の国見山が見え出して更に興奮。
陽が差し込むようになると霧氷がパラパラと落ちる。またまたリュックを下ろしている時間が勿体無い。興奮から冷めたのは20分後で、やっとリュックを下ろす。
大峰・高見山・室生火山群の山々も見えている。やっぱりここだけがガスがかかっていたようだ。陽が差し込むと暖かいので山頂で食事をする。




伊勢辻山と赤ゾレ山

馬駈ヶ辻

左端;桧塚    水無山  国見山

ブナ林と高見山
馬駈ヶ場にて。霧氷が残っていた。
今日の最高地点。

直進しそうな稜線。ここを左折。

高見山

高見山の右には室生火山群の山々

中央;赤ゾレ山 右;伊勢辻山

右;馬駈ヶ場を望む

木梶谷
木梶南峰山頂で小休止
木梶南峰への登り

木梶山直下

木梶山頂上にて。

 爽快な気分になって赤ゾレ山を下山すると池があった。そして縦走道と合流して、未だ残っている霧氷のトンネルを登ると馬駈ヶ辻に着き左折。
 11年前から気になっていた木梶山への広々した稜線に足を踏み入れる。右には桧塚から国見山のパノラマが見える。左にはブナの大木越しに高見山が望まれ、「高見峠からのピストンの山歩き辛かったな〜」と会話も明るくなる。
今日の最高地点(1316m)の馬駈ヶ場のピークから5〜6分で左折して北の稜線に入り下って行くと、右が植林になる。しかし、稜線より少し下に植えられているので、あまり気にならない。それよりも木梶谷方向の展望、稜線上の霧氷が桜のように見え、また逆光で見るとキラキラと輝いて美しいのに目が奪われる。
 木梶南峰とヘイベイ平の2ツの山名板が吊るされた1230mのピークで岩に座り小休止する。
展望はここまでだ。すっかり落葉した明るい樹林を登る。
 樹林に囲まれた木梶山頂上。記念撮影を済ませ、テープはあるがコンパスで北西方向を確認して下山する。

ミヤマシキミ
木梶山より下山。

左折して植林との境を下る。

林道出合

木梶林道内は赤い車と私の車だけだった。

幹の細いヒメシャラなどが林立する尾根道を下ると植林に突き当たる。ここで左折して植林との境界にある急な坂を下ると「ここに赤いテープを巻いといて」と数箇所で注文が。「こんな場所間違えへんで」と私。「雪が積もると迷うかも」。私は紅葉シーズンに訪れたいと思っていたのだが、細君は雪山を・・。
やがて痩せ尾根を下るようになる。水音が聞こえるようになると、枯木で通行止めされた地点で尾根を離れて左折、植林内のつづら坂を下ると木梶林道に出合う。渓谷沿いに5分ほど歩くと駐車地点に戻ってくる。


林道途中の・・滝?。

展望休憩所の・・滝?

紅葉は物の見事に終わり初冬の山だった。そして誰とも出会わない静かな山行だった。
霧氷のなかった伊勢辻山ではガスを恨んだが、赤ゾレ山ではタイミングよく霧氷が観られた。更に迷う箇所、息が切れるようなきつい登りもなく、雄大な風景を観ながらの山歩きを楽しめて良かった。

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