平成19年9月9日 A百里ヶ岳 931m

 平成10年5月以来の百里ヶ岳に登ることにした。前回は焼尾地蔵から小入谷まで林道を歩いてしまい、一部残っている旧道の『鯖街道』を歩かずだった。今回はガイド本の通りに歩きたい。
367を走り梅ノ木で左折して安曇川を渡り、県道783号線を走る。バス停『生杉口』にある大宮神社を過ぎ、左に三国峠への道を見て、少し先を右折して小入谷越へ。ピークが小入谷越で百里新道登山口と駐車場がある。

周辺地図

7:50百里新道登山口〓9:04ピーク805m〓42シチクレ峠〓9:53県境尾根出合〓10:30〜11:30百里ヶ岳頂上〓11:54県境尾根出合〓12:20県境尾根ピーク860m〓12:25〜31根来坂(ねごりさか)峠〓12:54林道出合(15分ロス)〓13:16焼尾地蔵〓24林道から鯖の道へ〓40大倉谷林道出合〓46〓13:54バス停『小入谷』〓14:05百里新道登山口

百里新道登山口

 植林だが、右は美しいブナ林だった。

ここがP656かな?

P805にて
野坂山地方面
 展望のよい痩せ尾根より百里ヶ岳

シチクレ峠にて。
苔むすブナ
 

国境尾根出合。

比良山方面。

前回は下草が茂るブナ林だったが。

 気温は23度、雨上がりのためか蒸し暑く感じながら百里新道に入る。稜線まで直ぐなのだが、汗が噴き出してくる。45分程で最初のピーク(656m)を越すと、少しは楽に感じられる尾根歩きになる。
左手が植林帯、右に美しいブナが自生する地点を過ぎると急坂になり、ピーク805mに着くが展望はない。
やせ尾根になると展望が良く、百里ヶ岳が目前に迫って見える。北東方向には野坂山地の山々が見えているが霞んでいる。
 広い鞍部に下りてくるとシチクレ峠。私の古いガイド本には大倉谷への道が記載されているが、道はなかった。
シチクレ峠から10分ほどで植林内の国境尾根出合の分岐に着く。右折して山頂への最後の登りになると美しいブナ林となり立ち止まること数回。

一等三角点
 静かだった山頂。京都市の夫婦と入れ替わり下山する。
 誰もいない一等三角点の百里ヶ岳頂上に着くと、前回より切り開かれているが、展望は大して望めない。蚊取線香を周囲に置いてビールで乾杯、そして食事。食事後、京都市からの夫婦が登って来られて、少し山談義をしてから先に下山する。

山頂直下で出会ったグループ。

国境尾根を歩く。

ピーク860mへの登り。

白石山? 
国境尾根ピーク860にて。

根来坂峠のお地蔵さん

根来坂峠。戦国武将も越えた峠。

根来坂峠のブナの大木。

頂上直下で十数名のグループとすれ違い、国境尾根出合まで戻り直進。前回は記憶の薄い場所なのだが、約10年の年月を経て成長したブナは、癒される国境尾根道になっていた。
県境尾根ピーク860mの登りになる。食後の急坂は辛く、美味しかったビールも汗となって出てしまう。
やっと県境尾根ピーク860mに着くと『白石山』の山名プレートが付けられていた。右折して下ると根来坂峠に下りてくる。
 地蔵・石碑、そしてブナの大木があり、鯖街道の歴史を感じさせる根来坂峠だ。リュックを下ろして徳川家康・明智光秀も通った峠に思い巡らす。


展望の良い伐採地から比良山方面。

林道に下りて来る。50m先で山道へ

再び林道に出合うと焼尾地蔵が。

ポールに小さな道標が。
再び鯖街道の古道へ。

クヌギ・コナラなどの落葉高木樹。
 小入谷へ下る。眼下に林道が時々見える。伐採されて見晴らしの良い地点に下りてくると、百里ヶ岳、登ってきた百里新道の稜線、霞みながらも比良山が望まれた。
 最初の林道に出合う。有るはずの焼尾地蔵がない。ガイド本(‘97発行)を出して確認するが本が古すぎた。林道が伸びているのを気付くのに時間がいった。
林道を50mほど下るとガードレールの切れ目に、通り過ぎてしまいそうな小さな文字で『鯖の道』の標示。(隠れていた大きな矢印標示を目立つようにする。)
鯖街道を下ると、再び林道に出てくる。ここに見覚えのある焼尾地蔵があった。
鯖街道の分岐に注意しながら8分ほど林道を下ると、ガードレールに赤のペンキ、そしてカーブミラーに『鯖の道』の標示を見つける。

大倉谷林道に出合う。

右が大倉谷。

小入谷の集落

バス停「小入谷」。橋を渡り戻る。

 ミズナラ・クヌギなどの自然林が美しい鯖街道だが、足元の岩は侵食されて滑り易いので、注意して下ると、大倉谷林道に下りて来る。橋を渡り林道を下ると、溢れた川水が橋上を流れる2つ目の橋がある。水深は5センチほどなので、靴のまま渡ると小入谷林道と合流して、小入谷の民家が見えてくる。
バス停『小入谷』で橋を渡り、整備された谷を上がると、堰堤下(2台駐車していた)に着き、丸太橋を渡り、山道を5分ほど登ると朝の百里新道登山口に戻ってくる。


シコクママコナ

シュスラン

⇔ ミヤマウズラ

⇔ ナツエビネ

カワラナデシコ

前回は、山頂直下のブナ林が素晴らしかった記憶だけだったが、県境尾根のブナ林も見応え十分。静かな癒される山歩きができて嬉しかったが、林道が伸び鯖街道が寸断され、植林のためにブナ林が伐採されないか不安を感じた。里に熊が下りてこないような山であってほしい。

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