平成18年10月8日 ()泊山(とまりやま)(浅里よりやまびこ新道を登る)907m

 前日、低気圧が発達して太平洋側の東海から東北で海難事故が多発。その上、一時的に冬型気圧になりアルプスでは雪が降り遭難事故で死者が出ている。またまた中高年の登山者が非難されそうだが、登山者は中高年が殆どだからね。
 天気の回復が遅れている。焼岳を予定していたが中止、さて何処にするか迷う。大峰方面もガスがかかりそうだ。「熊野まで南下すれば・・。」と思い、今回の山に決める。子年生まれ私には打って付けの山だ。
 枚方からだと有料道路より下道を走る方が時間も距離も短い。しかし遠い?
高騰したガソリンだが、愛車(1500CC)は1リットルで16キロ走ってくれるので助かる。免許証を忘れたりして4:40に出発。


中央;山頂。  宴сPーノ頭 (だと思う。)

二つ目の橋手前を直進すると
直ぐに登山口があった。
 奈良の桜井市から吉野へ。国道169号を南下すると大峰の和佐又山にはガスがかかっている。更に南下して国道309号から国道42号を走るようになると眩しいほどの青空が広がる。途中、海の侵食で造られた鬼ヶ城の遊歩道を1時間ほど歩き見学する。
 熊野川(新宮川)を渡らずに三重県側の県道740号を熊野川沿いに走ると前方に子ノ泊山が見えだす。浅里の集落に入ると『浅里桐原林道』と『子ノ泊山登山口まで4km』の標示があった
舗装された林道を走ると右折して橋(2個目)を渡る道と直進とに分かれる。直進の50mほど先に『子ノ泊山登山口』の標示があったが駐車場はない。登山口手前に邪魔にならないように駐車する。自宅から207km
9:40浅里登山口〓10:36〜41詰ノ滝〓11:10ヤケーノ頭(7分ほど休憩)〓23浅里辻〓11:50〜12:50子ノ泊山〓13:55〜14:00詰ノ滝〓14:50浅里登山口


【浅里登山口〜詰ノ滝】


登山口。林道上部にも駐車スペースがある。

左岸に移動。踏み跡は剥げたコケ石。

屏風岩。

樹木越に見えた滝。


ミカエリソウ

アケボノソウ

ミヤマヒキオコシ

詰ノ滝にて。


キイ(紀伊)ジョウロウホトトギス ズームアップで撮影

一枚岩を流れる詰ノ滝。

 下草が茂っていて、これからの山行に少し不安を感じさせた登山口。植林内を歩くと道が分かれている。右へ下って西谷を歩く。倒木・土砂崩れ個所で道を失うことがあるが目印のテープを捜す。
登山口から5分ほどで左岸にテープを見つけて渡渉とすると高さ3〜4mの屏風岩と対岸には水量も落差もある滝が樹木越しに見える。少し先で再び右岸へ渡る。
滝音が聞こえ、滝が見えてくる。詰ノ滝のようだ。手前で左岸に渡ると一枚岩を流れ落ちる詰ノ滝に着く。
 名に相応しい詰ノ滝だった。回りは岩壁に囲まれている。人を寄せ付けない岩壁には、初めて見るキイジョウロウホトトギスが咲いていた。

【詰ノ滝から子ノ泊山】


潅木の急登。

ロープを使ってよじ登る。

アサマリンドウ

ヤケーノ頭にて。

ヤケーノ頭より

ヤケーノ頭より山頂は左から二つ目(だと思う)。

ヤケーノ頭より熊野川と烏帽子山。

ここより急な登りになる。滝の右にある涸谷からロープや潅木を握りながらの急登。小さなヤセ尾根に登り着くと詰ノ滝が眼下になる。
潅木を縫うように急斜面を目印のテープを頼りに喘ぎながら登り、最後はロープにしがみ付いてよじ登ると岩稜のヤケーノ頭に立つ。
 両サイドが切り落ちたヤケーノ頭からは熊野の山々が広がる。眼下には熊野川が流れ、烏帽子山の山容が美しい。今、ここで大地震が起きたら一溜まりも無く振り落とされそうなヤセ尾根を伝って浅里辻へ向かう。
浅里辻で左折すると長い直線の登り。ピークを過ぎると林道に出合う。直ぐに右の山道に入るが2回も林道に出てくる。林道を歩く方が楽なようだが山頂への分岐を通り過ぎたら困るので山道を選ぶ。
 

【子ノ泊山頂上】


j大塔山・法師山の山塊。

七里御浜.。   熊野灘

 誰もいない1等三角点の子ノ泊山頂上に着く。山頂からは東に熊野灘。西に大塔山、法師山など果無山脈。北に大峰・台高山脈の峰々などの熊野三千六百峰(大袈裟かも)の山並が広がっている。
食後、寛いでいると、逆方向から長いアンテナを背負って登ってくる(林道を一時間半歩いて)男性。私達と同じで青空を求めて愛知から来たようだ。無線交信で賑やかになる前に下山する。

【往路を下山】


帰りは林道

 短い区間だが、林道を歩いてから山道に入り浅里辻へ。(この林道、地図には載っていないが浅里へ下りられるようだ。)
 ヤケーノ頭で最後の展望を楽しみながら岩稜を歩くと、愛知県からの夫婦(teku2さん)が岩上で休んでいた。山頂で出会っていたらゆっくりと山談義が出来たのだが。
いよいよ潅木の急な下りになる。手ごろな太さの樹に助けられて、滑ることなく無事に詰ノ滝まで戻る。滝下で少し休憩後、朝よりも薄暗くなった西谷を持参の赤いビニールテープを数個所に巻きながら登山口に戻ってくる。

 国道168号線から帰宅しようかと思ったが、狭い道路と五條市からの交通量を考え、朝の道を引き返すことにする。途中、上北山温泉・薬師湯でスッキリしてから『道の駅ウミガメ公園』で買っておいた名物のサンマ寿しを車内で食べる。渋滞もなく夜9時に帰宅する。
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