平成18年8月20日(前夜発) 乗鞍岳 3026m


朴ノ木平バスのりば

 一ヶ月ぶりの山、その上猛暑で体力に自信がない。乗鞍岳なら2700mまでバスで上れ、終わりかけでも少しは高山植物が観られるだろうと思い決める。
ネットで調べるとご来光登山ができるとあったので前夜に出発することにする。
 長い間、仕舞っていたリュックを点検する。序でに細君は新しいリュックに変える。寒いかも知れないので、厚手の衣類とコンロ、水も多めに入れて、一番上に懐中電灯をしまうと何時もよりリュックは膨れ上がっていた。
 9時に枚方を出発、名神から東海北陸道を走る。時間調整のために長良川SAで夜食に高山ラーメン、ガソリンを補給し、深夜0時(深夜料金)を過ぎてから飛騨清見ICで下りる。国道158号を走り、深夜の高山市内を観光ドライブして(道に迷ったので)、朴(ほお)ノ木平バスターミナルに1時30分に着く(318km)。バスの乗車まで2時間少しあった。時々霧雨が降る車内で天気を気にしながら横になるが眠れず。
3時にサンドイッチとバナナで早朝食。
 30分前にバスターミナルに明かりが着き、自販機で往復切符(1800円×2)を買ってから並ぶ。子供から80歳以上の方、そして海水浴に行くような服装の若者などが百人ほど並んでいたが、その中でも私のリュックの大きさが目立っていた。
 平湯発(3時半)の6人乗車したバスが45分に着く。すし詰めを覚悟していたが、補助席まで埋まると出発して、残りの乗客は増便されたバスに。
出発すると「山頂の気温17度、快晴なので期待して下さい。」のアナウンスを聞いて、にんまり。

4:30畳平バスターミナル〓4:55〜5:26富士見岳〓57〜6:05肩ノ小屋〓6:40蚕玉(こだま)岳〓6:50〜7:33剣ヶ峰(乗鞍岳)〓お花畑散策・食事〓11:30畳平〓12:15朴ノ木平  16:30自宅


【畳平⇒富士見岳】


畳平着

富士見岳鞍部よりご来光を待つ人々。

富士見岳直下より畳平方面。

富士見岳山頂より。

富士見岳山頂より。

 畳平バスターミナルに着く。方向を確かめる必要もなく、みんなの後を歩き、明るくなり始めた東方向へ。懐中電灯は無くてもよかったが折角持参したので使用する。
東が開けた鞍部からご来光を待つ人がいたが、日の出までには未だ時間があるので、右のピークに登ってご来光を拝むことにする。
 登り着いたピークが富士見岳だった。ガレ石に座り、長野県の地図を出して山座同定する。北には槍ヶ岳・穂高連邦などの北アルプス。東には赤石山脈・八ヶ岳等が雲海に浮かぶ。富士山は残念。
ご来光を待つが、地平線にある雲に隠れて上ってしまった。でも何故か手を合わせて拝んでいる自分がいた。
誰かが万歳三唱の音頭をとる。盛り上がらない万歳だったが、皆さんニコニコしていた。


【剣ヶ峰へ】


富士見岳より下山。

コマクサ

フジイタドリ

ウラジロタデ

ミヤマキオン

ウサギギク

シナノオトギリ

ヨツバシオガマ

ヨツバシオガマ

トウヤクリンドウ


イワギキョウ

モミジカラマツ

イワツメクサ


摩利支天岳のコロナ観測所。

肩ノ小屋。

ハイマツ

手前の朝日岳を巻いて蚕玉岳へ。

蚕玉岳より剣ヶ峰望む

遅れて蚕玉岳に着く。 穂高連邦方面。

蚕玉岳より剣ヶ峰望む。

 トコロテンのように押されて下山。ガレ場には初めて見るコマクサが咲いていて、やっと観ることができた。
車道に出てコロナ観測所を右に見ながら、摩利支天岳の山腹を巻いて歩くと前方に剣ヶ峰、左下には大きな雪渓がある。
 車道は肩ノ小屋がある室堂ヶ原で終わる。公衆トイレを利用してから朝日岳斜面の登りにかかる。
私は涼しいのでルンルンだが、細君の登りが遅い。立ち止まることはないが軽い高山病になっているようだ。まだ大丈夫だが雲海の雲が上って来ないうちに山頂に着きたいので悪化しないことを祈る。
朝日岳の鞍部に出て、初めて西方面が開けて白山を望むことができたが霞んでいる。
蚕玉岳を越すと山頂への最後の登りになり、道は分かれている。左の道を進むと頂上小屋があり山頂は直ぐだった。

【剣ヶ峰】


御嶽山望む

朝日権現社

乗鞍本宮

北アルプス(穂高連邦)方面。 中央;コロナ観測所。

権現池と中央に見えていた白山なのだが。
 信州側には朝日権現社ある剣ヶ峰頂上に着くと山容の美しい御嶽山を見ることができた。人込みを避けて飛騨側に回ると乗鞍本宮が背中合わせに建っている。360度の展望を楽しんだ後、御嶽山を見ながらチーズでビールを飲むと炭酸で一気に胃袋が膨れる感じ。おにぎり1つとゼリーで軽く朝食にする。

【下山】


チングルマ

チングルマ

コイワカガミ

アオノツガザクラ


雲がかかり始めた剣ヶ峰。
位ヶ原の雪渓で夏スキーを楽しんでいた。

富士見岳口付近より。  中央;畳平。 チングルマと思われる花が咲いていたが立ち入り禁止。

畳平の建物。ここより左折、お花畑へ。

お花畑

お花畑

ハクサンイチゲ・ミヤマキンポウゲ

ミヤマキンポウゲ

ウメバチソウ

ミヤマダイコンソウ

ゴゼンタチバナ

ミヤマハタザオ


 飛騨側の道を下山、肩ノ小屋まで滑らないように注意しながら下る(2回滑ったが)。車道歩きになる頃には雲が上ってくる。
登りで見過ごした高山植物を探しながらの歩くと、チングルマ・コイワカガミ・アオノツガザクラ・キバナシャクナゲ(画像無し)を観察する。お花畑へ入るとピークは過ぎているが、まだ咲いていたがクロユリは残念ながら終わっていた。
 畳平の前にある魔王岳の中腹まで登り、チーズでビールを飲み、湯を沸かしてラーメンとお握りで昼食。細君は気分が悪いようで細君のお握りも食べる。
食後、横になり30分ほど休憩すると涼しくて最高だった。
 細君、高山病で頭痛と吐き気、その他も加わって辛そうだ。昨年の白山で高山病を克服したと思っていたが・・。
全国に知られるようになった酷暑の枚方へ帰宅することにする。

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