テクテク観音峰

観音峰頂上 ブナ林 白倉山・大日山・稲村岳 弥山
大日山・稲村岳 バリゴヤノ頭 遠S山 弥山

平成15年4月6日 法力峠よりA観音峰1347m 曇りのち晴れ

 平成7年の時からみるとR309はトンネルが増えて10kmほど距離が短縮され30分近く早くなった。
予報では快晴で気温が上がるらしい。前回、秋晴れの観音平から最高の展望を観てから、これ以上の展望を観る事ができないだろうと敬遠していたが、登山道が整備されたと聞いていたので近いうち登ろうと思っていた。少々の霞だったら稲村岳・弥山の大パノラマが見られるだろうと8年ぶりに観音峰に登ることにする。虻トンネル付近より道路端に雪が所々にある。トンネルを抜けると観音峰登山口近くに休憩所と駐車場ができているが今回は洞川からの山行に決めていた。

5:08自宅〓97km〓6:55〜7:10洞川温泉駐車場〓25稲村岳登山口〓8:42〜46法力峠〓10:20三ツ塚1380m〓51観音峰〓11:28〜12:23観音平〓40観音の岩屋〓56鳥居と休憩所〓13:16展望台〓42観音峰登山口〓14:15洞川温泉駐車場  (洞川温泉入浴後ゴロゴロ水まで)16時頃出発 18:40枚方

 洞川温泉駐車場から温泉街を歩く。前方には雪を被った岩屋峰が見えているが空は灰色雲に覆われ、山上ヶ岳山頂はガスで見えない。大阪では桜が満開だと云うのに前日に降った冷たい雨がここでは雪になっていたようだ。天気の回復に期待して民家の外れの稲村岳登山口にくる。登山届を出し、ここから五代松新道を登る。
植林内の登りで五代松鍾乳洞を過ぎ、母子堂分岐を過ぎると気温は氷点下になり積雪20センチほどになる。新雪の登山道にはもう靴跡とウサギの足跡が付いている。
単調な登りに一瞬、日が差し込み喜ぶが直ぐに隠れてしまう。空を見上げると少し明るくなってきたようだ。

 法力峠に着く。樹氷越に白倉谷の一部に日が差し込むが、ここからは青空は見えず低い雲に覆われている。観音峰への道は足跡がない。細君は稲村岳に登ろうといったが・・。峠でスパッツを付けようとしたが、軍手しか用意していなかったうえに強風で手の感覚がなくなり難儀する。雨具の上着を着て観音峰へ。
峠からは、いきなり急登の稜線を登るがよく滑る。積雪は30センチほどあり、吹き溜まりにはまり込むと50センチを超える狭い尾根道でアップダウンを繰り返す。引き返し稲村岳に登ろうかと思ったが目印のテープと道標がしっかり付いており自然林と植林の境目の稜線を歩けば良いので道に迷うことはなさそうなので決行する。お蔭様で4月になってから思いも寄らない素晴らしい樹氷を観ながらの山行になる。
北に開けた所からは岩屋峰が見えるが大天井ヶ岳はガスがかかっている。東の稲村岳も八合目辺りからガスがかかっている。途中で観音峰からの男性二人のハイカーとすれ違う。スパッツがないためズボン下は濡れ靴の中に雪が入っていた。足跡も加わって道に迷うことがなくなるが逆コースの足跡は歩幅が合わず広くなった尾根道は新雪を歩くほうが楽だった。
時々、日が差し込むようになると更に樹氷が綺麗に感じるようになるが溶けだす前に観音平に到達したい。

 地図を開くことなく三ツ塚を通り過ぎ下ると、白倉谷側はブナ林の樹氷が広がり素晴らしい風景を観る事ができた。大日山・稲村岳にかかるガスも山頂だけになっており観音平からの展望に期待を持てるようになってきた。
 展望の効かない三等三角点の観音峰頂上で写真を撮り、直ぐに観音平へ下山すると青空が広がりだし下山途中の開けた所からは稲村岳・弥山が見えている。気温の上昇に伴い樹氷はなくなり、雪も落ちてくるが足早に観音平に下りる。

 『観音峰展望台』と書かれた石碑がある観音平からは360度の展望が広がる。金剛山、高野山方面も霞ながらも見えているが、どうしても峻峰の大日山から稲村岳・鋸歯のようなバリゴヤノ頭・弥山・頂仙岳への雄大な稜線と深い谷に目が奪われてしまう。

 整備された登山道を観音峰登山口へ下山する。大岩が点在する植林内に入ると頭上からの雪融け水でシャーベット状の道になる。つづら坂を下るようになるとダンコウバイの黄色い花が咲き、コナラ(どんぐりの木)が茂る自然林になる。途中に観音の岩屋分岐があったので寄り道すると岩屋の中に祠があったが十一面観音があったかは確認していない。ここで滑り止めを付けて分岐まで戻り下る。階段を下ると鳥居がある休憩所に出てくる。前回、ここで登山道を見失い、どんぐりが落ちる音を熊かと勘違いした所だが、綺麗に整備されていてコナラの木だけが昔の面影を残している。
ここからは植林内の道になり小沢を二つ渡り展望台分岐に着く。20mとあったので行くと川迫川の上流に弥山から頂仙岳が望まれたが観音平からの素晴らしい展望を観てからなので感激も薄くなる。
観音の水で滑り止めとスパッツを外し水洗いしてから下ると車の騒音が聞こえてきて観音峰登山口に出る。
 車道横の歩道を歩き、数百メートル先で遊歩道に入り山上川の左岸を歩くと洞川温泉駐車場に戻ってくる。

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